美女eスポーツプレイヤーCurumiインタビュー「努力は才能。『VALORANT』で世界で1位を獲りたい」
執筆者: 編集者・ライター/志田英邦
日本のeスポーツ業界の盛り上げを担うフロントチームの一つに、プロチーム「FENNEL(フェンネル)」がある。アパレル事業にも注力する「FENNEL」が、人気ブランド「DIESEL SPORTS(ディーゼル スポーツ)」とコラボした公式ユニフォームを紹介。さらに、世界大会で活躍する女性プレイヤーCurumi(クルミ)さんにインタビューし、日本のeスポーツ業界の盛り上げを担うプロチームでの活動内容や魅力について聞いた。
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アパレル事業にも注力する
プロeスポーツチーム
『FENNEL』
公式ユニフォームは
『DIESEL SPORTS』とのコラボ
2019年に設立されたプロeスポーツチーム「FENNEL」。現在は9部門に約60名の選手が所属しており、『Apex Legends』部門や『荒野行動』部門をはじめ、国内外の数々の大会で優勝するなどの実績を誇るeスポーツの実力派集団だ。FENNELではチーム運営、大会運営事業に加え、アパレル事業にも力を入れている。2022年5月には、イタリア発の人気ブランド「DIESEL」とのコラボを展開し、選手が世界大会でのユニフォームとして着用するなど大きな話題に。また、12月には原宿で新しいコレクションをお披露目するポップアップイベントを開催。ゲームだけではなく、ファッションを通してもファンとの強いコミュニケーションを創造している。FENNELが手がけるアパレルに、今後も大注目だ。
ドイツ・ベルリンで開催された世界大会へ進出!
FENNELの『VALORANT』
女子部門リーダーCurumiが語る
eスポーツの魅力
男性競技者が圧倒的に多いeスポーツシーンにおいて、世界大会で活躍する女性プレイヤーにフィーチャー。2022年11月に世界大会を終えたばかりのプロプレイヤーCurumiさんに話を聞いた。
FENNELの分厚いサポートに
支えられ、ゲームの道を走る!
プロeスポーツチームFENNELで活動するCurumiさん。彼女が率いるチーム「FENNEL HOTELAVA」は『VALORANT』初代女性世界王者を決める世界大会でベスト8入りを果たし、その実力を世界に知らしめた。そんな彼女のゲームの原点は、ゲーム好きの家庭だったという。
Curumi 私の家ではお母さんがめちゃめちゃゲーム好きで、お兄ちゃんもゲームをよくやっていたんです。その影響もあって、私は小学5年生のときにPCで『スペシャルフォース』というシューティングゲームを始めました。やっているうちに撃ち合い系のシューティングゲームが私には向いているんだろうなと気づいて。それで『VALORANT』をプレイするようになったんです。いろいろな人とプレイをしているときに、公式大会『VALORANT Champions Tour』の女性部門が開催されることを知って。出場してみたいなと思っていたら、今のチームメンバーのLenちゃんが誘ってくれて、FENNELに加入することになりました。FENNELは強いチームだと知っていたので、加入できて嬉しかったです。
『VALORANT』女子部門に加入すると、彼女はチームリーダーに就任する。
Curumi リーダーはメンバーのノリで決まりました。じゃんけんで決めるということになって(笑)、私も人前に立つことが好きだったので、じゃあリーダーやるわって。
FENNELに入って彼女が感じたことは、サポート体制が充実していること。
Curumi 運営体制がすごくしっかりしていて、たとえば私たちの日常生活の悩みも聞いてくれて、寄り添ってくれるんです。あと、試合前に『ブートキャンプ』という合宿練習をしているんですけど、そのときに管理栄養士のけだまさんが作った食事が出てきたり。メンタル面、フィジカル面ですごくバランスのいいサポートをしてくれるチームです。合宿中は“けだまメシ”が一番の楽しみでした(笑)。ほかにもFENNELはアパレルやクリエイティブにも力を入れていて、私もそういう分野は大好きだから、活動をしていてすごく刺激的です。
日本大会で1位になり、東アジア大会に挑む2週間前から『ブートキャンプ』は始まった。
Curumi FENNELには社宅があって、そこでチームメンバーと共同生活をしながら、練習漬けの日々を2週間送っていました。お昼に練習場に集まって、24時までずっとゲームをしています。コーチとミーティングをしたい人はそこから深夜まで、という感じでした。行きも帰りも寝るときも、いつもメンバーと一緒。なんだか修学旅行みたいな感じでしたね(笑)。一日の練習メニューは、15時と17時、ご飯休憩が終わった20時に練習試合が組まれていて、その合間にミーティングや試合相手とコミュニケーションを取るという感じ。私のポジションは、覚えなくちゃいけないことが多いんです。合間の時間はひたすら(立ち回りを)暗記している感じでした。
