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“応援する”を超えて、“一緒に達成する”へ…東京グレートベアーズが仕掛ける「1万人プロジェクト」という挑戦

執筆者: 音楽家・記者/小池直也

“応援する”を超えて、“一緒に達成する”へ…東京グレートベアーズが仕掛ける「1万人プロジェクト」という挑戦

©︎ TOKYO GREAT BEARS

昨年も熱戦が繰り広げられた、プロバレーボールリーグ・SV.LEAGUE。同リーグに参戦している東京グレートベアーズが10月8日、都内で2025-26シーズン開幕記者会見を行った。最終順位を5位で終えた東京グレートベアーズは、新たなシーズンをどう戦うのか。ファンクラブ会員限定で公開された本会見では、昨年の2倍となる約500名が来場し、新規加入の選手や目標が発表された。

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“応援する”を超えて、“一緒に達成する”へ…東京グレートベアーズが仕掛ける「1万人プロジェクト」という挑戦

(左から)渋谷区長・長谷部健、東京グレートベアーズ・大竹壱青、株式会社グレートベアーズ・久保田代表

ホームタウンである渋谷区長・長谷部健の挨拶に続いて、チャリティ企画として大竹壱青が昨シーズンに決めたサービスエース55本にちなみ、55個のバレーボールを渋谷区の全区立小中学校(全26校)に寄贈すると発表。さらなる観戦機会の提供、U-15練習会やスクールの開催など、地域貢献の強化に努めていくという。

株式会社グレートベアーズ・久保田代表からは今シーズンから、日本相撲協会読売ジャイアンツも加わる主要スポーツクラブ連合「TOKYO UNITE 」に正式加盟することを発表。野球やラグビー、バスケなど他競技チームとの連携を強化し、東京のスポーツ文化をともに発展させたい狙い。

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その一環としてプロバスケットボールリーグ・B.LEAGUEアルバルク東京との競技を超えたコラボも継続・拡大し、11月にはコラボウィークの開催を予定している。

今季の目標としては昨季は有明コロシアムでの9842人動員に留まった「1万人プロジェクト」の本格達成、シーズン動員数12万人、チャンピオンシップのホーム開催の3つを掲げた。

東京グレートベアーズのカスパー・ヴオリネン監督

東京グレートベアーズのカスパー・ヴオリネン監督

続いて、ゆったりめなシルエットのシャツスタイルで登場した、カスパー・ヴオリネン監督が「今シーズンは、スタッフや選手の強化をしてきました。特に日本人選手はどのポジションも均等に実力の高い選手が揃っています。開幕が楽しみ」と挨拶。

東京グレートベアーズ主将・古賀太一郎

東京グレートベアーズ主将・古賀太一郎

東京グレートベアーズ副首相・柳田将洋

東京グレートベアーズ副主将・柳田将洋

重ねて、4年連続で主将を務める古賀太一郎が「チーム一丸となって『バレーボールは楽しい』ということを体現していきたい。シーズンを通して、1回でも多く東京で戦えるよう最後まで走り続けます」、今シーズンから副主将となる柳田将洋は「監督と主将の支えになるよう、プレーだけでなくコート外の姿勢も含め、仕事をまっとうしたい。選手の個性を伝えられるようにSNSでの発信もしていけたら」と語った。

東京グレートベアーズに新加入したヤン・コザメルニク

東京グレートベアーズに新加入したヤン・コザメルニク

東京グレートベアーズに新加入した村山豪

東京グレートベアーズに新加入した村山豪

東京グレートベアーズに新規加入したルチアーノ・ヴィセンティン

東京グレートベアーズに新規加入したルチアーノ・ヴィセンティン

東京グレートベアーズに新規加入した川野琢磨

東京グレートベアーズに新規加入した川野琢磨

新加入となるスロベニア代表ミドルブロッカーのヤン・コザメルニク、日本代表ミドルブロッカーの村山豪、アルゼンチン代表アウトサイドヒッター・オポジットのルチアーノ・ヴィセンティン、U21日本代表アウトサイドヒッターの川野琢磨も登場。大学生選手として加入する近藤蘭丸(明治大学)と 髙島優作(日本大学)も紹介された。

村山とジェイテクトSTINGS愛知でプレイし、現在はトレーニングペアだという柳田は「(村山が)結構サボるので、『副キャプテンの仕事もこういうこともあるのか』と思って僕と谷口(渉)でチクチク刺しながらコミュニケーションを取ってます(笑)」と話し、会場には笑いが。

東京グレートベアーズに新規加入した近藤蘭丸

東京グレートベアーズに新規加入した近藤蘭丸

東京グレートベアーズに新規加入した髙島優作

東京グレートベアーズに新規加入した髙島優作

また柳田は会見後の囲み取材で、新シーズンについて「チームとしてはさらに上を目標にしていますし、そのイメージで夏場も過ごしてきました」とコメント。さらに新会場のひとつとなるトヨタアリーナ東京で、先日こけら落としとしてBリーグ開幕戦が行われたことを受け、「バスケ界と手を取り合って、アリーナスポーツを盛り上げたい。そこに可能性がある」と話した。

1万人プロジェクトについては「今までの感覚だったら、動員目標にファンを巻き込むというイメージがなかったんですけど、それを『一緒に達成しましょう』とするのは個人的に面白い現象だと思っています」と発言。そのためにSNSでの情報が不可欠と考えているようだ。

(左から)東京グレートベアーズ・村山豪、柳田将洋、川野琢磨

「チームのことやイベントの情報も大事ですが、個人をフォーカスした取材などでパーソナリティを知ってもらうということも必要なことだと思っています」、アパレルブランド「8ight.」をプロデュースするなどの発信をしている彼ならではの視点だったと思う。

選手だけでなくファンと作り上げていく、東京グレートベアーズの2025-26シーズンはどんなドラマが待っているのか。いよいよ今月末に開幕が近づいている。

取材&写真=小池直也

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  • 渋谷区長・長谷部健
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この記事を書いた人

音楽家/記者。1987年生まれのゆとり第1世代、山梨出身。明治大学文学部卒で日本近代文学を専攻していた。自らもサックスプレイヤーであることから、音楽を中心としたカルチャー全般の取材に携わる。最も得意とするのはジャズやヒップホップ、R&Bなどのブラックミュージック。00年代のファッション雑誌を愛読していたこともあり、そこに掲載されうる内容の取材はほぼ対応可能です。

X:@naoyakoike

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