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    【三崎優太インタビュー】逮捕というどん底から這い上がった“青汁王子”の成り上がり人生

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    【三崎優太インタビュー】逮捕というどん底から這い上がった“青汁王子”の成り上がり人生

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    法人税違反で逮捕されたどん底から這い上がり、富と名声を欲しいままにしている青汁王子こと三崎優太氏。フォロワー130万人を誇るTwitter『青汁劇場』を始めとするSNSなどでの発言は、ネットニュースに取り上げられるなど常に注目を集めている人物。そんな彼の生きる哲学から生まれた金言が散りばめられたフォトエッセイ『億を稼ぐ美学』(宝島社)が発売され、話題を呼んでいる。常に話題の中心にいる男、三崎優太氏にインタビュー。smart Webのために自宅で撮り下ろした写真と共にお届けします。

    金を稼ぐのは悪だ。
    そう思う人が多ければ
    多いほど稼ぐチャンスが広がる

    【三崎優太インタビュー】逮捕というどん底から這い上がった“青汁王子”の成り上がり人生

    ――今回の本で著書は3冊目となりますが、今回「フォトエッセイ集」という形になった経緯を教えてください。

    三崎優太(以下、三崎) 1年ほど前から漠然と写真集が作りたいなと思っていたんです。それは、今の自分を残しておきたいとかそんな理由だったと思うのですが、あまり覚えていない(笑)。その頃に編集部の方からお話をいただきまして。色々話し合った結果、このフォトエッセイ集という形に決まっていった感じです。

    ――著書の中には、本の帯にある『金に溺れろ』であったり、なかなか稼ぐための行動に移せない人へ向けた強い言葉が並んでいます。こういった言葉たちはどのように紡いでいったのでしょうか?

    三崎 今までSNSで語ってきた言葉であったり、編集部とのインタビューを重ねる中で出てきた言葉を選んでいきました。今回はお金を稼ぐためのハウツー本ではないんですね。テクニックに関しては前の著書やYouTubeでも展開しているので、写真と言葉で今までの自分をまとめた集大成的な作品になっていると思います。

    ――著書の中では“青汁王子”を引退するということも書かれていました。青汁王子としての第一幕が閉じて、これから三崎優太としての第二幕が始まるという意味なのでしょうか?

    三崎 実際に今、『青汁』には携わっていないし、いつまでも王子ではいられない(笑)。そういう意味も込めて。自分自身でも今までの人生を振り返るきっかけになった著書かなと思います。

    ――三崎さんは18歳のときにパソコン一つで起業されたという有名なエピソードがありますが、三崎さんの人生の分岐点になったのはいつですか?

    三崎 まさに、パソコンを買ったことが大きな分岐点だったと思います。それまでは夜な夜な悪い友達と遊び回ったりしていたので、何も考えていなかったんです。その頃にたまたまパチンコに行って15,6万勝ったんです。20歳以下はパチンコするのは違法だけど、書いていただいていいですよ。もう昔のことだし、SNSでも語っていることなので。それで、欲しい物もないし使い道がないので、思いつきでパソコンを買ってみたんです。パソコンの使い方は独学で覚えていったんですが、アフィリエイトを始めてすぐに大金を手に入れたことが僕の人生の大きな転機だったんだと思います。その後すぐに上京しました。

    ――この本にも書かれている言葉ですが、運命と戦いながら常に前進し続けるような生き方になったきっかけは?

    三崎 やはり法人税法違反で逮捕されたことが大きかったと思います。それまでもいろいろなことがありましたが、法人税法違反に関しては自分にとってとても理不尽な出来事だった。自分が罪を犯したというのではなく裏切られたという気持ちも大きかったし、その後周りから人がいなくなっていったあの時期はやはり人生のどん底だったと思います。

    ――著書の中では「悲しいけれど人は裏切る」という言葉もありますが、今は人間関係をどのように築いているのでしょうか?

