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連載スタイリスト服部昌孝のマシン沼。

「バディカ中野優作のクルマ愛は“だれかのため”にある」中古車カスタム、洗車場、自動車メーカー…クルマにまつわる胸躍る未来図を語るスタイリスト服部昌孝のマシン沼。VOL.9「服部昌孝とBUDDICA中野優作とマシン沼。」

執筆者: インタビュアー・ライター・編集者/本田圭佑

「バディカ中野優作のクルマ愛は“だれかのため”にある」中古車カスタム、洗車場、自動車メーカー…クルマにまつわる胸躍る未来図を語る

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スタイリスト服部昌孝のマシン沼。VOL.9
服部昌孝と中野優作とマシン沼。

あいみょん、Awich、RADWIMPS、米津玄師などの人気アーティストや有名俳優のスタイリングを多数手がけ、ファッション業界にその名を轟(とどろ)かす男、服部昌孝。この企画では、免許取得直後からどっぷりと“マシン沼”にハマってしまった彼が、乗り物に対して深い愛情を注ぐ方々に話を聞いていきます。

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免許を取得してからまだ2、3年しか経っていない彼ですが、興味があることをとことん追求したくなる性格も相まって、あっという間に下記所有リストのような具合。もちろん現在も更新中です。沼にハマった人間の行動力がすごいのか、それともマシンが持つ魅力がすごいのか――。

第9回のゲストは中野優作さん。クルマでライフスタイルを充実させる多彩なアイディア

さて、第9回のお相手は、大手中古車販売会社のトップセールスマンを経て自身の会社「バディカ(BUDDICA)」を設立した中野優作さん。本連載のホストである服部氏は、クルマ業界に革命を起こすべく情熱を燃やす中野さんの姿にシンパシーを感じ、その動向を以前から追っていたそう。楽しいことが大好きな経営者同士なわけですから、話はもちろんマシンのことから経営談やビジョンへとすぐに脱線。「おいおい、マシントークをしてくれよ」という我々の声もむなしく……。でも2人の目が輝いているし、まぁよしとするか。

「バディカ中野優作のクルマ愛は“だれかのため”にある」中古車カスタム、洗車場、自動車メーカー…クルマにまつわる胸躍る未来図を語る

【服部昌孝の所有マシンリスト】

自動車

・マツダ・サバンナRX-7(1983年式)
・フォード・エクスプローラー(2011年式)
・スズキ・ジムニー(2022年式)
・ルノー・ルノー4(1973年式)
・トヨタ・マークⅡワゴン(1990年式)
・ダットサン・240Z(1971年式)
・米国トヨタ・タコマ(1995年式)
・マツダ・ロードスター(2023年式)
・ボルボ・240 GL Limited(1990年式)

バイク

New・ホンダ・スペーシー125 ストライカー(198?年式)
New・ハーレーダビッドソンXL1200Sカスタム(紫電モデル)
・スズキ・GSX400インパルス タイプS(1996年式)
・スズキ・GSX750S3カタナ(1984年式)
・ハーレーダビッドソンXLCR(1977年式)

自動車販売のプロ、中野優作

服部昌孝(以下、服部) はじめまして。今日はよろしくお願いします。

中野優作(以下、中野) お声をかけていただきありがとうございます。でも、これまでにタレントさんが多くご出演されているなか、なぜ僕なんだろうと不思議でした。

服部 クルマ業界を背負って矢面に立っている中野さんに共感を覚えて、一度お話ししてみたいと思っていたんです。この連載では主にお互いのマシン愛を語っているんですけど、自分がスタイリスト業以外に劇用車の貸し出しやロケバス会社を経営していることもあって、クルマを生業にしている経営者視点もお聞きしたいなと。

中野 なるほど!そういうことだったんですね。光栄です。

服部 さっそくですけど、中野さんはバディカ(※)を経営されていますが、乗り物への興味は?

株式会社BUDDICA。中古車販売・買取をメインに行う企業で、中野優作が2017年に創業し、代表取締役を務める。

中野 僕は香川県出身で若い頃からクルマやバイクに乗るような文化で育ちました。普通二輪免許も一応持っています。でも、マシンそのものに対するこだわりや思想はほとんどなくて。

服部 なのになんでクルマ業界に入ったのか、改めて教えてもらえますか?

中野 家庭の事情で高校を中退してから10年間近く建築の現場で働いていましたが、自分の年収の限界を感じて、さらに稼ぐための手段を探していました。当時の僕にとって仕事はお金を得るためのもので、稼げるならなんでもよかったんです。そうしたなかで、家かクルマを販売する営業職に目をつけてその両方に応募し、先に返事がもらえた中古車販売会社に入りました。それが26歳のときです。

服部 その中古車販売の会社がビッグモーター(現 株式会社WECARS)。で、めちゃくちゃ優秀なセールスマンだったと。

「バディカ中野優作のクルマ愛は“だれかのため”にある」中古車カスタム、洗車場、自動車メーカー…クルマにまつわる胸躍る未来図を語る

中野 当時は年間通して僕1人で2、300台ほど販売していて、それこそ来店されるお客様全員に話しかけるような無双状態もありましたね。ただ、勤務しだして3年ほど経ったあたりから、“稼ぐための仕事”という意識が変わりはじめたんです。そのきっかけは、お客様それぞれにクルマを通じた愛や喜びがあることを実感したからでした。

服部 自分のための仕事から、誰かのための仕事になったってことですね。

中野 そうなんです。クルマを購入される動機って、家族のために乗り換えるケースもいれば、念願だったクルマをようやく手に入れるケースもありますよね。理想の一台は1人ずつ異なっていて、そこに至るまでのストーリーもさまざまです。それに気づいてから、クルマが持つ魅力に深くのめり込んでいきました。

僕たちの役割は単にクルマを売ることではなく、ライフスタイルのなかにクルマがある楽しさを提供しながら、お客様の理想を叶えることなんだなと。先ほどクルマに対するこだわりや思想はないとお話ししましたが、自分ファーストのクルマ選びをしない僕だから、この仕事が長く続けられているんじゃないかと感じます。

服部 中野さんも日頃、クルマに乗るじゃないですか?クルマ選びのポイントは?

中野 このクルマに乗りたいという気持ちは前提にありますが、ここ10年ぐらいはみんなが求めているであろう“中野優作”を想像しながら買う傾向にありますね。以前ならビッグモーターという企業の幹部、今ならベンチャー企業の代表、また最近ではSNSやYoutubeを通じた発信役として立ち回ることが増えたので、現在の自分の立ち位置や期待されていることをなるべく汲み取りたいと思っています。

服部 なるほど。俺の場合はシンプルで、「これは自分しか乗らないでしょ」ってクルマに惹かれやすくて、見た目を重要視するタイプです。

中野 見た目は物事を判断するための大切な要素ですよね。特にクルマは、家と違って移動するので人の目に触れやすいと言えますし。オーナーの個性や性格を表す情報量が詰まっているところはクルマの魅力のひとつだと思います。だから、選ぶ立場としても販売する立場としても、周囲にどんな印象を与えるのかは意識したいなと。

服部 その考え方、スタイリストと近いですよ(笑)。

中野 スタイリスト……いいかも!バディカのセールス担当はカーライフアドバイザーと名乗っているんですが、肩書きをカースタイリストに変えようかな(笑)。

服部 そんな簡単に変えちゃっていいんですか(笑)。

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