「マチアプよりも平和で彼氏・彼女ができやすい⁉」今しかできない︎Threads恋活のススメ
執筆者: ライター・コラムニスト/ミクニシオリ
「見ているとストレスが溜まる」「攻撃的な投稿が多すぎる」などの理由で、SNSの『X』(旧Twitter)を辞めた、という意見をちらほら耳にするようになった昨今。たしかに、買収後のXの治安悪化を叫ぶ声も止まらない。おすすめ投稿が流れてきてしまうことで、興味のない投稿を目にすることを避けることが難しくなり、最近ではブロック機能が改悪されたということもあって、本格的に「X辞めた」の声が広がっている可能性が高い。
では、Xを辞めた人たちは今どのSNSに生息しているのだろう。移行先の一つとして注目されているのが、Instagramと連携できるSNS『Threads(スレッズ)』だ。まだ人々が移行しきってきていないということもあり、治安の良好なThreadsで、今若者がにわかに「恋のきっかけがある」と息を巻き始めている。
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SNSでつながりを増やせる「肉食」友人に憧れるも
そもそも「若者の恋愛離れ」も囁(ささや)かれている昨今だが、直近になって「若者が恋愛から離れているわけではなく、景気の悪化などが理由で恋愛しづらくなっている」という論も展開されている。今回Threadsをきっかけに恋人を作ることができたという拓海さん(24歳・仮名)も、そんな「不本意フリー層」の男性の1人だった。
「大学在学中は、大半の期間がコロナ禍。授業もリモートに切り替わり、同級生との交流もかなり制限されました。授業は家で受け、時に同じ授業を受けている人とワークショップなどに取り組むことはありましたが、雑談の機会などはなかったので仲は深まらず……。大学生の間も、地元の友人たちとコミュニケーションを取ることがほとんどでした」
拓海さんはキャンパスラブにも憧れていたそうだが、その夢は叶わず。地元の友人たちとも、しばらくはSNSや通話での交流が中心に。在学中に大学への登校が可能になるも、なかなか大学での友人関係は育まれず、そのまま社会人に。貴重な恋愛の機会を失ったままに忙しい生活が始まり、心が折れかけていたそう。
「そんな時に、友人がInstagramきっかけで彼女を作ったんです。SNSがきっかけで交際するという話はこれまでにも時々聞いていたんですが、そいつは高校時代から肉食系というか、積極的なヤツで、仲のいい男友達の投稿に写っていた女の子に一目惚れして、フォロワー外だったところからアプローチしたんだとか」
拓海さんが触発されたという友人のDM
親友がSNSで恋人を作ったことに触発された拓海さん。しかし、Instagramでの恋活には、少しの抵抗もあったという。
「友達の写真からインスタナンパするときには、まず繋がっている友達に相談しなくてはいけないとも思いました。だけど、それでDMが返って来なかったら傷つくじゃないですか」
友達の友達へのアプローチに迷いや不安があった拓海さんが目をつけたのが、Threadsだった。
Instagramより繋がりやすい?Threads独特の空気感
拓海さんは、Threadsはアカウントを持っているだけで、自分から投稿をしたことがありませんでした。ただ、趣味がカメラでの風景写真の撮影だったので、時々Instagramのフィード投稿をそのままThreadsにも流したことがあり、知らないうちに少しフォロワーが増えていたのだそう。なんの気なしにタイムラインを眺めていると、おすすめ欄には写真関係のアカウントの発信が多いことが分かった。
「タイムラインに流れていたのは“写真散歩しませんか?”という投稿の数々でした。写真系のアカウントはInstagramでもフォローしていたので、そこからおすすめされるアカウントが写真界隈に寄ったのかもしれません。募集は、カメラを持って散歩して歩く趣味友を募集するもの。女性の投稿が多かったですが、男性で募集をかけている人もいました」
Threadsでこういった趣味友の募集が散見されるのは、Instagramにもともとある「繋がりたい系ハッシュタグ」の影響もあるだろう。推し活や写真、カフェなど、趣味の合う仲間を募集するような投稿は多い。
「ThreadsではInstagramのアカウントも連携されるので、募集をしているのがどんな人なのかが分かりやすいのがいいなと思いました。誰かの募集に乗っかることも考えましたが、自分で募集をかけてみることにしたんです」
