【Nハリ尾花大輔が愛車ポルシェで登場】趣味でも仕事でも頼れる兄貴が語る「車もファッションと同じようにセンスを大切にしたい」スタイリスト服部昌孝のマシン沼。VOL.10「服部昌孝と尾花大輔とマシン沼。」
節目を越えてさらに進み続ける
尾花 そういえば、服部くんのことはアシスタント時代から知ってるけど、初めて仕事することになったのは2021-22AWコレクションのルック撮影(※N.HOOLYWOOD TEST PRODUCT EXCHANGE SERVICE)だったよね。
服部 そうでしたね。自分が服部プロを立ち上げてすぐのことで。俺、自分のアシスタント時代に尾花さんと師匠が仕事したときのこともめっちゃ覚えてます。
尾花 懐かしい。Nハリも気づけば25年が経ったよ。
服部 尾花さんと仕事をしたくらいにちょうど免許を取ったんです。俺はコロナがなかったら今も免許を持ってなかったと思うし、自分にとっていいきっかけでした。それに、これから何が必要でどう成長していくべきかを考えることができた時間でもあったというか。
尾花 あのタイミングでクリエーションや考え方が変化した人は多いし、きっと服部くんも許容範囲が広がる時期だったんだろうね。
服部 まさにそうだったと思います。自分の世代って、尾花さんのように深い知識があって何枚も上手な先人がたくさんいる中で、正面からぶつかっても勝ち目がないから王道を崩してきた世代だと思っていて。もちろん先輩たちから学ぶものは今でも多いんですけど。
尾花 レギュレーションのようなものが強い時代に育った人からすれば、はみ出すことはオシャレじゃないっていう感覚が強いだろうし、自分の生き様を否定することにもなると思う。だからその次の世代が、セオリーを少し曲げた表現を模索した。さらに服部くんの世代が、そんなことは誰もが知ってることだからもっとはみ出して自分の好きなようにしたらいいじゃんと変えたわけだから、それがいいんだと思うよ。
服部 生き残るために王道を崩してきたら、今度は王道をやってほしいって依頼が増えてきて、どうしたもんかなと思っていたところでした(笑)。
尾花 王道は知ってるけど、そのままやるのがファッションなのかってね。大変だけど、服部くんにはこのままもがき続けてほしい。積み重ねていけば、おのずとまた次のステージに繋がるはずだよ。俺も25年間で少しずつ変わってきたから。今のフェーズとしては、過去の自分を平気で擦れるような精神力を持つことかな。前に進み続けたいから過去に遡ることは本来好まないんだけどね。
服部 本当に勉強になります。今日はマシンだけじゃなく、仕事の話も聞かせてもらってありがとうございました。このタイミングで尾花さんと話ができて本当によかったです。自分も前に進み続けます!
Profile/尾花大輔
おばな・だいすけ●1974年生まれ。神奈川県出身。高校時代から古着屋で経験を積み、原宿の名店「VOICE」でバイヤー・ショップマネージャーを兼任。1995年、古着のセレクトショップ「go-getter」の立ち上げに携わり、同店にてリメイクやオリジナル商品を展開。2000年、ショップ「Mister hollywood」を原宿にオープン。翌年、ブランド「N.HOOLYWOOD」を設立。現在、「N.HOOLYWOOD」「N.HOOLYWOOD COMPILE」「N.HOOLYWOOD TEST PRODUCT EXCHANGE SERVICE」など複数のレーベルでコレクション発表を行う傍ら、あらゆる企業・施設に対してロゴやウェアデザインを提供するなど幅広く活躍。
Profile/服部昌孝
はっとり・まさたか●1985年、静岡県浜松市生まれ。2012年に独立。人気アーティストや有名俳優のスタイリングをはじめ、エディトリアルディレクションやテレビCM、ミュージックビデオ制作など多岐に渡り活動を展開。2020年に制作プロダクション「株式会社服部プロ」を発足。2024年秋冬シーズンからモーターサイクルカルチャーを軸にしたブランド「SHIDEN(紫電)」のディレクターとして始動。
服部昌孝インスタグラム:@masataka_hattori
服部のマシン愛インスタグラム:@hattori__motor_machine
SHIDENインスタグラム:@shiden_beyond_the_speed
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企画・インタビュアー=服部昌孝
写真=宇佐美直人
構成・文=本田圭佑
編集=熊谷洋平
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