「僕たちとENGENEの関係はFATE(運命)」 ENHYPEN WORLD TOUR ‘FATE PLUS’ IN JAPAN@さいたまスーパーアリーナ初日をレポート
執筆者: 編集者・ライター/西野暁代
SUNOOが飲んだ日本でおなじみの飲料とは?
続いて、日本で食べたものの話題へ。HEESEUNGは「めっちゃ高いお肉のお弁当」、GLAYのコンサートにゲスト出演するために1日早く日本に入ったJAYは「1人でお寿司を食べた」と報告。JAKEとSUNGHOONは喫茶店で食べた「アイスクリームがのったパン」が本当においしかったと感激した様子を見せた。SUNOOは乳酸菌飲料を「朝に飲むといい」とNI-KIに教えられたが、おなかがすいて夜に飲んでしまったと告白。NI-KIから「SUNOOさんは食いしん坊だから」とからかわれ、SUNOO×NI-KIのケミを愛するENGENEからは黄色い悲鳴があがっていた。ペットボトルを回して担当を決めるランダムダンスで会場をあたため、本公演の区切りの曲となる「Go Big or Go Home」を披露。コンサートの名物といえるほど盛り上がるこの曲では、会場からの掛け声も最大級に。これ以上はないほどENGENEを爆上がりさせて、舞台はVCRへと移った。
続いてのセクションでは、メンバーをキャラクター化した人気WEBコミック「DARK MOON」の世界観を音楽で表現。赤と黒のダークで妖艶な衣装をまとい、本公演で新たに追加されたNI-KIのソロダンスで会場を一気に引き付ける。激しくもしなやかなダンスが魅力の「Chaconne」、スローな「Bills [Japanese Ver.]」へとつながれ、禁じられた愛を情熱的な歌声と振り付けで表現する「CRIMINAL LOVE」と、HEESEUNGのセクシーな魅力が爆発する「One In A Billion」は会場も熱狂。キリングポイントとなる振り付けでは悲鳴に近い歓声が上がっていた。
JUNGWONが「僕たちの音楽テーマが最も詰まったパートで、自慢に思うステージ」と語る通り、このセクションはたとえ初見のファンでもENHYPENの真骨頂を感じられるものだろう。ENHYPENはよく「圧倒的なコンセプト消化力」を評価されるが、その実力がさらに磨かれていることを証明するステージだった。彼らの代表的なラブソングである「Polaroid Love」では等身大の少年の姿で恋を「格好悪い感情、でも胸が弾む」と歌い、一方の「CRIMINAL LOVE」ではWEBコミックのキャラクターとして、愛を「許されない、でも渇望してしまうもの」とまったく違うコンセプトで表現している。曲の世界観を忠実に表現しながら自身のリアルな感情までも繊細に重ねる、その表現力は彼らが本公演までの期間に着実に積み上げてきたものなのだろう。
アンコールまえの本編を締めくくるMCで、JAYがコラボしたGLAYのメンバーが見に来ていることが明かされ「今日はありがたく、GLAYのみなさんがご家族と来てくださっています。これからもがんばります」(JAY)と感謝の言葉を伝えた。SUNGHOONは「またみなさんのもとに戻ってきます。次に会えるその日も僕たちとともにいてください」とENGENEに呼びかけた。そして本公演のタイトルでもあるFATE(運命)をテーマにしたダンス曲「Fate」、NI-KIが振り付けに参加した「Bite Me [Japanese Ver.]」を披露し、本編を華やかに締めくくった。
ENGENEに向けたメンバーのラストコメントは?
