ホーチミン随一のお洒落店! フランス帰りのインフルエンサーohiが語る、“日本製”への愛と「もう一つの家」
執筆者: エディター・ライター/相馬香織
日本製は「品質と耐久性」の象徴。お客様にも自然と受け入れられている

ベトナムの伝統工芸品は、彼の目利きによって厳選されたおしゃれなアイテムばかり。
もともと、日本のプロダクトやお茶文化が好きだったというオヒ。日本のものづくりには、細やかなこだわりがあり、日本の職人の技や精神を心から尊敬しているという。
オヒ:この5年間、お店のオープンに向けて、日本の陶器やガラス、絵画、ランプなど、さまざまなアイテムを少しずつ集めてきました。それらに触れるたびに、ベトナムにも日本のようにディテールや品質にこだわったクラフトがもっと増えてほしいと思うようになりました。
私はハノイで生まれ、首都ならではの伝統や職人文化に囲まれて育ちました。ハノイには、今も素晴らしいクラフトが数多く残っていますが、まだあまり知られていないものも多い。それらをセレクトしてお店で紹介し、人々に知ってもらいたいと思っています。
また、私の友人には、自分の作品を手がけるクリエイティブな人たちがたくさんいますが、そうした作家たちを応援したい気持ちもあります。そのため、彼らが自分のアイテムを販売できるように、私の店を地域のクリエイティブコミュニティを支えるような場所にしていきたいと思っています。

オヒが独学で学んだ和菓子「練り切り」

美しい落雁にも挑戦している
お店では自身が好きだという日本の抹茶のほか、自身が独学で学んだ和菓子を提供することもあるという。
オヒ:私はとくに抹茶の文化が好きで、その魅力を多くの人と分かち合いたいと思っています。自分の店を、友人たちとおいしい抹茶を囲んで過ごせるような場所にしたいんです。抹茶をいただくときには、和菓子を添えるのが一般的ですよね。だから私も自分で和菓子を作ってみたいと思い、作り方を学び始めました。和菓子が持つ美しい美学や世界観に惹かれていて、私にとってはそれを形にすることがひとつのアート表現のように感じます。

手先が器用なオヒは、自作の特別なラッピングサービスも提供している
面白いことに、「ohi ohi shop」は、期間ごとにテーマを変え、その度に商品のラインナップも変化する。そうしたお店はまだベトナムには少なく、それが人気を集めている理由でもある。
オヒ:ベトナムの多くのお店は、できるだけ多くの商品を並べて、お客様に選択肢を提供する、いわばギフトショップのような形が一般的です。でも私は、ひとつひとつを丁寧にキュレーションし、スタイルを持った空間をつくりたいと思いましたし、実際にそうしたお店のニーズは確実にあると感じています。
とくに若い世代のベトナムの人たちは、とてもポジティブに受け止めてくれていて、「友人へのギフトを買うための新しい場所ができた」と喜んでくれます。丁寧な接客や、こだわりのセレクション、そしてベトナムではほかにない特別な空間として評価してもらえるのが本当にうれしいです。
日本のアイテムをセレクトしているのは、私が生まれた頃からずっと、「Made in Japan」という言葉が「品質と耐久性」の象徴として認識されてきました。私が日本から仕入れている若手デザイナーやブランドのアイテムも、そうした信頼のもとに、お客様に自然に受け入れられています。「日本のプロダクトは、いつも見る人を驚かせ、感動させてくれる」。その点が本当に素晴らしいと思います。
セレクトアイテムだけでなく、自身が手がけるフレグランスアイテムも話題を集めているものの一つ。
オヒ:自然の香りが大好きなので、このフレグランスアイテムをぜひお店の一部として展開したいと思いました。このシリーズは、アロマセラピーの香りに焦点を当てており、エッセンシャルオイルの濃度を高めて調香しています。お店に入ると心地よい香りが漂っていますが、私が手がけたオイルディフューザーを使っているからです。今後は、地元の野菜を使って染めたナチュラルダイの布など、自分自身で制作したアイテムも少しずつ増やしていく予定です。
また、お店で日本やベトナムのクラフトに関するワークショップをもっと開催していきたいと思っています。現在は陶芸を学んでいて、近い将来、自分自身の茶器コレクションをつくることができたらと考えています。もしホーチミンに来ることがあれば、ぜひお店に遊びに来てください。
<ohi ohi shop information>
住⃝224/1/28 Ung Van Khiem, 25 Ward, Binh Thanh District, Ho Chi Minh city, Vietnam
Profile/Ohi(オヒ)
1993年生まれ。ベトナムハノイ出身。フランス・ランスにてソーシャルメディアマーケティングを専攻、修士号を取得。大学在学中にシャツブランドを立ち上げ、現在は3つのブランドを運営している。
【Ohi Instagram:@ohi.cherie】
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撮影/小嶋淑子
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この記事を書いた人
映画配給会社を経て、出版社で企画立ち上げ、海外取材などを数々こなし編集長に就任。現在はベトナム・ハノイを拠点に、日本、韓国を飛び回りフリーランスの編集者として活動中。趣味はアクセサリー製作。インスタではベトナム情報をメインに発信中。
Instagram:@_kaori.soma
Website:https://smartmag.jp/
お問い合わせ:smartofficial@takarajimasha.co.jp
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