「東急大井町線6000系の座席が座り心地最高♡」BEYOOOOONDS一岡伶奈はハロプロNo.1“乗り鉄”アイドル
執筆者: ライター/TOMMY
『smart』でもお馴染みの人気スタイリスト・“徳さん”こと徳永貴士さんが、これから注目されるであろう才能溢(あふ)れる25歳以下の若手に突撃インタビューするweb連載「シゼンタイのU25」! 徳永さん自身がスタイリングした衣装を着てもらって撮影し、ゲストから話を聞き出し、飾らない自然体の姿を読者に知ってもらおうってワケです。
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第7回のゲストは、舞台『演劇女子部「ビヨサイユ宮殿」』が絶賛公演中のアイドルグループBEYOOOOONDS(ビヨーンズ)の一岡伶奈さん。ファンの間では“鉄道オタク”として知られる彼女。一見クールそうな見た目に反して、その中身は……!? 今回から新たにカメラマンも参戦し、ビジュアル面もグレードアップした本連載。それでは、出発進行!
趣味も武器も、鉄道一筋。
こう見えてマイペースな伶奈、
タモリ倶楽部、呼ばれたいな♪
TOMMY まずは徳さん! 今回の“気になるU25さん”にオファーした理由を教えてください。
徳永貴士(以下、徳永) コンポジ(キャスティングの際に、その人がどういう人物なのかを知るために使われる資料)が気になったっていうのは大きいかな。趣味の項目で鉄ちゃん(鉄道オタクのこと)であることは分かったんだけど、そこに記載されていた“電車の椅子の硬さを比べること”というワードの強さよ。「なにそれ!?」 みたいな(笑)。
TOMMY ということで、今回ご登場いただくのはこの方です!
一岡伶奈(以下、一岡) はい! 東京都出身、23歳。BEYOOOOONDSの一岡伶奈です。好きな鉄道車両は、JR中央線のE233系。一番座席の座り心地がいいなと思っている鉄道車両は、東急大井町線の東急6000系です。よろしくお願いします!
TOMMY いっちゃーす! 自己紹介から、鉄ちゃんにしか分からないような話で最高ですね。
一岡 ありがとうございます!
徳永 いや、その前に「いっちゃーす!」って何よ?
TOMMY へ? 一岡さんがいつもブログの文頭につけている、お馴染みの挨拶ですが?
徳永 へ~……ごめん、続けて!
TOMMY (変なことを聞く人だなぁ)。先ほどの自己紹介は、鉄オタなら「分かる~!」って感じなんですか?
一岡 座り心地は多分個人差もあると思います。なので、あくまで私が色々な車両に乗って得た感想として、「あれ? めちゃめちゃ座り心地いいな」って思ったのが、大井町線の E6000系だったっていう。反発力があるスプリングの感じではなく、もっとふんわりとしたエア感があります。
徳永 そういう人のことを“座り鉄”って言うんでしょ? 普段あまり聞かないよね。
一岡 鉄道好きで座席の座り心地を語る人は、あんまり多くはいないと思います。
徳永 何がキッカケで、座席の硬さに興味を持ち出したの?
一岡 最初は中学生の頃に、「あれ、なんか車両によって座り心地が違うかも……。なんで、みんな気づかないの?」という純粋な疑問を持ったところからでした。それで、車両ごとの違いをメモするようになったんですが、同じく鉄道好きの父にも最初は理解してもらえなくて……。でも「それを極めていったらすごいんじゃないの?」とも言われたので、そこからは意識するようになって、新型車両や初めて乗る車両の座り心地をメモするのが、ルーティンになりました。
徳永 それは、どういった感じでメモしているの?
一岡 学校の成績表みたいな感じで5段階評定です。1……硬め。2……やや硬め。3……普通。4……やや柔らかめ。5……柔らかめ。っていう感じで。 ただちょっと違うのが、評価1が悪いという意味ではなく、そこは個人の好み次第ですね。私の場合は、長時間の移動にも適している【4……やや柔らかめ】が好みなので、個人的には4の車両を推しています。5……柔らかめだと、フカフカしすぎていて、2駅座っているだけでも疲れてしまうんです。あと、座席の硬さを比べる際にはシートの両端部分で比べるっていう決めごともあります。人が多く座る場所=座り心地が柔らかくなりやすいので、たとえ新しい車両でも、そこ以外に座った際は評価していません。
TOMMY ガチですね。たしかに中学生でその趣味を語っても、周りの友達はポカンとしそう。
一岡 なので、そういった話はしないようにしていました。当時は、すでにハロプロ研修生として活動していましたが、鉄道好きということも公言していなくて、「趣味はありません」みたいな感じで。でも、段々と「自分には鉄道しか語れるものがないんだよなぁ」と思うようになって、あるときのライブ MCで”鉄道好き”ということを言ってみたら、意外とすんなりと受け入れてもらえて。
徳永 その鉄道好きが高じて、一岡さんがリーダーを務めるユニット名が、CHICA#TETSUに決まったの?
