【プログリット・岡田祥吾社長インタビュー】話題の“英語を教えない英語教室”。「今年こそ英語をマスターしたい!」を叶える方法
執筆者: ライター/石野志帆
英語が苦手……というのは多くの日本人が抱える課題だろう。そんな中、たった3カ月で圧倒的な結果を出す受講者が続出し、その評判をめきめきと上げている英語教室が『プログリット』だ。英語を直接教えることはせず「英語コーチング」をサービスの要(かなめ)に、学ぶ目的、時間の確保、勉強の仕方などをパーソナライズする独自手法の英語教育ビジネスで、昨年上場も果たしたプログリット代表の岡田祥吾氏に、「今年こそ英語!」を叶(かな)える方法を聞いた。
「元祖マシュマロボディ」こじはるの写真集がスゴイってウワサを本人に直撃してみた!
英語ができないのは
「微分積分や日本史を
忘れてしまうのと一緒」
大人の英語力ゲットには
目的・時間・コミット力!
――英語を身につけたい!と思うのになかなか身につかない……という人が多いのは、一体なぜだと思われますか?
岡田祥吾(以下、岡田) 端的に言うと「継続できない」ということが大きいと思います。「英語をやる!」と決意しても1週間で止(や)めてしまう……と。なんで止めちゃうのかっていうときに、目標や目的があまりないまま始めちゃっているケースが結構あるかなと思うんです。
――「なんとなく英語ができたほうがいいかなぁ……」という?
岡田 そうですね。「英語やったほうがいいかなぁ」みたいな感じですよね。でも、大前提として英語学習はそもそも簡単じゃないよ、っていうことがあまり認知されていないのかなって、僕は思っています。英語力を上げるためには、正直、結構な努力と忍耐が必要なんです。大変だけども継続して頑張れるようになるためには、まず、目的とか目標が明確であるか否かっていうのが、結構大きな分岐点かなって思います。
――これまで学校の英語教育をはじめ、スクールや教材などいろいろ投資してきたのに伸びなかった……という人も多いと思います。
岡田 何より「勉強時間が少ない」っていうのが一番かなと思いますね。例えば、「中学校、高校の計6年間も英語を勉強したのに(身につく人が少ない)……」というのもよく言われることですけど、6年間どのくらいやったか思い出してもらっても「週に数回英語の授業を受けた」みたいな話で、その時間で英語ができるようになるわけないよって思うんです。例えば、数学や歴史の授業を受けていても、微分積分や歴史の詳細をほとんど覚えてない……みたいなことと近いと思います。
――目標があって時間を確保すれば、英語ができるようになりますか?
岡田 目標があっても、人間って弱いものなので、やっぱり“易(やす)きに流れる”というか。英語学習を毎日やるよりも、やらないほうが楽ですよね。つい、「やらない」ほうに流れて行っちゃうと思うんです。だからこそ、コミット力(=責任をもって関わる力)を高める仕組みが重要で、それが高まるほど継続率が上がります。例えば、友達と2人で英語学習をはじめて、毎日報告し合うようにすると、それだけでコミット力っていうのは相当高まります。誰かに報告をするっていう習慣をつくるだけでも継続はしやすくなりますよね。そういう仕組みをつくりあげるのが、英語学習を継続する上では結構ポイントかなと思います。
日本人が英語にかけるお金は年間2,000億
それでも向上しにくい英語力
――そもそもなぜ英語教育事業に参入されたんでしょうか。
岡田 日本人の大人が毎年英会話スクールだけに2,000億円使い続けていながら、ほとんどの人は英語をしゃべれるようになっていない。成果が上がるサービスをつくれば、これはもうどんどん発展していくなっていう風に思ったんです。
――ご自身も英語が苦手だった体験があると伺いました。
岡田 (前職の戦略コンサルティング会社)マッキンゼーに入ると、周りは皆英語がすごくできるんですよ。僕の英語力がびっくりするくらい底辺であるっていうことに入ってから気づいて。そこからすごく苦労しました。また、マッキンゼーのクライアントさんでも「英語ができないからマッキンゼーにお願いしている」みたいな企業さんもたまにいたりして、正直もったいないなっていつも思っていました。英語ができないことで、日本人や日本という国が損していることってたくさんあるな、と。自分自身も(英語が苦手な)当事者だったこともあって、この問題を解決することに人生を使うのは、自分としてはすごく楽しいことだなって思ったんです。
「英語ができるようになったら
あなたの人生どう変わる?」
大人の英語学習
モチベーションを高める秘訣
――そんな中で始めたビジネスが“英語を教えない英語教室”。『英語コーチング』が主な提供サービスとのことですが、これは一体どういったものなのでしょうか。
岡田 「コーチング」って何かっていうと、「答えはお客様の中にある」という前提に基づいて、「質問」をすることによってその人の思考を深めたり引き出したりするものなんです。なので、いろんな質問をすることで、その人の(英語学習における)目標や目的を一緒につくっていきます。
――どんな質問をされるんですか?
