モモコグミカンパニーがBiSHを通して得た哲学「自分をまっすぐに見てくれている人が多い環境が、その人にとっての“居場所”」
おまけとして……
モモコグミカンパニーに一問一答
Q1.生まれて初めて読んだ小説は?
モモコグミカンパニー:梨木香歩(なしき・かほ)さんの『西の魔女が死んだ』。小5ぐらいのときに読んですごく感動して泣きました。
Q2.好きな小説家とその理由は?
モモコグミカンパニー:窪美澄(くぼ・みすみ)さん。女性の身体とかについて書いている方で、私も今回の小説で身体について書いた箇所がありますけど、結構影響受けてるのかな?って思いますね。
Q3.人生の“マイベスト小説”とその理由は?
モモコグミカンパニー:森絵都(もり・えと)さんの『カラフル』。自殺した少年が、また自分に生まれ変わって人生を生き直す話なんですけど。読むまでは小説を読んで人生が変わることはないと思っていたんですが、中学生ぐらいの頃に読んだときに、見える景色がガラっと変わったんです。自分も生き直そうって思えて、人生を変えてくれた一冊です。
Q4.執筆のゴールデンタイムは何時から何時でしたか?
モモコグミカンパニー:朝の4時から6時ぐらいです。夜はちゃんと寝るようにしていて、早朝に起きて書いていました。早朝ってLINEとかも来ないし静かだし、頭もクリアですごく集中できて。その時間が好きだったのもあって、仕事に行く前に書いていました。
Q5.執筆が一番捗(はかど)った場所は?
モモコグミカンパニー:カフェにはめっちゃ行っていました。家で書いていると煮詰まっちゃうときがあって、そういうときも散歩がてら外に出てカフェで書いていました。
Q6.好きな書店とその理由は?
モモコグミカンパニー:新宿の紀伊國屋書店が好きです。大学時代、ふらふらしていたときによく本屋に行っていて、新宿の紀伊國屋によく行っていたんです。そんなとき、オーディション雑誌を手に取ってBiSHのオーディションを見つけたのも紀伊國屋でした。当時はSNSとかもあまり活発にはやっていなくて、その雑誌でBiSHとか渡辺(淳之介)さんとかを知った感じなので、私的に紀伊國屋書店は割と運命の場所でもあるんですよね。
Q7.どのようなシチュエーションで読書するのが一番好き?
モモコグミカンパニー:夜、寝る前にキャンドルを焚いて雰囲気を出して、ちょっと暗めにしてクラシック音楽を流しながら読書をする時間が好きです。
Q8.モモコさんの親友はどんな性格の人?
モモコグミカンパニー:私より声がでかい人です(笑)。「私、全然ダメだ」とか、 BiSHの話とかを電話で聞いてもらっていた時期もあるんですけど、「いや、モモコはそう言うけど絶対大丈夫だから」って、私のすべてを持ち上げてくれるめっちゃいい子です(笑)。
Q9.人生で一番好きになったアイドルグループは?
モモコグミカンパニー:私は秋元(康)さんの作詞がすごく好きなので、48グループとか、乃木坂(46)さんとかが好きです。一つのアイドルグループにがっつりのめり込んだという経験は、本当に一回もなくて。もう解散してしまったんですけど、昔よく対バンしていたBELLRING(ベルリン)少女ハートっていうグループは本当に好きでした。あんまり言わなかったけど。
Q10.これまで見聞きした中で、一番可愛いと思ったメイドネームは?
モモコグミカンパニー:えーわかんない!(笑)。取材したときも、名前とかはあまり気にしなかったですね。お店のメニューとか、メイドの子のルックスとか雰囲気とかは気になりましたけどね。
Q11.小説を書くにあたって、一番参考になったアドバイスは?
モモコグミカンパニー:芥川賞を取った遠野遥(とおの・はるか)さんと対談をしたときに、書くことについて結構語り合ったんですけど、その時に「結構いろんな人を参考にして、僕は書いています」って遠野さんはおっしゃっていて。芥川賞を取った人でも、他の人のことを参考にするんだ!って思って、自分も書くことに対して自信はないけど、いろいろと参考にして書いてみようと思えた助言でしたね。
Q12.『御伽の国のみくる』を読む際のBGMにぴったりなBiSHの曲は?
モモコグミカンパニー:BiSHの曲は合わないなぁ(笑)。BiSH以外だと、舞台が秋葉原の小説ということもあるので、秋葉原に流れていそうなアニソンとかは合うかもしれません。
Q13. 『御伽の国のみくる』を読んでの渡辺(淳之介)さんからのリアクションは?
モモコグミカンパニー:ざっと読んでくれたのかな? でも特に何も言われなかったですね(笑)。メンバーも、本を読んでるメンバーってアイナ以外あまり知らないから、ちょっと不安なところがあります。ちゃんと読んでくれるかな?
Profile/モモコグミカンパニー
“楽器を持たないパンクパンド”BiSHのメンバーで、「あまのじゃく担当」。これまで『目を合わせるということ』『きみが夢にでてきたよ』という2冊のエッセイ集を上梓。今回、長編小説『御伽の国のみくる』で待望の小説家デビューを果たした。グループとしては、2022年12カ月連続リリース発売中で、第5弾シングル「LiE LiE LiE」が5月11日に発売となる。また、BiSH初の主演オムニバス映画『BiSH presents PCR is PAiPAi CHiNCHiN ROCK’N’ROLL』も6月10日より全国公開される。
モモコグミカンパニー公式Twitter
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『御伽の国のみくる』(河出書房新社)¥1,375/発売中
アイドルの夢破れ、メイド喫茶でバイトの日々。裏切り、妬み、失望の果てに、友美が見つけた答えとは? 大人気グループBiSHのモモコグミカンパニーが贈る、感動の小説デビュー作!
写真_高橋 葉
スタイリング_庄司洋介
インタビュー&文_熊谷洋平
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