「大学なんて時間の無駄だろ!」納言・薄幸が悩める17歳に贈る、挑戦せずに後悔する“卑屈な大人”にならないための処方箋
執筆者: お笑い芸人/薄 幸(納言)
歯に衣着せぬ物言いが魅力のお笑い芸人、納言・薄幸(すすき・みゆき)さんのお悩み相談連載をお届け。幸さんと言えば、お酒とたばこ。というわけで、スナックのママさんに扮した幸さんに、自らの体験を踏まえた上で、読者のリアルなお悩みに答える形でコラムを書いていただきます。連載タイトルは「お悩み相談処 スナックみゆき」。カウンター越しに語りかけてくれる幸さんのアドバイス、読み終わる頃には、きっとあなたの心もラクになるはず。
「村上隆は2人いる説」が現実に? ロバート秋山扮する“弟”と結成したMM Bro.がまさかの楽曲リリース

【今回のお悩み】
こんにちは、現在高校2年生の女です。
進路のことで悩んでいます。
身バレが怖いので細かい内容は言えないんですが、
私は今、とある分野に興味を持っていて、専門学校に行きたいと思っています。
でも、親からは大学に行ってほしいと言われています。
私的には、特に学びたいこともないのに大学に行く意味があるのかなと思うのですが、
どちらに行く場合も親からお金を出してもらう予定なので、あまり強く言えません。
それに、専門学校に行っても、将来確実にそこで学んだことを活かす職業に就けるかは分かりません。
私の周りでは特にやりたいことがなくても大学に進学する予定の人が多いんですが、
その考えもあまり気持ちよく理解はできず、その進路を選んでいる友達にも相談しにくいです。
お金のこともあり、甘えた悩みだなとは思うのですが、真剣に悩んでいます。
そんな中で芸人さんをみていると、
本当にやりたいことをやっていてカッコいいなあと思います。
どういう風に進路を選べばいいのか、楽しく生きるための後悔しないアドバイスが欲しいです。
お願いします!
(10代/女性)
貴女は立派。でもね……
もし私があなたと同じ年齢で
同じ境遇だったとしたら、
迷うことなく専門学校に通うと思う。
学びたいことと就きたい仕事のジャンルが決まっているのに
なんで大学に行かないといけないのか、理解ができないからだ。
「は?意味分かんね!大学?時間と金の無駄遣いだろ!」
お金を出すのは親だということはとりあえず一旦置いておいて、
親には自信満々に生意気な口を叩いていたことだろう。
だから、“どちらに行く場合もお金を出すのは親だし……”
という思いを持っている貴女は、それだけで大人だし立派だと思う。
うちの親は早い段階で
“どうやらこの子は変な生き方をしそうだ”
そう判断してくれた。
17歳のときに唐突に「お笑い養成所に入りたい」と言ったときも
“おっとっと、そう来たか”
特段驚くこともなく、わりかたすんなりと入れてくれた。
あのときはそれが普通だと思っていたが、
今になって考えるとそうそうできることじゃない。
でも、もしそのとき反対されていたとしても、
しばらくバイトをして養成所に入っていたことだろう。
頑固なところがある私の性格を知っている両親だからこそ、
諦めに近い形で芸人になることを認めてくれたのだろう。
まじラッキー。
ちょっと自分の話が長くなってしまったが、
私だったら何が何でも、反対を押し切ってでも、
専門学校に行く。
その一択かな。
……というのが、私が貴女と同じ年齢だったらの話。
ただ、私ももう33歳。
ある程度大人になったもんだから、昔よりかは広い目で物事を見られるようになった。
学歴はあればあるほど有利だし便利。
一般的には、専門学校より大学のほうが幅広い分野の求人に応募できる。
そもそもの選択肢が広い。
そりゃあ、親は子を思って大学に行ってほしいと思うもんだよね。
“専門学校に行っても、確実にそこで学んだことを活かす職業に就けるか分からない”
そうなんだよね。
貴女も自分で言っているこの言葉こそ、親御さんが心配している1番のとこ。
専門学校に行っても思っていた職業に就けなかったとき、
大学に行っていたら応募できた企業にも応募すらできない。
就職できたとしても大卒より給料が低い。
デメリットが多すぎる。
今は転職だって当たり前だし、社会人になってから学び直すことだってできる。
大学に行って、ある程度安定した仕事に就いた後、
“やっぱりあのときに思っていた職業にどうしても挑戦したい”
そう思ったときに専門学校に行って新たなスタートを切る
なんてこともできるわけで。
リスクや選択肢を考えたら、
大学に行くというのも良いんじゃないかな。
……というのが、親御さんにも寄り添ってみました
おすまし顔した、よそ行きの私の意見ね。
でもやっぱね、専門学校に行くほうがいいと思うよ、私は。
周りにやりたいことがない人が多い中で
明確に目指している職業があるんだもん。
それってすごいことじゃん。
他の人と同じ大学というスタート地点に立つのは、
もったいない気がしてならない。
確実にそこで学んだことを活かす職業に就けるか分からないというのは、
冷静でしっかりした考えだと思う。
でも、月並みな言葉を使わせてもらうけど
やった後悔よりやらない後悔のほうが大きいというのは、本当にその通りだと思っていて。
専門学校でがむしゃらに勉強してもその職業に就けなかったとき、
ある程度は後悔するかもしれない。
でも、大学出て興味がない仕事に就いて何かしらの壁にぶち当たったとき、
“あのとき、専門を選んでいたら”
と後悔することが何回も訪れると思うんだ。
自分を責めてしまうかもしれないし、
もしかしたら大学を勧めた親も責めてしまうかもしれない。
それって、すごく悲しいことじゃない?
