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「役者・柿澤勇人が語る“今までとこれから”」ファースト写真集『untitled』発売記念インタビュー

執筆者: ライター・エディター/佐藤玲美

舞台をはじめ、テレビドラマなどの映像作品でも注目を集める柿澤勇人が、初となる写真集『untitled』(宝島社)を発表。去年から今年に至るまでに上演された舞台「スクールオブロック」「オデッサ」「ハムレット」という3作品の気迫迫る舞台裏から、無邪気なプライベート、そして、写真集のための撮り下ろしまで、さまざまな彼の魅力を詰め込んだ作品となっている。この写真集の発売を前に、柿澤勇人の“今”を語り尽くしてもらった。

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カメラの存在を意識せずに撮影された“ドキュメンタリー”な写真集

初となる写真集『untitled』(宝島社)を発売した俳優の柿澤勇人

――写真集を出すのは初めてとのことですが、今回出すことになったのはどのような経緯だったんですか?

柿澤勇人(以下、柿澤)「実は僕もよくわかっていなくて(笑)。ただ、写真集と聞いたときは身構えてしまう気持ちもあったのですが、細かく話をお伺いすると、舞台裏を1年かけて撮影していくということでした。それなら、僕もカメラを意識せずに撮影してもらえるかなと思いました」

――写真集を制作するにあたり、ご自身で希望を出されたことはありましたか?

柿澤「まったくないです。舞台の稽古中や本番前なんかは役に集中しているので、僕はいつも通りにやるだけ。それをひたすら撮っていただくスタイルでした。実際、撮影が始まって撮った写真を見せていただいたときも、『これって、いつ撮っていたの?』って思うほどまったくカメラの存在を意識することはありませんでしたね。(フォトグラファーの)黒沼(諭)さんが気配を消してシャッターを切ってくださっていたんだと思います(笑)」

――『今日は写真集のカメラが入ります』という日も、特にカメラを気にせず普段通りに過ごせたということですね。

柿澤「自分の中でも大変な作品が続いていたので、カメラを意識している時間はまったくなかったですね。だからこそ、自然体の自分でいられたんだと思います。黒沼さんもすごくお上手。普段から僕に対してもナチュラルに接してくださって、いいお兄ちゃんみたいな距離感を作ってくださったので、それもカメラを意識せずにいられた理由の一つかもしれないですね」

――今回の撮影のように、カメラを意識せずに撮影された写真を見る機会はなかなかないのではないかと思います。

柿澤「僕は今まで写真や映像で自分を客観的に見る機会ってほとんどなかったんです。もちろんテレビドラマとかはありましたけど、舞台は自分の演じている姿は見れないですし、映像化されても僕はあまり見ないタイプなので……」

――見ない理由は何かあるのですか?

柿澤「やはり舞台は生のものなので、ライブならではの臨場感を感じながら見るのが一番いいと思うんです。見ていただくのもそうだし、演じる側としてもそれが一番いいと思っている。なので、『今回は舞台を映像で配信します』とか『DVDになります』とカメラが10台ぐらい入ったら、その日はキャストみんな、めちゃくちゃに噛んだりボロボロになっちゃう。これって、“役者あるある”だと思います(笑)」

――カメラを意識して、生のお芝居に集中ができなくなってしまうということですね。

柿澤「みんな舞台袖に戻ってくると『今日はダメだ〜』って頭を抱えてたりして(笑)」

この記事を書いた人

東京在住のライター・エディター。『smart』『sweet』『steady.』『InRed』など、ウィメンズ、メンズを問わず様々なファッション誌やファッション関連のwebでライター&編集者として活動中。写真集やスタイルブック、料理本、恋愛心理、インテリア関連、メンタル&ヘルスケアなどの本の編集にも携わる。独身。ネコ好き。得意ジャンルはファッション、ビューティー、インテリア、サブカル、音楽、ペット、料理、お酒、カフェ、旅、暮らし、雑貨など。

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