Curumiさんが『VALORANT』で使っているエージェントはイニシエーター。敵チームの位置を発見したり、敵チームの侵攻を妨害したりするサポート系のキャラクターだ。試合中は戦況を把握する力と冷静な判断力が求められる。
Curumi 『VALORANT』は細かいところまで作り込まれているゲームなので、勝つためにはチームの戦略や役割分担が重要だったりするんです。私は真面目な性格なので、覚える系のエージェントが得意。コツコツと練習を重ねて、スキルの使い方や立ち回りをひとつひとつ覚えていくことができました。試合前には、チームのアナリストが対戦相手のデータや戦法を分析してくれるんです。そのデータをもとにこちらも作戦を立てて、試合に臨みました。
世界大会は日本時間11月15日から11月21日にかけて、ドイツのベルリンで開催された。世界各エリアの大会を勝ち抜いた強豪たちが一堂に集う。会場には選手だけでなく観客も巻き込んだ不思議な高揚感が立ち込めていた。
Curumi 世界大会の会場に入ったら、思っていたよりも観客席が近くて。目の前に観客の皆さんがいらっしゃるような感覚だったんです。私たちは、周囲の声が聞こえないようにホワイトノイズが流れているヘッドホンをつけて試合に臨むんですが、どちらかのチームがラウンドを取ったときの観客の歓声がすごく大きくて、ヘッドホン越しに聞こえてくるんですよ。東アジア大会では、かなり緊張していたんですけど、世界大会では会場の盛り上がりのおかげで緊張が取れたのか、かなり落ち着いてプレイすることができました。おかげでブラジル代表の『Team Liquid』から1本取れたんです。
現在、「FENNEL HOTELAVA」は次なる大会に向けて充電中。新しいメンバーを集めているところだ。
Curumi プロゲーマーとして活動してみて、やっぱり努力は才能だなと思いました。コツコツと努力できる人こそが、長く活躍していける人になるんだと。一番を目指して努力できる人こそが輝くことができるんです。そういうチームメンバーと一緒に、最強になりたいと思います。
2022年は女性大会で世界ベスト8入り。では来年の目標は?
Curumi 世界で1位を獲りたいですね。日本リージョンでは、相手チームに1本も獲らせないくらい圧倒的に強くなりたい。今年の世界大会でブラジル代表と戦ったときに、あと一歩だったという手ごたえがあって。もうちょっと準備する時間があれば、結果も違ったかもしれないなという気持ちがあったんです。今はまだ来年の大会まで時間があるので、次こそいい成績を収めたいと思っています。
PROFILE/Curumi(くるみ)
FENNELの『VALORANT』女子部門「FENNEL HOTELAVA」リーダー。エージェントはイニシエーターを使い、チームメンバーを導く。2023年は新たなメンバーを加え、よりパワーアップした状態で世界大会に再び挑戦。さらなる活躍が期待される。
プロeスポーツプレイヤーの
一日に密着!
世界大会を前にした『VALORANT』女子部門の強化合宿『ブートキャンプ』に密着!気になるプロ選手の1日を取材しました!
横浜にある日本最大規模のゲーミングベースが選手たちの練習場所! エントランスではフェンネルロゴのネオンサインがお出迎え。
13:00~24:00 実践練習
チームで練習するためのゲーミングルーム。ハイスペックな機材が揃った部屋に、ほぼ終日籠りっきりでブートキャンプが行われる。
18:00 夜ごはん
アスリートにとっては体調管理も重要! ゲームに集中しすぎて食事をないがしろにしないよう、管理栄養士のけだまさんが手作りのご飯をふるまっている。
⼩休憩@ヨギボールーム
大きなサイズのヨギボーがたくさん置いてある、通称:ヨギボールーム。選手が仮眠をとったりと、休憩時間にはここでくつろぐこともあるんだそう。
Photography_SATOSHI OMURA
Hair & Make-up_TAKAE TASAKA
Text_HIDEKUNI SHIDA, smart
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この記事を書いた人
ゲームを作ったり、小説を書いたり、本を作るお手伝いなどいろいろ。日々さまざまな制作現場にお邪魔して面白いことを探しております。美味しいカレーと極上のうどんを探し求めつつ。
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