【パリ五輪】金髪ヘアの注目スケーター、根附海龍を知ってるか?「世界のトッププロ」を目指す20歳のリアル
とにかく、スケートボードをずっと続けていくために。
コンテストで目覚ましい活躍を見せる一方で、根附はまだ黒髪だった頃、自身が所属する海外のスケートカンパニー「ZERO Skateboards」からストリートのパートを出している。ちなみに、日本人がインターナショナルライダーとして海外のカンパニーに受け入れられることはとてもレアなこと。しかし根附はそこに甘んじず、「自分のデッキが世に出てこそプロ」だと、数々のトップスケーターたちがそうしてきたように、さらに高みを目指す。
「ZEROがプロパートを撮りたいと言ってくれていて、アメリカに行くタイミングでちょっとずつ進めているところ。大会時期とは重ならないようにうまく日程を調整しながら、今年中に出せたらと思っています」
コンテストへの出場だけではなく、ストリートにも意欲的な根附。この原動力は、彼が思い描く“世界的に活躍するトッププロ”像によって支えられている。
「具体的に何を成したとかそういう基準は特にないけど、トップのスケーターは大会の成績だけじゃなくてストリートでの結果がちゃんと残っている。自分もそうでありたい。スケボーで暮らしていきたいので」
寡欲なタイプの根附だが、スケートボードへの欲求だけは尽きることがない。行ってみたいスポットもたくさんある。「映像で観たことしかないから、スペインのストリートで自分のパートを撮ったりできたら最高!」と、バルセロナにある有名スケートスポットのマクバ(Macba)を特に行きたい場所の一つに挙げた。そして将来的には「一度は海外に住みたい気持ちもある」と話す根附。もし住むとしたら理想は西海岸。「ロサンゼルスやサンディエゴあたりの良さげな家に住んで、自宅には当然のようにランプやセクションがある。それがトップスケーターのイメージですね」。
スケートボードを武器に、世界へ。根附海龍の挑戦は続いていく。
(了)
Profile/根附海龍(ねつけ・かいり)
2003年生まれ、静岡県島田市出身。7歳からスケートボードを始める。2019年、若手スケーターの登竜門でありアマチュア最高峰のコンテスト「Tampa AM」で優勝し、頭角を現す。2022年、「JAPAN STREET LEAGUE」優勝。日本を代表する選手として「X-GAMES」「SLS」など世界大会に出場。2023年12月、日本初開催された「スケートボードストリート世界選手権2023東京」にて準優勝、世界ランク6位(日本人選手3番手)となる。2024年、「ワールドスケートボードツアー(WST)ドバイ・ストリート2024」優勝。切れ味鋭いヒール系トリックを武器に、パリ五輪出場を目指す。
Instagram@kairi.netsuke
公式HP:avex management
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写真=葛間 涼
インタビュー&文=本田圭佑
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