    三崎 僕が選ぶというよりは、僕のしたことがニュースとかになるので、警戒して離れる人は普通にいますよね。それは仕方ないと思っている。ただ、SNSで自分の言葉を発信することでわかってくれる人はわかってくれて、僕に賛同してくれる人もたくさんいることも事実で。だから、(人間関係に)期待しすぎない。そういうもん(人は裏切るもの)だと思っていれば、必要以上に自分が傷つくことはないんじゃないかなと思います。あとは、この人裏切りそうだなっていう人はなんとなく見極めがつくようになったと思います。それなりの経験を積んだので。とは言え、そんなに考えていないですけどね。人間関係も含めて、自分が生きてきた人生を振り返ることがなかったので、今回の本で自分の考え方みたいなものを自分自身で知るきっかけになった部分も多かったです。

    ――この本の中の言葉で自身が気に入っている言葉は?

    三崎 自分らしいなと思うのは、カバーの帯にある『金に溺れろ』という言葉。金を稼ぐのっていやらしいとか、質素は美徳みたいな考え方があるけれど、そういう常識を取っ払って金に溺れるくらいの覚悟で向き合わないと稼げる人にはなれないとという意味です。

    ――ご自身がお金を稼いできた中で『そんなに金に固執するな』的な意見を言ってくる方はいらっしゃったということですか?

    三崎 そういう人もいますよね。でも、そういう考え方をする人が多いからこそ、自分にとってはラッキー。みんなが稼ぐのは悪だと思っているから、本当に稼ごうと思った人にとっては稼ぎやすい世の中になっているんです。だから、『稼ぐのはかっこ悪い』と思う人がこのまま増えてくれればいい(笑)。

    ――『お金を稼ぐのは簡単だ』という言葉もありましたが、ご自身にとって『お金』とは?

    三崎 いろんなモノや価値に交換できるもの。だからこそ、貯まれば貯まるほど可能性が増えるから、自分のモチベーションを上げてくれるものだと思っていて。ただ、お金を持っていること自体に価値があるのではないと思っています。お金があればやりたいときにやりたいことがすぐできる行動力にも繋がります。例えば、去年、僕は世界各国を旅していたのですが、海外旅行も自分の経験という価値だと思うんですよね。

    ――お金を稼ぐコツや秘訣とは?

    三崎 人に聞くくらいなら自分で行動に移したほうがいい。僕自身、18歳でパソコンを手に入れたときはSNSなんてなかったから、全部が独学。本を読んだり誰かに相談したりなんかしなかった。自分の中で失敗を繰り返して学んでいったんです。でもそうやって身についたものこそが自分だけの価値になっていくんじゃないかと思います。

    ――“青汁王子”を引退するとともに『経営者に戻る』という言葉もありましたが、その真意とは?

    三崎 SNSもやめてもいいかなと思っているんですよね。SNSを始めて4年くらい経つのですが、きっかけは逮捕されたことで、世の中の人にちゃんと本当のことを知ってほしいという気持ちで始めたことなので、その最初の目的はすでに達成できたかなという気持ちもあって。

    ――YouTubeなどでは大掛かりなものを撮影されていましたが、楽しかったですか?

    三崎 何よりも大変でしたね。結局自分が動かないと作品は作れないので。会社経営の場合は、自分が動くというよりスタッフも含めた組織として、いかに生産性を高めていくかの戦略を練っていくのが主体なので、自分が現場にいなくても組織は回るわけで。そういう意味では常に現場というのが大変でした。

    ――実際にSNSで儲けたお金は大きい額だったのでしょうか?

    三崎 儲けは全然少ないです。ただ、法人税の件で自分の言いたいことを主張する場所として選んだだけで、儲けとかは考えていませんでした。その目的が果たせたからもういいかなと思っている。万人の人にわかってもらうことはできないけれど、一定の理解は得られたかなと思っているので、やる意味はあったと思いますね。

    ――三崎さんにとって働くことってどういう意味があるのでしょうか?

    三崎 生活の一部。呼吸をするように働いているみたいな感じなので、あまり考えたことがないです。

    ――昨年、海外を旅して回った話も先程出ましたが、世界各国を回って感じたことは?

