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連載eスポーツの輪〜e-sports donuts

ゲーマーから“社長”に。FENNEL代表・仏が求道する総合エンターテイメント【連載:eスポーツの輪~e-sports donuts】

執筆者:

――eスポーツ選手にとって“プロかどうか”は重要なんですか?

 選手は自分がチームで結果を出せるかどうかしか考えないので、肩書きは関係ないように感じます。必要なのは勝つための貪欲(どんよく)さと自主性。そうなるとプロとアマチュアの違いは給料が出るか出ないかだけになると思います。

給料がもらえるという理由でプロ選手になる選手は基本モチベーションが低くて、チームにいてもろくに練習しないから結局勝てないことが多いです。なのですぐにクビにします。僕は漫画『スラムダンク』に出てくる湘北高校のゴリ(赤木剛憲)みたいなアツい男が好きなんですよ。

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――優れた人材を獲得するためのポイントはあるのでしょうか?

 気になる人が向こうから歩み寄ってくれるなら嬉しいんですが、今のフェンネルはまだこちらから積極的にアプローチしなければいけない立場なので、基本は直接会ってパッションで攻めます(笑)。

とはいえ当然、選手以外にも有望な人材というのは取り合いがざらにあって、提示する契約料や内容はケースごとに異なります。うちといっしょにやるメリットを示しながら、僕たちがいかに魅力的なことに本気で取り組もうとしているのかを伝えるようにしています。

――選手、または他ジャンルの人がフェンネルと手を組むメリットについても伺いたいです。

 自分一人では叶わなかったことにも挑戦できるようになることですかね。会社のミッションビジョンには「すべてのプレイヤーの表現をサポートする」と掲げているように、僕たちは“表現”をとても大きな枠で捉えています。まぁゲームを好きなもの同士、一緒に面白いことをしようよって。

それが結果として所属メンバーのメリットになり、eスポーツ自体の盛り上げや、ゲームを通じてさまざまなものをクリエイトしていくことにつながると考えています。そうして得たチームの影響力が、最終的に企業価値とも直結していきますから。

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先日、沖縄出身のHIPHOPアーティストOZworld(オズワルド)の加入が発表された。「誰もが好きな事を好きなように表現できる社会」を実現していく新たなアクションにこれからも注目!

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求められることに
結果で応えるのがプロ

――スタープレイヤーを自分たちで育成するという考えはありますか

 ありえない話ではないですが、コストパフォーマンスの悪さや成功確率の低さが問題点に上がります。配信のクオリティやタレント性はその人本来の性格に依存します。たとえば僕はしゃべることを苦にしませんが、ほかのeスポーツ選手も僕と同様にしゃべることが好きかといえばそうではありません。しゃべりが苦手な人は配信に不向きだし、もっといえばファンを楽しませること自体に興味がなかったりもします。

そういう性格的なところからコンサルティングしていくのはなかなか難しいものがありますよね。他人を笑わせることに長(た)けてる人がゲームも上手いという確率は決して高いものではないと思うので、それなら選手には勝つことだけを求めて、面白く見せるために僕や他のストリーマーが頑張る。それぞれに求められる結果をしっかりと出していくことは、他競技のスポーツ選手と変わらないプロとしての責任ですから。

――代表の仏さんとしては、やはり常に勝ちを期待できるスタープレイヤーが欲しかったりするものですか?

 いてくれるだけでチームの影響力が大きく変わってくるので、そういった意味でスタープレイヤーは必要ですよね。ただ、最優先すべきことはまずチームが勝つことであって、その次にスタープレイヤーなのかなと思います。チームが勝ち続けることで、スタープレイヤーと呼ばれる存在が出てくれば嬉しいんですが……今はチームが勝てていない状態なので正直そこまで考えられません。

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フェンネルのオフィスに飾られていた勝者の証。「まだまだ理想にはほど遠い。もっと頑張らないといけない」と仏さんは言う

――今後やってみたいことはありますか

 オンライン、オフラインに関わらずeスポーツと音楽を掛け合わせたことは何かしらやりたいと考えています。そのためにはアーティストやアスリートを積極的に参入させたいと思っています。あとはチームが日本一になってもらわないと困るので、そこを確実に底上げしていきたいですね。

――最後に、次に登場してほしいeスポーツ界の人物を紹介してください。

 フェンネルが主催する大会「FFL」の実況を通じてお世話になっている平岩康佑さん。彼は日本のキャスターの第一線にいる実況者であり、日本が出場する数ある世界大会のためにあらゆる国を飛び回っています。

Profile
ほとけ●1998年生まれ。本名は堀田マキシムアレクサンダー。立教大学在学時にアメリカへ留学。留学中に「仏」のゲームプレイヤー名でストリーミング活動を開始。その後、2019年に株式会社Fennelを遠藤将也とともに創設し、代表取締役社長に就任。事業の指針を担う存在であると同時に、eスポーツ大会の実況解説などでも活躍している。
仏公式Twitter

ProfileFENNEL
フェンネル●2019年設立。世界水準・日本最大規模のゲーミングベース「FENNELベース」を新横浜に構えるプロeスポーツチーム。「Apex Legends」「VALORANT」「リーグ・オブ・レジェンド」など9部門を設置し、現在約60名の選手が所属。これまでにAPEX部門でアジア大会優勝、世界大会に出場したほか、VALORANT女子部門では日本代表として東アジア大会に出場するなど、好成績を残している。また、eスポーツ世界大会「FFL」の主催・運営を手がけ、2022年に開始したアパレル事業「FNNL」では伊ブランドの「ディーゼル(DIESEL)」とコラボレーションを行うなど、チーム運営のみならず多岐にわたる活動で注目を集めている。
FENNEL公式HP
FENNEL公式Instagram
FENNEL公式Twitter
FENNEL公式Youtube

写真=横山ぶん
インタビュー&文=本田圭佑

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この記事を書いた人

本田圭佑

本田圭佑

インタビュアー/ライター/編集者

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