【香音、Z世代のリアルな悩みと向き合う】ドラマ『くすぶり女とすん止め女』で同世代女性の等身大を表現する演技が話題!
執筆者: ライター/石野志帆
Z世代として共感した
“今っぽい価値観”
――演じたほのかの言動に香音さんが共感した部分はありますか?
香音 ほのかの「自分ができる範囲のことだけ頑張ればいいや」という部分は(同世代の)“あるある”だなぁと共感しました。私も普段、そういうところを「気をつけなきゃ」って思いながら生活をしているところもあります。自分のできるギリギリの範囲を“こなしていく“っていう言い方が正しいと思うんですけど、高みを目指して挑戦するっていうよりも、与えられたことをこなすのが今っぽいと思ったんです。
――Z世代はデジタルネイティブでもあり、情報を簡単に得られる一方で、膨大な情報に翻弄(ほんろう)されがちという見方もあります。
香音 ほのかは、SNSを見てよく人と比べてしまう人です。私もSNSを通して、ネガティブな気持ちになることもあるので、そういう部分では同世代としてすごく共感できます。人と人との繋がりによる安心感よりも、SNSでの評価や数字を信じてしまいがちだったり、自分自身の答えよりも多数派の意見を採用して自分の中に入れてしまいがちだったりする世代だと思うんです。そこはなるべく(意識的に)SNSだけを信用しようとするのではなく、自分だけの意見を出せるようになれば、もっと自分に自信もつくと思うのではないかな……とすごく考えたりはしますね。
――Z世代の女性として現代社会に抗っていくほのかはどんなところが魅力的ですか?
香音 今回演じているシーンでもあったんですけど、「女性だからいいよね」というような偏見は、やはりまだあるのかなと思います。私は企業で働いたことがないので実際に経験をしたことはないのですが、視聴者の方の意見をはじめ、台本を読む上で実際にそうした格差や差別を感じたお話をうかがいました。物語の中ではほのか自身、そうした生きづらさを少しでも打破できるような、立ち向かっていけるような強い女性になる!と決めています。強くたくましくなっていく姿や、自分で生きやすい場所を作っていく姿っていうのは、すごく女性としてかっこいいなって、演じていて思いましたね。
もし自分が2番手彼女だったら……
「許せないのでお別れします!(笑)」
――もし香音さんが、主人公のほのかと同じような境遇だったら、悩みをどのように打破したいですか?
香音 ほのかはお仕事に関しても恋愛に関しても2番目で「そんな自分を打破したいけど、しきれない……」という役どころですが、私がもしほのかの位置だったら、すごく強気で挑んでいっちゃうかなとは思いますね。「当たって砕けろ!」じゃないですけど、たぶん私だったら「少しでも後悔を残したくない」ってなると思います。ほのかは内に秘めて“すん止め”するタイプですが、私は「あれを言えばよかった……」ってなるぐらいだったら「言い過ぎた……」と思って後悔したほうが自分らしいなって思います。
――恋愛関係で「自分は2番手かもしれない……」と気づくようなことがあったら、どうでしょう?
香音 もし自分が恋愛で2番手かもしれないっていう状況になったら……、きっと私は許せないので、言いたいことを全て伝えて、お別れしますね。絶対幸せになれないから「時間がもったいないな」っていう考えにすぐなると思います(笑)。「次いこっ!次!」となる気がします。
この記事を書いた人
TV局ディレクターや心理カウンセラーを経て、心を動かす発見を伝えるライター。趣味はリアリティーショー鑑賞や食べ歩き。海外在住経験から、はじめて食べる異国料理を口にすることが喜び。ソロ活好きが高じて、居合わせた人たちの雑談から社会のトレンドをキャッチしている。
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