    三崎 日本って小さいなと思いました。日本で話題になっていることも世界では何も関係なくて。世界に視野を広げることで、日本で起こっている様々なことがちっぽけに見えました。様々な国を回りましたが、その中でもアフリカは印象的でした。人々が『生きる』ことに一生懸命な姿がよかった。日本は生産性のない話を掘り下げて足を引っ張り合っている点で将来性がないなと感じました。

    ――金言はもちろん写真もステキでした。海に入っているシーンもありましたね。

    三崎 撮影は今年の2月に行いました。撮影は日常と非日常、表と裏みたいなテーマがあって、自宅を始め、海やボクシングジムなどで撮影しました。昨年、写真を撮ることが決まってからは体作りも行いました。ジムに行くことと食事制限などですかね。あとはプロテインなども取り入れましたね。海のシーンは千葉の作田で撮影したのですが、2月の海は寒かったことだけ印象に残っています(笑)。

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    今年の春、自身のブランド
    「ラ・コネクションブルー」を
    ローンチ⁉

    ――三崎さんのファッション遍歴を教えて下さい。

    三崎 基本的にはファッションにそんなに興味はないです。ですが、昔に比べると高級志向ではなくなったかもしれません。逮捕されるまでは六本木に住んでいて、毎晩のように付き合いで飲みに行っていたので、服だけでなく時計やジュエリーも含め、わかりやすくハイブランドで身を固めるというようなギラついたスタイルが多かったかもしれません。今は、海外に行くことも増えたので、ハイブランドというよりもシンプルなものを選ぶことが多くなっていると思います。

    ――今、大切にしているモノはありますか?

    三崎 そのモノに対して忘れられないエピソードがあったり、想いがあるものだけは残してあります。実はモノにあまり執着はないんです。ただファンの方にいただいたぬいぐるみとかは大切にしていて、自宅の仕事部屋に飾ってあります。

    ――今日の撮影で着用していたのはご自身のブランドだそうですね。

    三崎 自分のライフスタイルが変わったことで、洋服に対する考え方も変わってきました。今は海外に行くことが多いので、着心地や素材感を最重要視します。長時間のフライトでも疲れないことは、現地に着いてからの行動に直結するので。そして、あまりハイブランドのロゴが全面に出ているようなデザインのものを着用すると、お金を持っていると思われて狙われやすくなる(笑)。ただ、やっぱりハイブランドの上質な素材感や極上の着心地に慣れてしまうと、なかなか満足のいく洋服に巡りあえなくて。だったら作っちゃうか、ということで、ほぼ自分のためだけに作ってしまったブランドというわけです。

    ――今回着用したのはすべてご自身のブランドですか?

    三崎 今回着用したジャケット以外、シャツとパンツは、ラ・コネクションブルーです。とにかく上質な素材感と着心地にこだわって作りました。ライフスタイルの変化といえば、ここ数年でオンラインミーティングも主流になってきたので、ONにもOFFにも様々なシーンに寄り添うカジュアルスタイルが提案できたらいいかなと。シャツやパンツの他、Tシャツやスウェットやフーディなどがあります。

    ――このタイミングでブランドを立ち上げた理由は?

    三崎 ブランドを立ち上げるというか、自分が今着たい服、今のライフスタイルに合う服を探し求めたけれど、思うようなものに巡りあえなかったので作ってみた、という感じです。これまで生配信をやっている中でも【今日の服どこのですか?】って聞かれることが多くて。だけど、これまではハイブランドばかり身に着けていたので、着用している服を紹介したところで結局は【高すぎて買えないです】【青汁王子の私服はスタイリングの参考にならない】といったコメントが来ることが多かった。だから、自分でブランドを作ってしまえば、最高の品質にこだわって、ハイブランドのような着心地を追求した服を、誰もが手にできる価格で実現できるんじゃないかって思ったんです。

    ――ご自身が服を選ぶポイントは?

    三崎 シンプルで上質なものが好きですが、シャツでもTシャツでもネックの開き具合は気になるパーツかもしれません。顔の表情にも影響があるので、ネック周りの肌見せの分量にはこだわっています。

    ――一番好きなブランドは?

    三崎 ディオール・オムですかね。特に体を鍛えてからは自分になじむ感じが気に入っています。普段、服を買うのはスタイリストさんや百貨店の外商さんが持ってきてくれた中から選ぶことが多いので、あまりショップに足を運ぶ機会はないですね。スタイリストさんは撮影のときはもちろんですが、プライベートでも、こういったアイテムが欲しいと伝えて自宅に持ってきてもらったりすることもあります。買い物に出る時間が取れないのでパーソナルスタイリストに相談することが多いですね。この間久しぶりにルイ・ヴィトンのショップに立ち寄った際には、草間彌生さんとのコラボラインのウォレットを購入しました。今、使っているウォレットです。

    ――海外旅行で使用していた旅行バッグは?

