酒井若菜、芸歴30年の本音と25歳休業後に掴んだ“助演哲学”とはー13年ぶり写真集は「10~20年後に愛おしくなる作品」
執筆者: 音楽家・記者/小池直也
25歳で休業から復帰、居場所はなかった

――抱えている想いを成仏できない男性ファンもいると思いますので、代表してお聞きしますが、水着カットが極端に少ないのはなぜですか?
酒井:最初からグラビア写真集にするつもりはなかったです。企画段階から「元グラビアアイドルが『また写真集を出します』という形ではなく、現在の40代女優としての内容にしよう」と出版社さんに言われていたので。
――YouTubeでも「これはグラビアじゃない」と繰り返されていましたが、なぜそこまで正直に発言できるのですか?
酒井:もともと良心の呵責(かしゃく)に耐えられないタイプなんですよ 。露出を期待してくれるファンにはあらかじめ「そういう写真集じゃない」と伝えるのが、最大限の誠意だと思ったんです。4000円近い値段の商品を誤解で買わせることはできません。

――本作は芸能活動30周年に発表した作品でもあります。これまでのキャリアを振り返って、いかがですか?
酒井:自分をねぎらってあげたいですね。嘘をついたり、無責任に生きるほうが、よっぽど楽だったと思うんですよ。
この世界に15歳で入り、30年経った今も「本当のことだけ話したい」という気持ちを失わずにいられている。よく頑張ってきたなって。
もちろん話せないこともあります。でも正直と沈黙のせめぎ合いのなか、発信するなら本当のことを伝えようと努めています。
――僕も酒井さんほど隠さずに話す方を取材したことがないです。
酒井:そうだと思います。私も身近で自分より正直な人を見たことがありません(笑)。

――では、30年の芸能活動のなかでターニングポイントを挙げるとしたら?
酒井:25歳に1年間の休業をしたときですね。その前後で考え方がまったく変わったので。
――もし話してもらえるのであれば、詳しく知りたいです。
酒井:休業前はヒロインの役が増え始めていた頃でした。でも復帰作は名前も楽屋もない「ホステスB」。
プライドも体調もボロボロになりました。せっかく再起を誓って仕事復帰したのに。もう私が帰ってくる場所はありませんでした。
この記事を書いた人
音楽家/記者。1987年生まれのゆとり第1世代、山梨出身。明治大学文学部卒で日本近代文学を専攻していた。自らもサックスプレイヤーであることから、音楽を中心としたカルチャー全般の取材に携わる。最も得意とするのはジャズやヒップホップ、R&Bなどのブラックミュージック。00年代のファッション雑誌を愛読していたこともあり、そこに掲載されうる内容の取材はほぼ対応可能です。
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お問い合わせ:smartofficial@takarajimasha.co.jp
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