拓海さんも先人にならい、カメラを持って散歩ができる仲間を、自身の活動範囲に近い場所を行動圏で募集した。
拓海さんの投稿イメージ。タグなしでもそこそこのインプレッションに
「投稿には自分が使っているカメラの機種や参考写真、活動しやすい時間帯などの情報を貼りました。すると、フォロワー外の人からもいいねが付き、数人からInstagram経由で連絡が来たんです」
拓海さんの投稿に興味を持ってくれたアカウントは、女性が多かったそう。もともと、Instagramは女性ユーザーが6割以上を占めるSNSであるため、こういった募集系投稿をしているのも、女性のアカウントが目立つ。
「募集に答えてくれた人が多かったのは、僕がリア垢と連携していたからだと思います。匿名感のないアカウントで、フィードには友達との写真なども載せていたので、信用してもらいやすかったのだと思います。連絡をくれた人の中には“複数人でないなら”と辞退される方もいました。僕自身は大人数のイベントが得意ではないため、その点を理解してくれる人とは、DMでいろいろと写真の話をしつつ、予定が合う人から休日にお出かけしてみることになったんです」
Threads恋活は「趣味友募集」がおすすめ
休日に異性とカメラを持って散歩をするなんて、写真好きにはぴったりのデートだ。拓海さんはマッチングアプリを使ったこともあるそうだが、アプリで会った人よりも、Threads経由で仲良くなった人のほうが楽しく過ごせたという。
「もちろん、恋愛の話なんて全くしないままに会うことになるので、相手に恋人がいるかどうかなどは分かりませんでした。でも、散歩の休憩中に食事するときなど、雑談ベースの恋愛話は弾みました」
逆に、マッチングアプリで会った相手とは恋愛が話題の中心になることも多く、恋愛経験の多くない拓海さんはストレスを感じたこともあったそう。
「募集から出会った人は、仲を深めていくうちにほとんど恋人がいない方でした。恋愛を目的で会っているわけではなかったですが、その中に人間的に惹かれてしまった人がいました。何度か、写真を口実にした休日デートを重ね、告白したところ、OKの返事が。まさかThreads経由で恋人ができるとは思っていませんでした」
こうして、めでたくSNS恋活に成功した拓海さん。恋愛を目的にしない出会いは回りくどくなかったかと聞くと、そうは感じなかったと答えてくれた。
「実は、募集系投稿を見ている時に“恋人募集”の投稿も見たことがあったんです。あまり詳しくはないですが、昔でいうところのTwitter婚活みたいな投稿です。その投稿はけっこうバズっていて、コメントもかなりついていたので、それなりに出会いはあるのかもしれません。Threadsなら現Xよりも投稿者の人となりが分かりやすそうなので、恋活はしやすいと思います。
だけどやっぱり、恋愛を目的で会うのも、それはそれで疲れるんですよね。スペックの探り合いになりそうだし、面と向かって年収とか聞かれたら嫌ですもん。僕は好きになれる人が欲しかったので、趣味を募集の目的にしたのが、むしろよかったんだと思います。高校とかのクラスメートとして気が合う異性と交流する時みたいな、探り合う感じがむしろ燃えましたね」
Threads投稿で見かける募集はかなり幅広い。例えば特定のドラマを見ている人を探す人もいれば、特定の駅に住む人の中で友達になれる人を募集する人、ビジネスパートナーを探す人などもいる。SNSで知らない人に出会う時には注意するべき点もいくつかあるが、連携されたInstagramの投稿に「リア垢感」があるかを確認するのがおすすめだ。
「Threadsは今のところ治安もいいですし、恋活とは言わずとも、趣味友や友人を募集してみるのはいいと思います」と拓海さん。今後さらにThreadsに人が流入し、Xのような殺伐とした空気が流れていく可能性はゼロではない。Threadsの平和な空気感を満喫しながら、気の合う友人や恋人候補を募集してみては?
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この記事を書いた人
ファッション誌や週刊誌、WEBメディアなどで幅広く活動。女性向けのインタビュー取材や、等身大なコラム執筆を積極的に行う。いくつになってもキュンとしたい、恋愛ドラマと恋バナ大好き人間。
Website:https://smartmag.jp/
お問い合わせ:smartofficial@takarajimasha.co.jp
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