【ビームス社員のお洒落部屋】DIYで自分の“好き”で埋め尽くす心地の良い部屋
執筆者: smart編集部アシスタント/杉野悟史
4月から始まる新生活に向けて家具をそろえたり、衣替えをしたり準備をするこの時期。せっかく新しい暮らしが始まるなら、お洒落で心地の良い部屋に住みたいものです。今回は3回に分けて、日本を代表するお洒落集団であるビームス(BEAMS)スタッフのウェルビーイングな暮らしをご紹介!
第一回は、DIYで家具を作ったり、リノベーションしながら豊かに暮らす人たち3名をご紹介します。
※この記事は『BEAMS AT HOME For Wellness In Life』に掲載した記事を再編集したもので、記載した情報もその時点のものです。
目次
「フランフランで売れてる“お洒落な”加湿器TOP5」デザイン、機能、コスパよし!インテリア好き必見
“身の丈の合っている、自分が使いたい設計”で作る家具
ビームス 池袋/天池 隆佑さん(25歳)/東京都調布市
DIYした木製キャビネットの上に置いたレコードプレーヤーでアナログレコードを聴くことが、天池さんの好きな時間。キャビネットはプレーヤーのサイズに合わせて制作した。
サイズにこだわったマルチキャビネット。アナログ派の天池さん。手元にあったレコード、CD、文庫本、雑誌などの量から、各媒体のサイズを計測。気持ちよく収納できるようサイジングしたこだわりの詰まったキャビネット。
カウンターで楽しむオーガニックコーヒー。地元埼玉県で通っている喫茶店のコロンビアが好きで、実家でも豆を挽くほどのコーヒー好きに。パートナーもコーヒー好きで、2人で飲みながら会話をする時間が好きだという。
ヴィンテージのイームズのシェルチェア。ヴィンテージ好きは古着に始まり、雑誌に載るアメリカンカルチャーの影響から服以外でも古きよき味わいあるプロダクトを好むようになった。
ツーバイフォー工法で制作したキッチン棚とカウンター。家具作りが好きで、家具屋に行ってデザインのイメージソースを集め、図面を引いて、計画的に制作していったという。
読書もひとつの趣味だという天池さん。ERNEST HEMINGWAY の『誰 が た め に 鐘 は 鳴 る』は、BEAMS PLUSでも別注した彼の好きなファッションブランドMOJITOの影響で読んだ。
1930年代のレザージャケット、通称スポジャン。約1世紀の年月を経るこのジャケット。古着は特に傷みがちなので、ローテーションを意識して着る頻度をコントロールしている。
重厚なグアテマラウールを用いて力強く華やかな装飾が施されたヴィンテージのマタドールジ
ャケット。裏地には胴着のような分厚い生地が貼り付けられている。
ヴィンテージ好きの天池さん。プロダクツの背景にあるストーリーを読み解き、時代に思いを馳せ、職人たちの技量や思いを大切にしたいと考えている。出発点は古着。雑誌のカバーや、中に広がるファッションストーリーの世界観に憧れ、服にのめり込み、付随して音楽やインテリアなどのカルチャーも好きになっていったという。よき時代のプロダクツを現在にも生かす、カルチャー好きな彼の等身大のウェルビーイング。―サステナビリティを意識し始めたきっかけは?「ナショナルジオグラフィック」という番組が好きでよく見るのですが、その中で環境問題が取りざたされているのを目にするようになり、他人事にはできないと感じたのがきっかけです。
――サステナビリティについて、影響を受けたものごとを教えてください。
パートナーの勤める会社が企業理念にサステナブルを掲げており、本人もその意識が高かったことから影響を受けるようになりました。
――心地よい/ウェルビーイングな生活をする上で、実践している習慣・愛用しているアイテムは?
洋服について調べたり考えたりする時間を設けること。レコードで音楽を聴くこと。
――家具やインテリアアイテムへのこだわりはありますか?
自分やパートナーに合っているかどうか。普段ファッションで着飾っている自分にとって、家は素で居られる空間でありたいので、身の丈に合っている、自分が使いたい設計を求めます。ゆえに、DIY が多いのかもしれません。
――日常を心地よく過ごすために、どのようにリフレッシュしていますか?
自然が好きなので、時間があれば友人やパートナーとキャンプに行きます。あと普段はもっぱら古着が好きなのでいつもの古着屋に入り浸り、いろんな話をしたり、買い物したりするのがリフレッシュ方法です。読書や映画は、誰かの経験とか世界を疑似体験できる感覚が好きで、日常に物足りなさを感じたときによく観賞します。
――サステナブルな活動をしている好きなファッションブランドと、その取り組みがあれば教えてください。
patagonia。「1 % for the Planet」に加盟していて、自然環境保護のために売上の1 %を寄付しており、その活動を40年近く続けているということは、素晴らしいと思います。
――自宅でよく作る料理の中で、地域で古くから親しまれている、家族で代々作っているような献立はありますか?
