「オアシス新バンドロゴ制作後に届いた“再結成”という吉報」河村康輔が語るラッキーな人生“熱量を持って思い描けば夢は形になる”11月1日から「リヴ・フォーエヴァー:Oasis 30周年特別展」開催
執筆者: 音楽家・記者/小池直也
「ラッキー」に尽きる
――ということは制作当時、再結成のことはまったく知らなかったのですか?
河村:作業中は再結成の話なんて全然ありませんでした。本当に発表と同時に知りましたから。そうとは知らず、僕は制作してから「30周年特別展」の内容が発表されるのを淡々と待っていただけなんです。
展示の発表の1カ月後に「再結成か?」というニュースが出て、いろいろな人から「(再結成)するの?」と連絡をもらいました。でも僕からは「しないと思うよ。これは結成30周年のロゴとして作っているだけだし、するなら誰かしら裏で教えてくれるはず」と答えていて(笑)。
それからの公式発表だったんですよ。展示の告知と再結成の発表のスパンが近すぎて、僕は他の人ほど驚きませんでした。というか理解できなくて混乱してましたね。だから流し見程度。その後、友達から「ほら再結成したじゃん!」と連絡をもらいだして、ようやく「本当にするんだ……」とリアリティが出てきた感じ。
――ロゴに込めた「ギャラガー兄弟の仲が戻ったらいいな」という願いも叶いましたね。
河村:びっくりしましたね。願ったら叶ってしまいました。とにかく「ラッキー」という言葉に尽きます。またライブで観れる可能性もあるし、このタイミングで公式ロゴを作らせてもらえるなんて。
――10月31日からは、神保町・New Galleryで写真家のジル・ファーマノフスキーさんとコラボレーションした企画展「Oasis Origin + Reconstruction」もありますね。こちらについても見どころを教えてください。
河村:見たことのある写真しかなかったです。ジルさんが撮ったOASISの写真とどれくらい違う見え方をするか、見てもらいたいですね。まだ会ったことがないので、彼女と現場で会えるのも楽しみ。デジタルではないので、立体感もあると思います。ぜひ原画を見に来てください。
——Oasisが起用した初の日本人クリエイターになりましたが、これについて最後にコメントをお願いします。
河村:本当に光栄でしかないです。続けていれば、こんなこともあるんですね。確かに今までも好きなものを担当させてもらったり、「絶対ありえない」と思っていた仕事が実現する度にラッキーだと感じてきましたが、今回の件も改めて「熱量を持って思い描けば夢は形になるんだな」と思わされる機会でした。
Profile/河村康輔(かわむら・こうすけ)
アーティスト/グラフィックデザイナー。1979年広島県生まれ。コラージュアーティストとしてアーティストとのコラボレーションや国内外での個展、グループ展に多数参加。代表作に大友克洋氏の初の大規模原画展『大友克洋GENGA展』(2012)メインビジュアル制作やAKIRAを使用したコラージュ作品「AKIRA ART WALL PROJECT」の発表(2019)、個展 『TRY SOMETHING BETTER』(2021)など。現在もアパレルブランドへのグラフィックワーク、ジャケット、書籍の装丁、広告デザイン、アートディレクションで活躍している。2021年にUTのクリエイティブディレクターに就任。
X:@kosukekawamura
Instagram:@kosukekawamura
「リヴ・フォーエヴァー:Oasis 30周年特別展」
会期:2024年11月1日(金)~11月23日(土)
会場:六本木ミュージアム(〒106-0032 東京都港区六本木5-6-20)
公式サイト:https://oasis-liveforever.jp/
「Oasis Origin + Reconstruction Oasis | Jill Furmanovsky | Kosuke Kawamura」
会期:2024年10月31日(木) – 2024年11月24日(日)
開館時間:12:00 – 20:00
会場:New Gallery(東京都千代田区神田神保町1-28-1 mirio神保町 1階)
詳細:https://newgallery-tokyo.com/oasisoriginreconstruction
Oasis『コンプリート7インチ・シングル・コレクションBOX Vol.1&2』
日本独自企画:3000セット完全生産限定盤(再生産の予定なし)
10月30日 (水) 発売
詳細:https://www.sonymusic.co.jp/artist/Oasis/info/567414
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撮影=武田大典
インタビュー&文=小池直也
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この記事を書いた人
音楽家/記者。1987年生まれのゆとり第1世代、山梨出身。明治大学文学部卒で日本近代文学を専攻していた。自らもサックスプレイヤーであることから、音楽を中心としたカルチャー全般の取材に携わる。最も得意とするのはジャズやヒップホップ、R&Bなどのブラックミュージック。00年代のファッション雑誌を愛読していたこともあり、そこに掲載されうる内容の取材はほぼ対応可能です。
Website:https://smartmag.jp/
お問い合わせ:smartofficial@takarajimasha.co.jp
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