「ゲイ公表AAA與 真司郎が語る“人生そんなもん”の真意」だからこそ、前を向いていける。フォトエッセイでつづったありのままの自分と生きる道
執筆者: ライター/石野志帆
4月16日にフォトエッセイ『人生そんなもん』を出版する與 真司郎さん。AAAメンバーとして、またソロアーティストとして長年にわたり第一線で活躍し、2023年7月にはファンの前でゲイであるとカミングアウトしたことで話題を呼んだ。フォトエッセイでは、同性愛者であることで抱き続けていた葛藤や、芸能界での苦悩などを赤裸々に告白。飾らない言葉で自身の経験を語る與さんに、タイトル「人生そんなもん」に込めた真意と、彼がたどり着いた「生きやすさ」について聞いた。
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救われた言葉「人生そんなもん」 前に進めば必ず良いことがある
――フォトエッセイのタイトルである「人生そんなもん」という言葉は印象的です。一見すると投げやりなようにも感じられますが、どのような意図があったのでしょう?
與 真司郎(以下、與) 確かにこのタイトルだけを見るとそう思われる方もいるかもしれないですが、僕自身はこの言葉にすごく救われてきました。良いことも悪いことも辛いこともたくさん経験してきたなかで、「人生ってそんなもん」と思うようになるとすごく生きやすくなったんです。良いときはもちろん喜ぶし、悪いことがあっても「人生そんなもんだから、また前に進めばいいや」と思えることで、すごく楽になりました。英語で“That’s life”という言葉を友達とよく交わすんですが、それを日本語にしたのがこの言葉です。「人生そんなもん」だからこそもっと頑張れるし、頑張ったら夢が叶う。いろんな意味を込めてこのタイトルにしました。
――「期待しすぎない」というニュアンスも含まれているのでしょうか?
與 まさにそうですね。人生って、自分が描いたような100点満点を取るのは難しいですよね。それなのにいつも期待のハードルを上げてしまい、うまくいかなかったときにすごく落ち込んでしまいます。僕はその繰り返しで疲れてしまいました。でも「人生そんなもんだよね」と思うと、逆に明るくなれる。「人生そんなもんだから、前に進めばまた何か良いことあるっしょ!」というような感覚ですね。いろいろな経験をしてきて、最近やっと自分のやりたいことや進むべき道が明確になって、気楽に生きられるようになりました。その中心にあるのが、この「人生そんなもん」というフレーズなんです。
――ゲイとしての葛藤や芸能界での経験など、本の中身は非常に赤裸々です。執筆を通して、改めて向き合わなければいけないことも多かったのではないでしょうか?
與 たくさんありましたね。昔の嫌なことや、思い出したくないことを1年くらいかけてじっくりと振り返りました。でも、結果的には自分の人生を客観的に見つめ直すことができて「昔はこんなにつらかったけど頑張ってよかったな」と思いましたし、「今の自分でいいんだ」と再確認もできました。「これまで生きてきたこの道であったからこそ今がある」と思えるようになって、マインド的にもすごく良い状態になりましたね。
この記事を書いた人
TV局ディレクターや心理カウンセラーを経て、心を動かす発見を伝えるライター。趣味はリアリティーショー鑑賞や食べ歩き。海外在住経験から、はじめて食べる異国料理を口にすることが喜び。ソロ活好きが高じて、居合わせた人たちの雑談から社会のトレンドをキャッチしている。
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