田中みな実が「学校や会社に行きたくない」あなたへ贈る処方箋
smart読者の憧れの“お姉さん”的存在として、田中みな実さんがその季節の気分や皆さんのお悩みに寄り添ってくれる本誌の人気連載【となりのみな実さん】がsmart公式サイトにアーカイブとして登場。あ~、こんなお姉さんが隣にいてくれたら……! その想いを叶えるのが【となりのみな実さん】なのです♡
「田中みな実が教える“新しいこと”のはじめ方」10月から12月は挑戦する絶好のチャンス!
今回の〝となりのみな実さん〞は、と言うと、都会のオアシス・釣り堀で息抜き中。日々の生活で、体のだるさや疲れやすさ、なんだかパワーが出ない……なんて感じている人もいるのでは? なんだか今日は休みたいなぁ〜なんてときにぜひ読んでほしい、みな実さんからのメッセージをお届けします。
Photography _ YUJI TAKEUCHI [BALLPARK ]
Styling _ MENKO NISHINO
Hair & Make-up _ AYA[TRIVAL ]
Text _ SONOKO TOKAIRIN
※この記事は2022年smart7月号に掲載中の記事を再編集したもので、記載した情報もその時点のものです。
田中みな実の連載
「となりのみな実さん」
epi.27 /学校や会社に行きたくない
うまくやっているように見える子も楽しそうに振る舞っている友達も、
みーんな様々な葛藤を抱えている。大丈夫!
「『精神的な不調なら休みなさい』と言ってあげなきゃいけない時代なのかもしれないけど、私にとって大切な誰かが仕事や学校に行きたくないと言ったら、理由はどうあれ、愛を持って『行くだけ行ってみない? 』とすすめます。映画『湯を沸かすほどの熱い愛』で、宮沢りえさん演じるおかあちゃんがいじめられている我が子を布団から引っぺがして学校に行かせるシーンがあるんだけどね、おかあちゃんは娘のつらさを痛いほどわかった上で、逃げちゃダメ!この子に一生逃げ続ける人生を送らせたくない! と、娘と真剣にやり合うんです。私も母親になったらそんな風でありたい! と、ボロ泣きしながら思ったな〜。
その子はおかあちゃんから勇気をもらって学校へ行っていじめっ子たちに堂々と立ち向かうんだけど、それは映画の中のお話。一生懸命全部と向き合わなくったっていいのよ。無理になじもうとしなくていいし、愛想笑いだってしなくていい。休まず行けた自分をまずは目いっぱい褒めてあげてほしい。それだけ。一度行かなくなると、次の日も、その次の日も……ってだんだん休み癖がついてしまうから、とりあえず行くだけ行ってみない?
学校や会社など、毎日通う場所が〝行きたくない場所〞っていうのはつらいよね。私ね、実は人付き合いがそんなに上手なほうじゃないから、同じメンバーと同じ仕事をずーっとし続けたらきっと軋轢(あつれき)が生じてうまくいかなくなると思う。バラエティ番組は長年やっていても基本的には隔週収録で2週に1度しか顔を合わせないし、ドラマや映画のお仕事も数カ月間みっちり一緒に仕事をするけど、解散!ってなったら会うこともなくなるし。芸能界にいなければ、期間が決まっている派遣業務や、定期的に部署異動がある会社を選んでいるかもしれない。
そのくらい同じ環境にいるのがどこか窮屈(きゅうくつ)で息苦しくなってしまう。ハッキリした目的ややり甲斐を見つけられれば別だけど。中学高校は一貫校で、クラス替えはあっても6年通してずっと同じ顔ぶれ、ずっと同じ環境。その中で部活というやり甲斐を見つけられたのは大きかったと思う。合わないクラスメートがいても、学校が楽しくなくても、部活があったから救われた。その中にも人間関係は当然あって、先輩後輩、同学年との付き合い方で悩むことはあったけど、器械体操そのものが好きだったから乗り切ることができたと思う。
うまくやっているように見えるあの子も、楽しそうに振る舞っている友達も、みんなそれぞれに様々な葛藤の中で生きている。大丈夫、みーんなそんなもんだから! 」
Profile/田中みな実
1986年11月23日生まれ。元TBSテレビアナウンサー。2014年からフリーに。近年は役者としても活躍し、映画『ずっと独身でいるつもり? 』やドラマ『最愛』(TBS系)、『吉祥寺ルーザーズ』(テレビ東京系)に出演。
この記事をシェアする
この記事のタグ