パートナーの地元、熊本県の郷土料理・だご汁をよく作ります。具だくさんでおいしいので、それこそ冷蔵庫にあるものを余すことなく使えます。
築年数を重ねた家を生かしたDIY
ビームス ニューズ/鈴木 礼美さん(23歳)、ビームス 吉祥寺/鈴木 仁一朗さん(23歳)/東京都小平市
鈴木さんの家にお邪魔してまず目を引くのは戸を外し、大きな棚のようにDIYされた押入れだ。そこは2人のお気に入りのアイテムが並べられており、小さなギャラリースペースのよう。
たくさんの洋服がかけられたハンガーラックには、明るい2人の人柄らしいポップな色合いのアイテムが並ぶ。朝出勤するときに、一緒に服を選んだり、服の貸し借りをしたりすることも多い。
OPINELのフルーツナイフやTRANGIAのケトルなど、アウトドア用品が家でも大活躍。その他にも、Colemanのクーラーボックスをテレビ台に使うなど、すべてはアイデア次第。
自分でカスタムパーツを選んでオリジナル家具が作れる蔵前のMILLS。セミオーダーしたダイニングテーブルは今後、転居などで間取りや広さが変わっても、自由に組み合わせ可能。
お風呂でのリラックスタイムに欠かせない入浴剤や、コスメなどもオーガニック製品を選んでいるという礼美さん。自分も心地よく、環境にも優しいのがうれしい。
Old Stüssyのニット帽は、古着屋でパートナーと取り合いになったアイテム。その他にもワッペンを何度も付け直して大切に使っているヘアバンドなど、長く愛用しているものが揃う。
飲み終わったお酒のボトルをフラワーベースとして飾ったり、LAZY PIZZA DELIVERYのピザ箱に愛用しているアクセサリー類を収納するなど、再利用にも楽しむ心を忘れない。
幼少期からよくご両親のおさがりを着ていたという礼美さん。お母様から譲り受けた洋服の中で、特にお気に入りなのはお母様が自分の年ぐらいのときに着ていたという赤いニット。
現在、パクチーと青唐辛子を育てている途中。エスニック料理が好きなので、アレンジに使うのが今から楽しみ。2人のチルスポットにはWILKINSONのケースをベンチとして再利用。
ジャケット買いすることも多いというレコード。ヴィンテージがゆえに割れて聴けなくなってしまったレコードは、壁に飾ることで第二の人生を。家の中でも気に入っているエリアだ。
商店街を数分歩いたら見えてくるヴィンテージマンション。BEAMS 入社 2 年目のフレッシュな鈴木さんの家は、築年数を重ねた味わいとストリートなインテリア、アウトドアアイテムが取り入れられた絶妙なバランスで、楽しげで魅力的な空間に。靴の空き箱からレコードまで、素敵だと感じたものをとことん愛することがウェルビーイングにつながっていることを実感する2 人の住まい。
――サステナビリティを意識し始めたきっかけは?
築年数を重ねた家に住み始めたことがきっかけです。長く使われたことで生まれた味わいや、古いもののよさに気付き、大切に使い続ける素晴らしさを知りました。
――ウェルビーイングな生活をする上で、実践している習慣・愛用しているアイテムは?
心地よいと感じる香りを大切にしています。お香を焚いて気分をリフレッシュすることが好きで、最近ハマっている香りはAPOTHEKE FRAGRANCEの“New Day”。
――日常を心地よく過ごすために、どのようにリフレッシュしていますか?
お休みの日には、広々とした自然のある場所に行き、ピクニックやミニキャンプを楽しんでいます。もちろん、持って行くのはいつも自宅で家具として使っているアウトドアアイテムたち。丈夫で持ちがよいのがお気に入り。
――サステナブルな活動をしている好きなファッションブランドと、その取り組みがあれば教えてください。
patagoniaのアイテムはよく購入しています。有名な話ではありますが、ショッパーをいち早くなくしたことや、使用しているコットンへのこだわりなど。日本支社開設30周年の記念品であるグラスは、patagoniaで働いていた友人から譲ってもらった大切なもの。
――衣類を長く着るためのケアで実践していることはありますか?
革靴を履いた後のケアは怠らないようにしています。靴修理の職人の知人から伝授してもらった磨き方のおかげで、いつもきれいに保てています。
――食生活において、サステナビリティを意識するようになったきっかけがあれば教えてください。
patagoniaのビールです。たまたまパッケージ買いしたビールがオーガニックの製品でした。味もパッケージもよく、そして環境にもよいところに惹かれました。patagoniaの店舗で売っていたりするので要チェックです。
――自宅でよく作る料理の中で、家族で代々作っているような献立はありますか?
