18歳にして役者と音楽家の二刀流。741名の中から選ばれたハイブリッド女優・片田陽依って何者?
執筆者: クリエイティブ集団/画画画
毎回様々なジャンルで活躍するゲストをモデルに迎え、大判カメラで10枚( ONE ROLL )の写真を撮影し、その写真からストーリーを紡いでいく連載「4×5(シノゴ)」。「4×5」とは、大判カメラで使用されるシートフィルムのサイズが由来です。第3回のゲストは、役者と並行して劇中の音楽も手掛けるハイブリッド女優・片田陽依さん。まだ10代にしてその才能の片鱗を発揮する、次世代のニューカマーにフューチャーします。
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直談判から始まった
役者+音楽の二刀流
――連載「4×5」も今回で3回目を迎えました。今回のゲストは、ニューカマーのハイブリット女優・片田陽依さん。早速なんですけど、 今日の撮影はいかがでしたか?いつもの撮影とは少し雰囲気が違ったと思うのですが。
片田陽依(以下、片田) 10枚しか撮らないっていう企画をいただいた時に、ということはかなりの緊張感を持って撮影するのかなと思ってちょっとドキドキしてたんですけど、いざヘアメイクが終わって着替えて、カメラの前に立ってみると、皆さんに和ませていただいて、すごくリラックスした状態で撮影を楽しめました!
――普段はモノトーンの洋服が多いですか?今日現場にいらっしゃった時の服装がモノトーンだったので。
片田 そうですね。基本的にはモノトーンとか黒が多かったりします全身真っ黒とかの日も結構ありますね(笑)。
――撮影時に着ていただいた衣装以外にも、2パターンぐらい着てフィッティングしましたが、結構どれも明るめの色でした。普段との違和感はありましたか?
片田 そうですね。普段は着ない色で新鮮でした。自分が普段着ない服とか選ばない服を着られる職業って、とっても楽しいなと改めて思いました。
――そうですよね。職業的に、いろいろな服を着られるっていいですよね。パンツスタイルが好きとかスカートが好きとか、ボトムスに関して好みはありますか?
片田 スカートとか、ワンピースとかが多いです。家にいる時はパーカーとかラフな格好が多いかも。
――休みの日とかに、お洒落をしてお出かけをしたりは?
片田 全くないんです(笑)。本当にずっと家で引きこもって音楽を作ったりしています。ほかにも絵を書いたりするのも好きで。
――音楽だけでなく絵もですか!?それ以外だと??
片田 あとは、虫の図鑑をずっと読んでます(笑)。
――インドア派なんですね。虫が好きなのは昔からですか?
片田 小学校の時は外で遊ぶのがとにかく好きで、それこそ虫を探しにずっと1日中外で走り回っていたんですが、東京へ出てからは外に出ても自然が全然なくて、公園に行っても虫が全然いないじゃないですか。だから家のほうが楽しいなと。あと、SNSとかでもいろんな情報を手に入れる機会が溢れていて、特別に外に出なくても、情報が入ってくるじゃないですか。それでインドア派になっちゃいました。
――な、なるほど。今ドキっぽいですね。演技もしながら音楽も作っているとお伺いしたんですが、そもそもなんで役者+音楽をすることになったんですか?
片田 「私の卒業プロジェクト」っていう、若手の役者さんを発掘・育成して映画に出演させるっていうプロジェクトがあって、そのプロデューサーさんから「劇中音楽はフリー音源を使おうと思ってる」みたいな話をされた時に、そのプロジェクト自体が若手を発掘するっていう意味合いがあるなら私でもやっていいんじゃないかなと思って、「私、音楽を作ってるんですけど、やってみたいです」ってお願いしました。それが最初のきっかけで、今では役者としての出演がなくても、音楽担当だけっていう作品もあったりします。
――最初は直談判から始まったんですね。元々音楽はやっていたんですか?