    三崎 世界を一緒に回ったのはRIMOWAです。ハンドル部分がイエローレザーはカスタムです。

    本で語っている言葉とは裏腹に実際にお会いした三崎優太さんはとても素直でナチュラル。YouTubeで見せている顔とは違う三崎さんに引き込まれました。この本が集大成と語る三崎さんの今までがギュッと詰まったこの本からも、新たな三崎さんの素顔を発見できると思います。『青汁王子』の名前を返上する三崎さんの今後の動向からも目が離せなくなりそうです。

    三崎優太のバッグとその中身をのぞき見!

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    バッグはRIMOWAのリュック。「あまり荷物が多いのは好きではないので、普段は手ぶらが多いです。バッグはPCなどが必要な外出のときのみ」(三崎優太)。仕事の用の外出では、MACBOOK、本、ディオールオムのフレグランス、ヴィトンのウォレット、スマホ&AirPods、目薬などを持ち歩いているそう。

    【三崎優太インタビュー】逮捕というどん底から這い上がった“青汁王子”の成り上がり人生

    『億を稼ぐ美学』
    三崎優太(青汁王子)著 ¥1,600/宝島社

    【三崎優太インタビュー】逮捕というどん底から這い上がった“青汁王子”の成り上がり人生

    起業累計売上額1200億円超、SNS累計フォロワー300万人超の青汁王子こと三崎優太のフォトエッセイ集。脱税逮捕のどん底から這い上がり、富と名声を手に入れた男の金言集。製作期間1年をかけ、紡ぎ出される言葉に心ゆくまで酔いしれられる一冊。

    【三崎優太インタビュー】逮捕というどん底から這い上がった“青汁王子”の成り上がり人生

    Profile/三崎優太(みさき・ゆうた)
    1989年生まれ、北海道出身。実業家、起業家、インフルエンサー。高校を二度退学後、18歳の時にパソコン1台で起業し、株式会社メディアハーツ(現・ファビウス株式会社)を設立。2017年に「すっきりフルーツ青汁」が累計1億3000万個の大ヒット商品となり、年商130億円を突破。「青汁王子」の異名で注目を浴びる。しかし、2019年2月、約1億8000万円を脱税したとして、法人税法違反などの疑いで東京地検特捜部に逮捕される。順風満帆の人生から一転、どん底の苦しみを味わったが、その経験をバネにTwitter上で企画した「青汁劇場」がフォロワー130万人を集め、大きな話題を呼んだ。現在は投資家として10社以上に投資し、累計売上高は1200億円を超えている。著書に『過去は変えられる』(扶桑社)、『時を稼ぐ男~新時代の時間とお金の法則~』(KADOKAWA)などがある。
    三崎優太Twitter @misakism13
    三崎優太YouTube 「三崎優太 青汁王子」
    三崎優太Instagram @yuta_misaki

    撮影=大村聡志
    インタビュー&文=佐藤玲美

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    • 宝島社から『億を稼ぐ美学』を刊行した三崎優太
    • 宝島社から『億を稼ぐ美学』を刊行した三崎優太
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    • 宝島社から『億を稼ぐ美学』を刊行した三崎優太
    • 宝島社から『億を稼ぐ美学』を刊行した三崎優太
    • 三崎優太のバッグとその中身
    • 三崎優太が今、愛読する本
    • 『億を稼ぐ美学』 三崎優太(青汁王子)著 ¥1,600/宝島社

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    この記事を書いた人

    佐藤玲美

    佐藤玲美

    東京在住のライター・エディター。『smart』『sweet』『steady.』『InRed』など、ウィメンズ、メンズを問わず様々なファッション誌やファッション関連のwebでライター&編集者として活動中。写真集やスタイルブック、料理本、恋愛心理、インテリア関連、メンタル&ヘルスケアなどの本の編集にも携わる。独身。ネコ好き。得意ジャンルはファッション、ビューティー、インテリア、サブカル、音楽、ペット、料理、お酒、カフェ、旅、暮らし、雑貨など。

    Instagram:@remisatoh

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