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「10年後のビジョンを明確に持つことが大事」Shigekixがパリ五輪を終えてD.LEAGUEへ電撃参戦、ブレイキンから得た確固たるビジョンとは

執筆者: 音楽家・記者/小池直也

Shigekixインタビュー

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お茶の間にダンスのジャンルである「ブレイキン」という言葉を定着させたパリ五輪。その大舞台で、日の丸を背負い見事なダンスを披露したShigekixが、世界でも類のないダンスプロリーグ「D.LEAGUE 24-25」KOSÉ 8ROCKSの一員として参戦している。過去にSPダンサーとして1ラウンド限定の出場を果たしているが、今シーズンから正規メンバーとして参加を決めた理由は何なのか。そこには自身の持つブレイキンやダンス全体への情熱が大きく関わっていた。

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KOSÉ 8ROCKSの魅力は個々の化学反応

パリ五輪での新種目「ブレイキン」で4位入賞を果たしたShigekixが、ダンスプロリーグ「D.LEAGUE 24-25」にKOSÉ 8ROCKSの一員として参戦

――いよいよ「D.LEAGUE 24-25」が開幕しましたが、今の心境は?

Shigekix:いよいよ始まったという感じです。過去にSPダンサー(1ラウンドだけのゲスト参加)として参加したことはあるのですが、シーズンを通しての参戦は初めてなので気合が入ってます。

――パリ五輪が終わって、帰国後すぐにチームに合流されたのですか?

Shigekix:そうですね。もともと昔からなじみのあるメンバーばかりですが、自分にとって新鮮な経験になっています。すごく楽しいです。

――D.LEAGUE参戦を決めたのはなぜだったのでしょう。

Shigekix:僕は7歳でブレイキンと出会って、それを愛し、夢中になったことで人生が豊かになりました。この経験を日本中、世界中のひとりでも多くの人に与えたい。そういう想いを軸に置きながら活動しています。そのパーパスに向かうためにもD.LEAGUEへの参加は自然なことでした。

ブレイキンだけに留まらないダンス全体であったり、全てのエンタテインメントの力添えになることが結果的に目標に繋がってくると思うので。今後はこれまでの活動も引き続きやりながら、Dリーガーとしても活動する、という両軸になります。自分の学びと成長に繋がる予感で今ワクワクしています。

――1対1のバトルとはまた違いますか?

Shigekix:チームとしてのカラーは全員で作り上げるものです。もちろんみんなのために個人としても頑張ります。でも、自分をアピールするためだけのパフォーマンスではなく、KOSÉ 8ROCKSというチームいかにカッコよく見せるのか。そこに全員が目的意識を持たないといけません。普段のバトルやパリ五輪とは違う魅力と、試されるポイントがあるかと思います。

――ブレイキンは基本ソロで踊ることが多いですが、D.LEAGUEはチーム全員で作り上げるショーケース形式となります。この違いについてはいかがでしょう。

Shigekix:1人がフロアで踊ることがバトルシーンだと多いですが、「クルー」という概念が大事。むしろ、そこからカルチャーが始まっています。だからD.LEAGUEのような、ショーケースでの試合として始まったものではないにせよ、チームで一丸となる感覚は強い。「チームを代表して自分がかますぞ」みたいな魂が昔から根付いているんですよ。だからショーの大会とも共通する部分があるかなと。

――Shigekixさんから見たKOSÉ 8ROCKSの魅力とは?

Shigekix:3シーズン前に優勝したチームであり、唯一無二の存在ですね。ブレイキンの動きの要素は大きく分けて「トップロック」、「フットワーク」、「パワームーブ」、「フリーズ」の4つ。その各要素を得意とするメンバーが各々いて、役割分担がされているのも特徴。

そこに憧れがあったので、自分も一員として踊れることが楽しみでした。「個性豊かだからKOSÉ 8ROCKS」とよく話すのですが(笑)、個々のスキルや実力は間違いありません。それが集まったときの化学反応は他のチームには出せないパワーがある。

――自身が参加することでチームに何をもたらせると思います?

Shigekix:先輩たちが過去4シーズンを戦って築き上げてきたものに、新しいポジティブなエネルギーや勢いを持ち込めたら嬉しいです。例えば、今までになかった動きや構成、アイデア、アプローチなど。僕が参加することで「正真正銘の新生KOSÉ 8ROCKSだ」とみなさんに肌で感じてほしいです。

パリ五輪での新種目「ブレイキン」で4位入賞を果たしたShigekixが、ダンスプロリーグ「D.LEAGUE 24-25」にKOSÉ 8ROCKSの一員として参戦

この記事を書いた人

音楽家/記者。1987年生まれのゆとり第1世代、山梨出身。明治大学文学部卒で日本近代文学を専攻していた。自らもサックスプレイヤーであることから、音楽を中心としたカルチャー全般の取材に携わる。最も得意とするのはジャズやヒップホップ、R&Bなどのブラックミュージック。00年代のファッション雑誌を愛読していたこともあり、そこに掲載されうる内容の取材はほぼ対応可能です。

X:@naoyakoike

Website:https://smartmag.jp/

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