片田 芸能を目指すっていう時に、元々はアーティスト志望だったんですけど、その時はまったく音楽は作ってなかったです。ピアノをずっとやっていて絶対音感もあったので、いつかは作る人になるとなんとなく思っていました。でも当時の自分はまだ14歳で、音楽って大人の人が作るものだと思っていて、まだその年齢の私にはできないっていう風に決めつけていました。
――その中でどのように音楽をやり始めたんですか?
片田 役者っていう仕事は自己表現じゃないというか。例えばその作品の世界観に合った人でいなきゃいけなかったり、自分だけど自分ではない自分がいて。そこで、自分の自己表現のために歌詞とかを書き始めて、そこに音楽を付けたりしたのが多分、最初の始まりです。
――演技と音楽の棲み分けって難しそうですね。
片田 役者として活動している“自分じゃない自分”でいる時間ももちろん好きですし、音楽で自己表現をする自分も好きです。この2つがあるからこそ、自分を保てている部分もあります。劇中音楽に関しては、役者としてやってることと一緒で、その世界観に合わせて音楽を作って、それも自己表現じゃなくて映像に合わせて作るんです。映像を引き立てるのが仕事みたいな感じなので、役者とやってることは一緒だなと思って作っています。
――今の演技と音楽の仕事としてのバランスはどうやって取っているんですか?
片田 ずっと撮影期間で役者ばかりやってる時は音楽を作りたくなるし、劇中音楽をずっと作らなきゃいけない期間は逆に演じたいなっていう気持ちになります。どっちをやっていても、どっちもやりたいっていう感じです。
演技と音楽。そんな風に生業は二刀流で、年齢的にはまだ18歳。スタッフからは「まだ仕送りもらってましたよ、僕」という声も出る中、
後日公開のインタビュー後編では、18歳のリアルな役者+音楽家としてのアレコレをさらに深掘りしていきます。
ニット¥26,500/ウィザード(ティーニー ランチ☎03-6812-9341)、その他(スタイリスト私物)
Profile/片田陽依(かただ・ひより)
2004年11月20日生まれ、奈良県出身。2021年デビュー。主な出演作に、741名が参加したオーディションの中からメインキャストに選ばれた私の卒業プロジェクト映画『あしたのわたしへ』での角野朱莉役と劇中音楽(22年)、テレビ朝日『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』10話前田真利菜役(22年)、テレビ朝日『推しが武道館いってくれたら死ぬ』玲奈役(22年)などがある。FOD『ショジョ恋。』(23年)、映画『18歳、つむぎます』(23年)では劇中音楽も手掛けた。今後の出演作として、5月12日公開の映画『推しが武道館いってくれたら死ぬ』、8月4日公開の映画『17歳は止まらない』 、初の主演映画となる2023年公開の『イルカはフラダンスを踊るらしい』などが控えている。
片田陽依 公式HP
片田陽依 公式Instagram
連載「4×5」とは?
フォトグラファー、スタイリスト、ヘアメイク、動画クリエイターなどの多彩なクリエイターを起用し、クリエイションと総合演出を行っているGAGAGAプレゼンツの連載企画。大判カメラで撮影した10枚の写真とインタビューでゲストの魅力に迫ります。
photographer=斎藤 大嗣
stylist=青木紀一郎
Hair & Make-up=速水昭仁
videographer / filmmaker / director =Mo-chang-co
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この記事を書いた人
2022年に始動した、オルタナ育ちのエキセントリッククリエイティブ集団。「ガガガ」と読む。合言葉は「ヴィジュアルショック フロム ウォーターヒップ」!スチール撮影、動画撮影などのディレクションから、シューティング、スタイリング、ヘアメイク、キャスティング、デザインまでトータルでプロデュースする。STANFORD所属。
Instagram:@gagaga_tokyo
Website:https://www.stanford-group.com/creator/creator-38261/
お問い合わせ:smartofficial@takarajimasha.co.jp
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