もうアイドルの生駒里奈じゃない。「全部経験してよかったことにしてあげる」芸能活動15周年&30歳を記念したラスト写真集に込めた決意と感謝
執筆者: 音楽家・記者/小池直也
もう嘘をついても仕方がない

――芸能活動15年を振り返って、「これはやらなくてよかった」と思うことはあります?
生駒:ひとつもないんです。「仕方ないから経験として理解してあげよう」ということもあるんですけど(笑)。そのおかげで今、許せないことがなくなってきたというか。すぐ切り替えられるようになりました。
10代、20代の頃に理不尽な経験をして鍛えられたから、フラストレーションがなくなったんですかね? それはよかったなと。だから全部「経験してよかった」にしてあげようと思っています。
――乃木坂46時代の漫画・アニメ好きで、明るい生駒さんのイメージを今も持っている人もいると思います。それについてはどう理解していますか?
生駒:ずっとあのテンションで生きているわけではないです(笑)。アイドル時代はグループのイメージもあり、少しキャラを作っていましたが、当時からこういう性格でした。「それは振る舞いとしてよくないよ」と言われていたから出せなかっただけ。もう嘘をついたって仕方がないというか、今はただ本来の自分を出しています。
――それから記者会見で「30代はのほほんと過ごしたい」と話されていましたが、それはどういう意味でしょう? 「挑戦を避ける」という感じには聞こえませんでした。
生駒:私はできるだけ長く自分の足で立って走れる俳優になりたいんです。そのために必要なのは、“のほほん”と生きられる体と精神。舞台は想像以上に体力と精神力を使うんですよ。9月から始まる舞台『呪怨 THE LIVE -再念-』は、原作を知っている方なら分かると思いますが、悲しい終わりを迎える役を演じます。
お芝居とはいえ、しんどいです。本来ならば終わってしまう命を演じるのはメンタルに相当な負荷があって。役とシンクロしているのが嬉しいような、複雑な気持ち。
――なるほど。
生駒:だからこそ、努力を見せて引っ張ってくれる大先輩を見て、自分もこうならなきゃいけないなと思います。いかにみなさんが素晴らしいか、今回の作品であらためて思いました。
――それは30代に限らず、もっと長い視点で活躍する役者を目指しているという宣言でよろしいですか?
生駒:はい。私はまだ30歳ですが、60歳や70歳を過ぎて体力が落ちてきてもなお人前に立って、生命力とともに人に訴えかけられる芝居ができるというのは本当にすごいこと。また「夢は自分の力だけでは叶わない」ということも、この15年で理解したことです。
単純に自分が「芸能人」という職業しかできないというのもありますが、できるだけ長く自分の体を使って仕事をしていくというのが大きな目標ですね。
――最後に、写真集を手に取るファンへメッセージをお願いします。
生駒:デビュー当時から応援し続けてくださっている方が、今もたくさんいらっしゃることに感謝を伝えたいです。そして、もちろん舞台から新しく好きになってくださった方にも。
この写真集『ルリカケス』は、ファンのみなさまへの恩返しであり、15周年の記念品。私自身の人間性や考え方もエッセイに落とし込みました。それを読んで、写真集も見て、それでも「生駒ちゃん」に興味があるという方は、これからも応援のほどよろしくお願いします。
Profile/生駒里奈(いこま・りな)
1995年12月29日生まれ、秋田県出身。アイドルグループ・乃木坂46の元メンバー。
2011年8月、乃木坂46の1期生として活動を開始。12年、シングル「ぐるぐるカーテン」でCDデビュー。
14年4月から15年5月までAKB48を兼任。18年5月、乃木坂46を卒業。
以降、舞台『少年社中モマの火星探検記』(20年)ドラマ『真犯人フラグ』(21年)、舞台『僕とメリーヴェルの7322個の愛』(21年)、映画『忌怪島/きかいじま』(23年)、ドラマ【水ドラ25】『推しを召し上がれ~広報ガールのまろやかな日々~』(24年)、舞台『西の魔女が死んだ』(24年)、朗読劇『青野くんに触りたいから死にたい』(24年)、映画『室井慎次 敗れざる者』(24年)などに出演。
Instagram:@ikomarina_1229
X:@ikoma_chandesu
■書誌情報
生駒里奈写真集『ルリカケス』
撮影:青山裕企
発売日:2026年8月21日
価格:3,850円(税込)
発行:ワニブックス
https://www.wani.co.jp/event.php?id=9050

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インタビュー&文=小池直也
撮影=青山裕企
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この記事を書いた人
音楽家/記者。1987年生まれのゆとり第1世代、山梨出身。明治大学文学部卒で日本近代文学を専攻していた。自らもサックスプレイヤーであることから、音楽を中心としたカルチャー全般の取材に携わる。最も得意とするのはジャズやヒップホップ、R&Bなどのブラックミュージック。00年代のファッション雑誌を愛読していたこともあり、そこに掲載されうる内容の取材はほぼ対応可能です。
Website:https://smartmag.jp/
お問い合わせ:smartofficial@takarajimasha.co.jp
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