一岡 そこはまた別で……CHICA(チカ)=スペイン語で“女の子”+TETSU(テツ)=哲学の“哲”ということで、“物事を深く考える女の子”という意味があります。ただ、楽曲名にも駅名が入っていますし、鉄道に関する“一岡豆知識”も歌詞にあったりするので、若干その影響を与えている部分はあるのかなと。
TOMMY ユニットのリーダーですしね。そういえば、徳さんは普段まったく電車に乗らないそうです。
徳永 新幹線はたまに仕事で乗るけど、在来線は10年とまでは言わないけど、それくらい乗ってないかなぁ。
TOMMY なので、この取材をきっかけに徳さんにも鉄道の素晴らしさを知ってもらえたらなと。そこで一岡さん、プレゼンをお願いします。
一岡 乗車したら、まずは座って座り心地を楽しんでいただき、その次は立ってみてください。今だと換気のために窓が少し開いているので、流れ込んでくる風で自然を感じるのもオススメ。あとは、橋の上を通るときに結構な音が鳴るので、その音に耳を澄ませていただくのもいいですね。もし小さなお子さんがいらっしゃるようでしたら、先頭車両や最後尾車両の運転席越しの景色を見せてあげると喜んでもらえるかもしれません。個人的にオススメなのが、JR埼京線の十条〜赤羽区間ですね。車窓からの景色も開けていて気持ちいいし、夜なら遠くに沢山の建物の明かりが見えて楽しいし、結構ガタゴトガタゴトいうのも好きです。
TOMMY ありがとうございます! JR埼京線の十条〜赤羽なら、smart編集部がある半蔵門からも行きやすいので、チェックしてみます!
一岡 ぜひ! もっと鉄道仲間を増やすのが私の目標なんです。そのためにも、まずは身近な人たちから鉄道好きになってもらえたらなと。最近は「この車両よかったよ!」と、乗った車両の写真を送ってくれるメンバーも増えてきていて嬉しいのですが、まだまだその輪を広げていきたいと思っています!
TOMMY 乗り鉄は、音鉄(鉄道に関係する各種の音を収録して楽しむ人々を指す)よりは共感されやすいでしょうし、先ほどのようにプレゼンできればイケそうですよね。
徳永 まだ乗ったことがない車両はあるの?
一岡 ありますね。関東近辺の車両はほぼ乗っているんですが、地方の路線だと実際に見たことさえない車両も結構ありますし。むしろ、乗ったことのない車両のほうがまだ多いと思います。
TOMMY なるほど。ここまで「あれ?特急車両に乗ってしまったのかな?」ってくらいノンストップで鉄道愛を語っていただいたので、ここで途中下車して、一岡さんを別の角度から掘っていきましょうか。
徳永 今23歳だよね。見た目の印象では、けっこうクールな感じなのかなと思ったんだけど、実際はどうなの?
一岡 「ノホホンとしている」とか「フワフワしている」とは言われたりするので、結構マイペースなのかもしれないですね。普段も準備が早いときと遅いときの差が激しくて、リハーサルが終わって着替えるときも 、2分ぐらいで着替えられるときと10分経っても、まだ着替えられてないときがあって。気づいたら、自分以外1人しか残っていないとかあったり……。思い立ったら、すぐ動いてしまう性格なので、あまり計画性もないのかもしれません(笑)。
TOMMY なるほど。勝手なイメージですが、電車好きの人って時刻表を見るのが好きな方も多い印象で、時刻表のように計画的に動く人が多いのかなと思っていましたが。
一岡 こと鉄道に対しては、そうですね。時刻表に基づいて、自分の決めた車両に絶対乗れるように、2、3分前には着くくらいの余裕を持ってはいるんですけど……、それ以外だと……(苦笑)。
TOMMY では、一岡さんの脳内図を作るとしたら、ほとんどが鉄道って感じですか?
一岡 あとはゴハン。お仕事が7としたら、残りの3は鉄道とゴハンですね。最近は辛いモノとパスタが好きで、 辛いモノでいうと「蒙古タンメン中本」には、よく行きます! 今日もこの取材のあとに行きたいなぁ~って思っているくらい。お店に行けないときは、セブンイレブンで売っている「7P(セブンプレミアム)蒙古タンメン中本 汁なし麻辛麺」を食べています。すごく美味しいですよ♪
徳永 いつもお店ではどのメニューいくの?