挑戦した後に後悔するのは人を成長させてくれるけど、
挑戦せずに後悔するのは人を卑屈にさせてしまうんだよね。
芸人になろうと決めた17のとき
“売れないかもな”
なんてこれっぽちも思わなかった。
“やってやんぜ、いけるっしょ!”
馬鹿みたいに鼻水垂らしながら、この世界に足を踏み入れた。
今はありがたいことにお仕事を頂いて芸人を続けられているけど、
もし鳴かず飛ばずで芸人を辞めて違う仕事に就いていても、
芸人なんてやらなきゃ良かった
なんて思っていないはず。
確実に、“挑戦して良かった”
そう思っているはず。
将来のことも親の気持ちもしっかり考えられる貴女は本当に素晴らしいと思う。
でも、ときには自分の正直な気持ち、
根拠のない自信だけで突っ走るのも大事なんじゃないかな。
ま、私責任は取れないからね。
どうか参考までに。
応援してます。
(第19回に続く)
衣装クレジット
スーツ 参考商品/Rew-you(https://www.ryuyu.net/)、イヤリング 、リング 参考商品/ともにアビステ(03-3401-7124、www.abiste.co.jp)
Profile_薄幸(すすき・みゆき)
お笑い芸人。1993年生まれ、千葉県出身。安部紀克との男女コンビ【納言】のメンバー。『有吉の壁』(日本テレビ系)、『ネタパレ』(フジテレビ系)、『アメトーーク!』(テレビ朝日系)などに出演中。コンビではネタ制作を担当、エッセイやコラムなど文章力にも定評があり、著書に『今宵も、夢追い酒場にて』(幻冬社)がある。また、漫画原作も執筆しており『メイク・ハニー・トラップ』が現在連載中。
薄幸公式X:@nagonmiyuki
納言公式YouTube:
関連する人気記事をチェック!
文=薄幸(納言)
写真=TOWA
ヘアメイク=鷹部麻理
スタイリング=宮本愛子
協力=LUCKY
構成=佐々木 笑
この記事を書いた人
お笑い芸人。1993年生まれ、千葉県出身。安部紀克との男女コンビ【納言】のメンバー。 「三茶の女は返事が小せえな」「渋谷はもうバイオハザードみてえな街だな」など“街ディス”ネタが人気のコンビ。バラエティなどでは薄幸のヘビースモーカーっぷりや大酒飲みのやさぐれキャラクターにも注目が集まっている。芸名「薄幸」は2015年にBSフジ『等々力ベース』にてビートたけし氏が命名。 『有吉の壁』(日本テレビ系)、『ネタパレ』(フジテレビ系)、『アメトーーク!』(テレビ朝日系)などに出演中。 コンビではネタ制作を担当しており、エッセイやコラムなど文章力にも定評があり、著書に『今宵も、夢追い酒場にて』(幻冬社)がある。また、漫画原作も執筆しており『メイク・ハニー・トラップ』が現在連載中。コンビでは【納言Official YouTube Channel】にて料理など新たな魅力も発信している。
Instagram:@nagon.miyuki
Website:https://www.ohtapro.co.jp/talent/nagon.html
お問い合わせ:smartofficial@takarajimasha.co.jp
この記事をシェアする
この記事のタグ
関連記事










