「伝えたいのはダンス自体ではなく、それを通した何か」KADOKAWA DREAMS・颯希(SATSUKI)が語るD.LEAGUE今季の戦いとハードワーク
執筆者: 音楽家・記者/小池直也
変な服をオシャレに着るのが好き
――普段はどんな練習のルーティンをされていますか?
颯希:ROUNDのための練習と個人的なTikTok向けの練習をしてますね。決まった振りとフリースタイル、正反対の練習をしている感じ。TikTokは単純に好きな音源を使って、楽しく踊りたいというだけですけど。何となく屋外で踊って自然に触れたいなと。
以前はよくKELOさんとTAKUMI君(CyberAgent Legit)と撮影に行ってました。その経験からインスパイアされたのが23-24シーズンROUND.2のショーケース「UNCHAIN MY HEART」の僕が箱を回す振りで。新しい発想を得られるという点でもそういった息抜きも大切だなと感じます。
――プライベートではどんな音楽を聴きますか?
颯希:日本語の曲が好きですね。昔は洋楽ばかりだったんですけど、LAにいるときにRADWIMPS「前前前世」や「愛にできることはまだあるかい」が心に沁みたんですよ。周りはみんな英語なので「こんなに綺麗なんだ」と。
そう思えてからは、のめり込むように聴きました。今は日本の歌しか聴きません。好きなのは野田洋次郎さん、藤井風さん、King Gnuさん、MILLENNIUM PARADEさん、YOASOBIさんなど。みなさんの新曲が出るたびに踊ってるので、ぜひ動画を見てもらいたいです。
――服へのこだわりはあります?
颯希:服はアクセントになる変わったものが好きかな。変なアイテム同士を合わせたり、スポーティなものにフォーマルを合わせたりすると、本当に変わったコーディネイトになるんですけど(笑)。それを頑張ってオシャレにまとめるのも楽しい。
買う場所は下北沢の古着屋・フロクシノーシナイヒリピリフィケーションによく行きますが、その他は転々としてますね。あとは遠出するのが好きで、その先でたまたま寄ったお店で買ったり。旅の思い出みたいな感覚です。
――今日着ているのは?
颯希:チームの衣装を担当してくれているsyunsukeのブランド「seve-en-eight-en」。彼の服って和の生地を取り入れながらも、着る人のスタイリングに合わせてくれるんですよ。いい意味でこだわりが強いのと、自分と誕生日も一緒なのもあって彼に服を作ってもらうことが多いです。
――今シーズンROUND.2のショーケース「ちょっと小さな主人公」の音源ではアートワークも担当されていましたが、絵も描くんですね?
颯希:高校がデザイン科で、その一環で当時から絵を描いていました。何かを作ることが基本的に好きですね。絵はダンスとは空間が違うし、色もあるし、より複雑な表現だと思ってます。
自分の頭にあるものを絵にするスキルはメンバーへ説明するときに役立ちます。言語化ってめっちゃ難しくて、言葉ひとつで人の心を変えてしまうじゃないですか。だから想像の余地もある絵に助けられてきました。
――最後にリーグ3連覇に向けての意気込みをお願いします。
颯希:「さすがに3連覇は無理でしょ」と思ってる人もいると思うんですよ。でもプレッシャーのなかで成し遂げたほうがワクワクするじゃないですか。そのために毎日頑張りたいです。海外の人に知ってもらえるような発信も怠らず、MVDも獲りにいきたいです。
Profile/颯希(SATSUKI)
2000年8月生まれ愛知県名古屋市出身。 スポークラブのサッカーのコーチにボールを蹴るリズムを指摘され、母の提案により6歳からダンスを始める。 13歳の時に当時組んでいたチームでオーストラリアでのジュニアクラスの世界大会で優勝、しかし世界中のダンサーを生で見て、改めて世界のダンスの広さを知ると同時に自分もその人たちみたいになりたいと憧れる。
その後、機々なオーディションを受けAIや湘南乃風、BTSなどの名だたるアーティストのバックダンサーを経験。19歳の時、自分の夢に近づく為にLos Angesに一年以上単身でダンス留学。本場の情熱やスキル、ダンスに対する愛を生で感じダンスだけではなく考え方などの心境の変化もあった。留学中にはSteve AokiやLay(EXO)などの海外アーティストのMVに出演。2020年4月に始めたTiktokは毎日投稿を今も尚続け、100万人ものフォロワーを獲得している。
21-22 SEASON ROUND.12, 22-23 SEASON CHAMPIONSHIP, 23-24 SEASON ROUND.2, 23-24 SEASON CHAMPIONSHIP にてMVDを獲得。D.LEAGUEに参戦し5年目、 前人未到のD.LEAGUE 2連覇を超えたD.LEAGUE 24-25 SEASONも持ち前の創造力と遊び心、そして圧倒的な世界観で世界中の皆さんを魅了し必ずKADOKAWA DREAMSを何としても総合優勝へと導きDリーグ3連覇を果す。
Instagram:@satsuki_kitani_821
X:@satsukik_dreams
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撮影=西村満
インタビュー&文=小池直也
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この記事を書いた人
音楽家/記者。1987年生まれのゆとり第1世代、山梨出身。明治大学文学部卒で日本近代文学を専攻していた。自らもサックスプレイヤーであることから、音楽を中心としたカルチャー全般の取材に携わる。最も得意とするのはジャズやヒップホップ、R&Bなどのブラックミュージック。00年代のファッション雑誌を愛読していたこともあり、そこに掲載されうる内容の取材はほぼ対応可能です。
Website:https://smartmag.jp/
お問い合わせ:smartofficial@takarajimasha.co.jp
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