岡田 例えば最初のほうでは、「英語ができるようになったら、あなたの1年はどう変わりますか?」とか。「もし1年後、英語が今と同じように全くできなかったら、逆にあなたの人生はどういうふうに悪くなりますか?」みたいな質問です。
――ワクワクしたり、一方でちょっと恐ろしくなったり……自分がどうなりたいかのイメージを深めていくんですね。
岡田 はい。「質問」を通してその人の目的や目標や意思、マインドセット、モチベーションを高めていったりするコーチング的な側面と、もう一つはコンサルティング的側面もあります。お客さまの英語力をすべて分析して、その方に最も合った(効率的な)学習カリキュラムっていうのを作るんです。続けていくためにはやはりすぐに結果が出ることがすごく重要になってくるので、効率的にやって結果を出していきます。
「ダラダラ時間や飲み会を減らすには……」
“英語教室”なのにそんなことまで話すの?!
成功のためなら生活習慣までコミット
――結果を出す、目標をしっかり持つ、時間を確保する これらを実現させているということは、もしかして専属の英語コーチって結構厳しくて怖いんじゃ……と思ってしまいます(笑)。
岡田 全然怖くないですよ(笑)。これがまさにコーチングなんですよ。「厳しくやらせる」っていうのとはちょっと違うんです。いわゆる昔みたいに「やれ!」っていう世界じゃない。怒られるからやるっていうのって全然良くないんですよね。それだと継続性がそもそもないんです。1人の大人に英語学習をしていただかないといけないので、その人自身がやる気になって、変わってもらう必要があります。英語学習をしたいと思うように“仕向ける”ことが必要になってくるんです。そのために課題を指摘して、どうやったら解決できるのかという手段までちゃんとお伝えして、伴走して、つまずいたらサポートするっていう感じです。
――英語学習に時間を充てるために、ライフスタイルをかなり細かくコンサルタントに共有すると伺いました。
岡田 かなり詳細に把握しています。お客さまにはまず初めに、24時間の使い方について聞きます。何時に起きて何時に家を出るのか、仕事は何時から何時までしていて、仕事以外の時間はどれくらいあるか、というようなことです。その上で一緒に英語学習の計画をつくっていきます。
――社会人になってからの英語学習は、「やろうと思っても時間がなかなか確保できない」という人も多いと思います。そういう人にはどうアプローチするんでしょうか。
岡田 僕らは“英語学習を成功させるためなら基本的にはなんでもやる”っていう思想があります。なので例えば、“別に行きたいわけじゃないけども、誘われるから断れなくて行く飲み会”っていうのがあったとして。それで英語学習ができなかったのであれば、「じゃあその行きたくない飲み会に行かないようにするには、どうしたらいいか一緒に考えましょう」みたいなところまで切り込みます。
――英語とは全然関係なさそうなところまで話すんですね!