モノトーンのトップスにお揃いのカーゴパンツに着替えたメンバーがステージに戻り、アンコール1曲目の「Sweet Venom」が流れる。ファンクなメロディーと繰り返される特徴的な振り付けが中毒になる曲だ。続いて披露された「Orange Flower (You Complete Me)」は「あたたかさを感じられる曲なので、早くコンサートでENGENEのみなさんと一緒に歌いたい」と本人たちも語っていた曲。メンバーのメッセージが書かれたオレンジのフラワー型の紙が舞い落ち、会場は幻想的なムードに包まれる。ENGENEも「ENHYPENとENGENEの運命がここからまた動き出す」と書かれたスローガンをサプライズでかかげ、メンバーへ愛を送った。
残すは1曲のみとなり、メンバーからはラストコメントが送られた。
JAY「初めての埼玉でのコンサート、初日が終わりに向かっています。思い出を作ってくださってありがとうございました。今日こうやって楽しい思い出を作った分、最後の公演までがんばっていきたいと思います。また会いましょう」
SUNOO「みなさんの声に本当にすごく感動しました。胸が熱くなってじーんとこみ上げてくるものを感じました。今日は本当に楽しかったですし、いい思い出として残りそうな気がします。本当に幸せでした。愛してる!」
JUNGWON「僕は日本にすぐ戻ってきたかったんです。みなさんは何をしながら僕たちを待っていれくれましたか? 僕たちのことを考えながら? 僕たちもENGENEのことをたくさん考えてました。今回のツアーは同じセットリストでありますが、みなさんに楽しんでいただけるようにもっとがんばります。愛しています!」
SUNGHOON「僕も日本のツアーに早く行きたいとずっと思っていたんですが、今回は今まで行ったことのない都市にもたくさん行けるので期待しています。FATE PLUSの初日、埼玉でいいスタートが切れたような気がして今はとても穏やかな気持ちです。これからのツアーも一生懸命がんばってENGENEのみなさんと素敵な思い出を作っていきたいです。愛してる!」
JAKEは「今日は楽しかったですか? 日本にきて公演するたびに、みなさんが共感してくださるのがすばらしいと思っています。双眼鏡でも僕たちを見ていてくださってますよね? すごくみなさんのことが近くに感じられてうれしい気持ちになります。ENGENEと僕ら7人で素敵な思い出を一緒に作ることができました。本当にとってもとっても幸せでした。次に来るときまでにみなさんどうか、安全で幸せに待っていてください。またすぐに戻ってきます。本当に愛しています」
HEESEUNG「埼玉に来る前日に急いで荷造りをしたんですが、準備をしながらすごくときめいていました。日本には楽しい場所がたくさんありますし、ENGENEのみなさんもたくさん待っていてくださるので、早く行きたいという気持ちになります。今日の公演をみなさんが思いきり楽しんでくださったので、うれしかったです。これからまた日本にたくさん来たいです。日本のENGENEのみなさんも韓国にたくさん来てくださいね。おうちに帰ったらしっかりと休んでください。愛してる!」
NI-KI「日本のENGENEのみなさんは公演中に必ず立ってくれて、足も痛いと思うのにエネルギーを与えてくださってすごく感動しますし、僕たちも最高のパフォーマンスをお見せできるように努力しています。2階も3階も、奥の方のみなさんも、全部見えていますし、愛しています。韓国でアンコール公演をしたときに追加したパフォーマンスがいくつかあって、そのときはまだ日本での追加公演は決まっていなかったんですが、準備したものを日本でも必ずお見せしたいと思っていたので、今回叶えられてうれしいです。前回のツアーよりパワーアップしたENHYPENの姿をお見せできたなら幸いです。次のツアーのときにはもっとパワーアップした姿をお見せします。今日は来てくれてありがとうございます。みんな愛してます!」
最後にNI-KIが「目に見えない運命の糸が強くほどけないものになるように、努力するENHYPENになります」と、JUNGWONが「ENGENEの信頼に答えられるかっこいいアーティストになります」と締めくくり、最後を飾る「Karma」のイントロが流れる。メンバー全員でステージを駆け回りながらコール&レスポンスや手拍子で会場を盛り上げ、大盛況のなか初日公演は幕を閉じた。
最強の“コンセプト職人”でありながら、リアルな1人の少年としての葛藤も表現するENHYPENというグループは、今回のコンサートで確かな成長を証明した。2023年のツアーとほぼ同じセットリストだからこそ、ENGENEたちも強くそれを感じられたのかもしれない。芸術的なパフォーマンスとファンを心から大切にする誠実な姿勢は、彼らの大きな魅力だ。次のカムバックでは、さらに驚くような姿を見せてくれることだろう。
ENHYPEN WORLD TOUR ‘FATE PLUS’ IN JAPAN公演予定
2024年6月19日(水)福岡県 マリンメッセ福岡A館
2024年6月20日(木)福岡県 マリンメッセ福岡A館
2024年6月26日(水)広島県 広島グリーンアリーナ
2024年6月27日(木)広島県 広島グリーンアリーナ
2024年8月24日(土)愛知県 ポートメッセなごや 第1展示館
2024年8月25日(日)愛知県 ポートメッセなごや 第1展示館
2024年8月31日(土)宮城県 セキスイハイムスーパーアリーナ
2024年9月1日(日)宮城県 セキスイハイムスーパーアリーナ
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この記事を書いた人
女性誌編集部にて8年間勤務後、フリーの編集者・ライターに転身。現在は主にメイク、ヘアアレンジ、ティーンカルチャーなどの記事を担当。得意なジャンルはインタビュー、美容、コスメ、音楽(とくにK-POP)。ジャンルを問わず、足を運ぶライブは年間30本ほど。
Website:https://smartmag.jp/
お問い合わせ:smartofficial@takarajimasha.co.jp
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