注目の現代アーティスト三浦大地、大規模アート展を開催!肩書きに捉われない“DIALETHEISM”な作品群について想いを語る
執筆者: ライター/黒川すい
映画を題材にしたエリアも興味深い。個人的に特に印象に残ったのが、こちらのシャイニングでかなり有名なシーンを切り取った作品。三浦氏曰く「ホラー映画を題材に選んだ理由は、恐怖を感じることが生きるに繋がると感じたから」だそう。今までとは違った視点で映画自体も作品も楽しめそうだ。
今回のメインテーマを体現したかのようなエリアも存在。
三浦氏「物質的、精神的、女性性、男性性というのを形で表現したとき、ピラミッド型になります。そして陰で表すときは、Vのような逆の三角形に。それらを合わせたときに、真ん中に丸ができるんじゃないかというのが、僕の思っている“DIALETHEISM(ダイアレジイズム)”なんです。三角形のとがった上に丸が載っているというのは、いつ転げ落ちるか分からない、留まることすらあるのだろうか、固定されることなんてないんじゃないだろうか、と思ってしまうくらい不安定な状態。これが成立している今の世の中の様子なのではないでしょうか」
三浦氏「Josieちゃんがすごく物質的で、クリスタルが精神的と解釈がしやすいと思うんですけど、最近は逆でもあるなという風に感じます。クリスタルは鉱物的に存在している物、Josieちゃんは纏っている雰囲気で伝えている面もあるなと思うんです。だからある意味では精神性を訴えているのは、Josieちゃん。物質的に美しいと思わせてくれているのが、鉱物化もしれません。そういう切り口もあるんです」
三浦氏「1つのアート作品で伝えたいことはいっぱいあります。だけど実は、そこに正解はないです。それぞれ観た人が勝手に解釈してくれたらいいと思っているんですけど、僕がエッセンスとして込めている内容は随所に詰まっています」
ここで紹介しきれなかった作品もまだまだたくさんありますが、どれもに三浦氏の真剣な想いを感じることができました。鑑賞者に委ねられている自由さがとても心地よく、肩の力を抜いて楽しめる展覧会です!
この記事を書いた人
アパレル業界に勤めた後、フリーライターに。ファッションはもちろん、グルメ、エンタメ、お出かけ情報など幅広いジャンルの執筆経験あり。ウェブを中心に活動中。趣味はアートトイの収集や喫茶店巡り、読書。
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