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「役者・柿澤勇人が語る“今までとこれから”」ファースト写真集『untitled』発売記念インタビュー

執筆者: ライター・エディター/佐藤玲美

映像作品について思うこと

初となる写真集『untitled』(宝島社)を発売した俳優の柿澤勇人

――転機になる作品などがあったんですか?

柿澤「特にこれ、といったものはないです。なんか、いろいろと言い訳して逃げていたんだなと、今振り返ると思います。ただ、小さなきっかけはいろいろあったと思います。例えば怪我をしてしまったこととか、コロナ禍とか。

初めて当て書き(※演劇や映画などで、その役を演じる俳優をあらかじめ決めておいてから脚本を書くこと)をしていただいたりとか。そういうことを経て徐々に変わっていったんだと思います」

――表現と真摯に向き合っている今は、やりたいことがすべてできている状態ですか?

柿澤「まだ半分くらいかななんて思います。まだまだやりたいことはどんどん増えてきているし。写真集も自分がやりたいようにすべて舵取りをしていたら、とても視野の狭い作品になっていたと思うんです。まだまだ自分にも見えていない部分や知らない部分がいっぱいある。

なので、もっともっといろんなことを経験したり、勉強したりすることが必要だなと思っています」

――舞台だけでなく、映像のお仕事も増えています。ご自身の中ではどんなバランスを心がけているのでしょうか?

柿澤「あえて言うなら半々くらいが理想なのかなとは思っています。でも舞台ができない年があってもいいと思うし、舞台だけの年があってもいいと思うし」

――ただ、舞台って同じ作品でも演出家の方が変わるとまったく違うというお話もお伺いします。

柿澤「それはまったく違いますね。『ハムレット』をもう一度やりたいかって言われると、それはまったくわからないです。でも、一つ確実に言えることは、今の時期に『ハムレット』を演じられてよかったということです」

――それは年齢的にもということですか?

柿澤「はい。あと数年遅かったら、体も効かなくなって、この間のようなパフォーマンスはできていないと思います」

――年齢に応じてできる役も変化していくんですね。では、40代、50代にならないとできない役もこれから出てくるということですね。

柿澤「そうだと思います。その役をつかんでいくというのが役者の仕事でもあると思っています。役との出会いではあると思うんですけど、そういう良い縁やめぐり逢いが今後もあればいいなと思います」

この記事を書いた人

東京在住のライター・エディター。『smart』『sweet』『steady.』『InRed』など、ウィメンズ、メンズを問わず様々なファッション誌やファッション関連のwebでライター&編集者として活動中。写真集やスタイルブック、料理本、恋愛心理、インテリア関連、メンタル&ヘルスケアなどの本の編集にも携わる。独身。ネコ好き。得意ジャンルはファッション、ビューティー、インテリア、サブカル、音楽、ペット、料理、お酒、カフェ、旅、暮らし、雑貨など。

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