母の得意料理の餃子。残った具材を細かくして、味付けをして包む。それだけでおいしくなります。
受け継ぎながら自分たちらしく暮らす
ビームス 広島/藤井 伸治(41歳)/広島県広島市
古民家リノベーションで、梁や柱の傷、窓ガラスなど当時の名残を残しつつ、自分たちのライフスタイルに合った新しいしつらえと機能を施した空間に。吹き抜けがとても気持ちいい。
DIYで楽しむ倉庫のペンキ塗り。家の外も少しずつDIYが進行している。キャンプや釣り道具を収納している倉庫は、暮らしながら時間のあるときにゆっくり手を加えていくのも藤井さんの楽しみ。
リビングから外を望める窓の外に植栽を設置。室内からきれいに見える高さに置くためのベン
チをDIYで制作した。ちょっとした工夫もサステナブルにつながるアクション。
吹き抜けの空間の開口部やキッチンの側面には、日本古来の伝統技術により作られた箔壁紙を採用。手間をかけることで、長く自分たちが愛せる空間をつくり出した。優しい光を取り込む吹き抜けとなっている。
12年前、結婚を機に購入したソファ。現住居をリノベーションするときも、ソファがおさまるように考えられて設計された場所。もともと持っている家具を活用できる空間づくりを目指した。
セットで使用可能なダイニングと学習机。ひとり暮らしを始めたときに購入したartekのダイニングテーブル。新しい空間では、半円のテーブルを買い足し、普段は娘さんの勉強机として、人が集まるときは、つなげて大きく使用できる二刀流スタイルに。
祖母が使用していた頃のガスコンロを生かした台所づくり。残すところは残す。家の随所にそうした工夫が見られる。祖母が大切に暮らしてきた思いを受け継いで、今も暮らしている。
広島県三次市の実家で兄家族が作っている無農薬のお米。ときどき手伝うこともあるという。家族が丁寧に作ったお米をいただくことも、サステナブルな意識につながる。
無垢のフローリングには、天然由来のみつろうワックスを使用してこまめに手入れ。体にも環境にも優しいので娘さんと一緒にワックスがけすることも。無垢材の経年変化を楽しみつつ、手入れすることで藤井家だけの風合いが生まれる。
職場までの程よい距離感を、坂道やいくつもの橋など、広島ならではの景色を楽しみながら自
転車で通勤している。運動不足解消にもつながっている大切なルーティンでもある。
「ここだけは本当に尊敬する」とパートナーが太鼓判を押すのが、藤井さんの収納。靴も洋服も趣味のルアーも、気持ちいいほど整えられた収納が「ものを大切にすること」につながっている。
ファッションディレクター長谷川昭雄とグラフィックデザイナー美山有によるカレンダーは、一見するとカレンダーだと気づきにくいデザイン。シンプルで空間になじむ一品は、ロングライフな暮らしにぴったり。
定期的に行われる地域の掃除には、積極的に参加するようにしている。近所の人と顔を合わせてコミュニケーションを取ることで、より心地よく暮らすことができる。
趣味であるバス釣りでお気に入りなのが、傘のように広がったアームに複数のワームがついたアラバマリグ。まだこのルアーでの釣果はないらしく、「いつか釣ってみたい!」と藤井さん。
広島の小高い山に位置する藤井さんの家は、かつて祖母が暮らしていた古民家。祖母から受け継いだ家を自分たちの暮らしに合った空間にリノベーションし、自らも少しずつ手を加えながら、家族に合った住環境を追求し続けている。無理なく続けられるサステナブルな暮らしを、空間まるごとで実践中だ。
――サステナビリティを意識し始めたきっかけは?
4 年前に現自宅を譲り受けたとき、築50年の古い家を大事にしようという気持ちが芽生えました。一緒にリノベーションのアイデアを考えてくれた小松隼人建築設計事務所の小松隼人さんが、私たちに合った住環境を提案してくれたおかげで、住まいについてもサステナブルな考えを持つことができるようになりました。
――サステナビリティ/環境を配慮して始めた新たな習慣や見直したこと、使い始めたアイテムはありますか?
共働きなこともあり、平日はミールキットを活用するようになりました。無駄な買い物が減ったこと、フードロスがなくなったことなど、環境にも配慮できる食生活へと変わり
ました。
――家具や住まいについて、長持ちさせるために実践しているお手入れはありますか?
こまめな掃除を心がけています。昔はロボット掃除機を利用していましたが、思いきって手放しました。自分の手で掃除することで、普段目につかない場所も行き届くし、より空間に愛着が湧くような気がします。
――家具やインテリアアイテムへのこだわりはありますか?
長く使えるものを選ぶようにしています。今使っている家具も、ほとんどが10年以上使用しているものばかりです。持っている家具を想定した空間づくりができたのもよかったです。
――ファッションや衣服について、サステナブルな行動を心がけていることはありますか?
年齢を重ねるごとに、適当な買い物をしなくなりました。
今は、自分の琴線に触れた商品だけを買うようにしています。また、見える収納にすることで持っているアイテムを把握しやすく、より長く大切に使えています。
――ずっと捨てずに大切にしているアイテムがあれば教えてください。
ずいぶん古いものも最近購入したものも含め、シューズは手放すことができません。こまめに手入れしたり、ソールを張り替えたり、毎日楽しんで選んでいます。
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この記事を書いた人
smart編集部アシスタントの杉野です!好きなものは旅とキャンプとコーヒー!(たまにコーヒー屋さんでも働いてます) 家で文鳥を飼っているので、休日は文鳥と遊ぶか日本橋あたりを自転車でうろうろしています。
Instagram:@omsatoshiva
Website:https://smartmag.jp/
お問い合わせ:smartofficial@takarajimasha.co.jp
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