岡田 僕らは、「言うべきことは言う」ということをすごく重要視しているんです。例えば「仕事がちょっと忙しくて(英語学習)できなかったんですよ」とお客さまが言うとしますよね。でも僕らは絶対「忙しいですもんね~」と流さないんですよ。「忙しいんですね。何時から何時までお仕事やられているんですか」と。どんどん切り込んでいって「こうだったらできるんじゃないでしょうか」っていうご提案をしていきます。
――その根底には「解決策は絶対にあるはずだ」というような信頼があるということでしょうか。
岡田 お客さまとしても、忙しいときに「そうなんですね」って言ってもらうためにお金を支払ってくださっているわけじゃないはずなんですよ。そこを変えに行くのが僕らプロだと思っています。お客さまのちょっとナイーブな発言に対して流されないっていうのは、すごく意識しているところです。
――お話を聞いて、これまで挫折し続けてきた英語学習も続けられるような気になってきました。コンサルタントとはどんなふうにコミュニケーションをとるんですか。
岡田 週に1回60分間の面談をするほか、LINEで毎日チャットをします。さらに、お客さまが英語学習をした記録は全てアプリで入力していただいています。それをリアルタイムで全部僕らが管理していまして、もしできていなかったらすぐに「なぜできなかったか」をチェックします。なので、英語学習を1人でやっている感じではなくて、常にコンサルタントが横にいてやっている、そんな体感だと思います。
英語学習を記録するプログリット社の専用アプリ
10年上達しなかった人が3カ月で劇的変化
英会話スクールや教材で
うまくいかなかった人の
最後の砦(とりで)に
――実際、ベーシックなプランを3カ月間続けた人はどのくらいの結果を出していますか。
岡田 (スピーキングテストの)VERSANT®
――それは顧客としても満足度が高い結果でしょうか。
岡田 「今まで10年間いろんなスクールに行って、いくらお金使ったかわからないくらいだけど、プログリットに来て初めて英語力が上がって、人生も変わりました」とおっしゃってくださる方が本当にたくさんいらっしゃいます。
――英語ができるようになるだけでなく、人生も変わると?
岡田 時間の使い方や意識が変わるので、そのあたりが変わると日々の生き方が変わって、そうすると当然人生が好転していく……ということが起きているんだと思います。自分の目標・目的意識のために、人にとって一番重要な時間っていうリソースをどう使うかがはっきりしてくるので。僕らは別にそのためにやっているわけではないんですけど、副産物というものはあると思います。
――どんな層のお客さまが多いですか?
岡田 一番多いのは20代から40代の、会社員の方が多いですね。伺うと、これまでほとんどの方が何かやっていらっしゃるんです。オンライン英会話をやったり、英会話スクールへ行ったり、本や教材を買ったり。それでも英語が伸びなかった方が、これで英語学習を最後にしようという感じでいらっしゃいますね。そういう存在になれる!と思って始めたので、嬉しいです。
――最後に、どんな方にプログリットの英語を体験してもらいたいでしょうか。
岡田 目標や目的があって、英語力をつけることでもう一歩上に行きたいと志を持っている方だったりとか、逆に明確にはないんだけども、何か一歩踏み出したいと思っている方には、どっちのパターンであったとしても、ある意味人生が変わる3カ月になるんじゃないかなと思います。
PROFILE/岡田祥吾(おかだ・しょうご)
株式会社プログリット代表取締役社長。大阪大学卒業後、マッキンゼー・アンド・カンパニーに入社。同社を退社後、2016年9月に株式会社プログリットを創業し、2022年9月、創業6年で東証グロース市場に上場。2021年、Forbesが選ぶ「30 UNDER 30 Asia」に選出。著書に『英語学習2.0』(KADOKAWA刊)。休日の過ごし方は「釣りかゴルフ。平日は良くも悪くもカチカチ時間に沿って動いているので、土日は7~8時間ぼーっとゆったり釣りをしています」。
INFORMATION
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写真=大村聡志
インタビュー&文=石野志帆
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この記事を書いた人
TV局ディレクターや心理カウンセラーを経て、心を動かす発見を伝えるライター。趣味はリアリティーショー鑑賞や食べ歩き。海外在住経験から、はじめて食べる異国料理を口にすることが喜び。ソロ活好きが高じて、居合わせた人たちの雑談から社会のトレンドをキャッチしている。
Website:https://smartmag.jp/
お問い合わせ:smartofficial@takarajimasha.co.jp
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