一岡 いつもは「蒙古タンメン」(辛さレベル5)を食べるんですが、「北極ラーメン」(辛さレベル9)を、汗ダラダラで涙も流しながら食べることもあります(笑)。
徳永 アレ、すごいんだよね、体中の毛穴からダーッて汗が流れてきて。
一岡 そうなんです! 「ここから出るんだ!?」っていうところからも汗が流れてきて、翌日は代謝が良くなるのか、顔がシュッとしているくらい(笑)。しかも、さらに辛さの追加もできるんですよね。メンバーの前田こころなんて「北極ラーメン」を辛さ13で注文して、「辛いと感じるのが悔しい!」と言いながら食べていました(笑)。
TOMMY まさに“激辛LOVE!”。鉄道に激辛グルメ……東京生まれ・23歳女子のイメージが変わりました(笑)。そういえば、芸能界の同世代で鉄道好き仲間ってできたりしましたか?
一岡 この趣味に唯一、付き合ってくれるのが、つばきファクトリーの山岸理子ちゃん。一緒に鉄博(大宮にある「鉄道博物館」の略称)についてきてくれたり、旅行で箱根に行こうとなったときに、「ロマンスカーに乗りたい」と言ったら即OKして、窓側の席も譲ってくれたり。ありがたい限りです!
TOMMY 逆に鉄道に興味のない同世代とは、どんな会話をしているのかが気になります。
一岡 最近はそれこそTikTokやファッションの話が多いですね。鉄道は「これまでもこれからも、人と話すことはないだろうなぁ」と思っていたガチな個人的趣味なので、ファンの方々が興味を示してくださったり、こうやって取り上げてくださることに嬉しい反面、「スゴイなぁ」と驚いています(笑)。
TOMMY 一岡さんは鉄道アイテムをコレクションしたりもするんですか?
一岡 Bトレインショーティー(バンダイの鉄道模型)という、今は生産されてない鉄道模型のシリーズを集めるのが好きです。どうやら改造すると、Nゲージのレールでも走らせることができるらしいのでチャレンジしてるんですが、これが結構難しくて……。父にも聞いたんですが「オレは撮り鉄で、そっち専門じゃないから分からない」と言われました。
TOMMY 同じ鉄オタでも、その辺はキッチリ分かれているんですね。では、そろそろお仕事の話も聞かせてください。
徳永 BEYOOOOONDSは、CHICA#TETSU、雨ノ森 川海、SeasoningSという3つのユニットで形成されているアイドルグループなんだよね?
一岡 はい。それぞれ、CHICA#TETSUは可愛い楽曲、雨ノ森 川海は強い楽曲、SeasoningSはミュージカル調のコミカルな楽曲と各々違いがあって、ライバル意識も持ちながらBEYOOOOONDSとしても楽曲パフォーマンスをする。団結力もありながら良い距離感を保てているのが、私たちの強みであり、我ながらスゴイなとも思っています(笑)。
一同 (笑)。
徳永 ライブによってはユニットをシャッフルすることってあるの?
一岡 それこそセカンドアルバム『BEYOOOOO2NDS』に収録されている雨ノ森 川海の「循環」という楽曲が大好きで、 その曲だけ私も入りたいなって思ったりもしますし、メンバーの間でも「いつかできたらいいね」とは話しているので、今後シャッフルする可能性はあるかもしれませんね。
徳永 この間、知り合いがBEYOOOOONDSのライブを観に行ったんだけど、すごく楽しかったって言ってたなぁ。その人は女性だったんだけど、ファンはどういった人たちが多いの?
一岡 男女で半々くらいです。私たちメンバーと同世代の女性の方もいらっしゃいますし、すごく幅広く色んな方々に好きになってもらえているなとは感じています。
TOMMY グループとしては、なんて言われるのが1番嬉しいんですか?
一岡 「おかしいね(笑)」とかですかね。可愛い、格好いいはアイドルとしてよく言っていただける言葉だと思うんですが、「おかしいね」や「面白いね」と言っていただけると、自分たちのやっていることは間違っていないと自信が持てる気がします。
TOMMY 楽しんでいただけているってことですもんね。そして、この記事がアップされる頃には舞台『演劇女子「ビヨサイユ宮殿」』が絶賛公演中。これはどういった作品なんでしょうか?
一岡 今回は、マリー・アントワネットが現代にタイムスリップしてきて、アイドルグループ「BURBOOOOONS」で活動するという物語です。私はその「BURBOOOOONS」のメンバー役なんですが、普段の私のようにマイペースな役ではなく、どちらかというとクールな役柄なので苦戦しています。
徳永 演技についてはどうなの?
一岡 演技は難しいです。元々、舞台を見るのが好きだったんですが、BEYOOOOONDSで演技をするようになってから、役柄ごとに違う人生があって、そこも考えなければいけないなって考え出したら、自分が多重人格者になったんじゃないかっていうくらいコントロールするのが難しくなっちゃって。でも、演技ってそこが楽しさの1つなんですよね、きっと。あと舞台の上ではオーバーに演技しないと伝わらないというのも改めて感じていて、そこも苦戦している部分です。メンバーはみんなポテンシャルが高いので、「自分が1番ダメだなぁ……」と危機感を感じつつも、頑張っています!
TOMMY いかがですか? その中で、自分自身の成長は感じられていますか?
一岡 演じていて「あ、なんかちょっと成長したかも」って感じる瞬間はあります。舞台を経験するたびに、ダンスパフォーマンス面がひと皮剥けたなといつも実感しているので、今回も舞台の千秋楽(せんしゅうらく)を迎える頃には、ひと皮剥けた一岡伶奈を見ていただけるのではと思っています。
TOMMY 最後に、今後の展望を教えてください。
一岡 演じるのはすごく難しいですが、同じくらいやりがいも感じるので、 演技は挑戦していけたらなとも思っています。またファッションも好きなので、そういった部分もお仕事に繋げていけたら嬉しいです。あとは、やっぱり鉄道ですかね。まだまだ知らないことも沢山ありますが、目指すは“芸能界女性鉄道知識No.1”!
徳永 その1つのバロメーターが、『タモリ倶楽部』の鉄道企画に呼ばれるかどうかだよね。
一岡 そうですね。鉄道好きではない一般の人が、電車に乗っているふとした瞬間に「あ、この車両の座席って、一岡がオススメしていたなぁ」と思い出してもらえる。そんな存在になれたら嬉しいです。
一岡伶奈のsmart的キャッチコピーは……
「線路のようにエンドレス。
乗り鉄、撮り鉄、座り鉄、
あなたの隣に座ります。
いっちゃーす!の一岡伶奈っス」
取材後……
TOMMY では徳さん、今回の一岡さんに恒例となっているsmart的キャッチコピーの命名をお願いします!
徳永 今回は、完全に鉄道絡みでしょ。彼女の1st.ソロ写真集のタイトルも鉄道にかけたものだったし。う〜ん、座り鉄だからぁ……、閃(ひらめ)いた! 「線路のようにエンドレス。乗り鉄、撮り鉄、座り鉄、あなたの隣に座ります。いっちゃーす!の一岡伶奈っス」。どう?
TOMMY というわけで、 smart的キャッチコピーは「 線路のようにエンドレス。乗り鉄、撮り鉄、座り鉄、あなたの隣に座ります。いっちゃーす!の一岡伶奈っス」に決定です!
(了)
Information
こくみん共済coopホール(全労済ホール)/スペース・ゼロ提携公演
BEYOOOOONDS主演舞台 演劇女子部「ビヨサイユ宮殿」
11月20日(日)まで公演中。
Profile/一岡伶奈
いちおか・れいな●1999年2月25日生まれ。東京都出身。2012年12月、ハロプロ研修生に加入。2019年 8月7日に、『眼鏡の男の子/ニッポンノD・N・A!/Go Waist』で、ハロー!プロジェクト所属のアイドルグループ「BEYOOOOONDS」のメンバーとしてメジャーデビュー。同年12月、東急大井町線90周年記念アンバサダーに就任し、大井町駅で行われた「大井町線90周年記念出発式」に一日駅長としても出席。鉄道好き。
CHIKA#TETSUオフィシャルブログ
BEYOOOOONDS 公式Instagram
BEYOOOOONDS 公式Twitter
撮影=斎藤大嗣
スタイリング=徳永貴士
ヘアメイク=佐野 翠
構成=熊谷洋平
この記事を書いた人
メンズファッション誌やモノ系のWEBメディアを中心に、ファッション、モノ、アイドル、ホビーなどの記事を執筆するライター/編集者。プライベートでは漫画、アニメ、特撮、オカルト、ストリート&駄カルチャー全般を愛する。
Instagram:@tommythetiger13
Website:https://smartmag.jp/
お問い合わせ:smartofficial@takarajimasha.co.jp
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