井上ヤマトは“ファッション界の大谷翔平”なのか?モデル、DJ、華麗なる人脈…“ファッションの本場”も認める男の半生に迫る
執筆者: ライター/TOMMY
井上ヤマトと音楽
――3つ目のテーマは「井上ヤマトと音楽」です。どうやらヤマトさんにとって音楽は欠かすことのできない大事なモノであることは分かりました。ご自身の音楽における原体験を教えてください。
ヤマト:もともと父親が音楽好きだったこともあって、ビートルズをはじめいろいろなジャンル、いろいろなアーティストの作品を聴いて育ちました。ピアノも習わされていたし、クラシックのコンサートに連れて行かれたりもしました。音楽はすごく身近にあるものだったし、そう考えると英才教育的な感じはあったのかも。
――自分のお金で初めて買った CDって覚えていますか?
ヤマト:今の自分に影響を与えているかは分かりませんが、SMAPの「世界に一つだけの花」です。今もCDを持っていて、たまに聴いています。曲自体もそうだし、小さい頃から聴いていたという思い出込みですごくエモい気持ちになります。
――今はどんな音楽を聴いているのか気になります。
ヤマト:ポップス、レゲエ、ジャズやカントリーとかも聴きますし、なるべくいろいろなジャンルを幅広く聴くようには意識しています。あとは音楽が流れている場所に足を運んで、知らなかった音楽を知ったりも。例えばクラブとか、海外だとパーティーなんかもですね。プレイしているDJに話しかけて繋がって、プレイ後に「あの曲って何?」と教えてもらったり、もしくはフロアでSHAZAMを使ったり。音楽については、そうやって現場で学ぶことが多いですね。
――DJを始めたキッカケを教えてください。
ヤマト:これもファッションと同様に、ヴァージル(・アブロー)の存在が大きいのかなって。それとファッションの世界って、受け取り手からダイレクトにレスポンスが返ってくることが少ないんですよね。それに自分はエンターテインメントの世界で生きていきたい。それに毎シーズン、各ブランドのコレクションを見て回っている中で、インプットはできるけれどアウトプットをできる場所がない。そんなときに、音楽もすごい好きだし、自分にとっての表現方法として一番合っていそうなのが DJだと思って始めました。
――自身のDJスタイルを言葉で表すとしたら?
ヤマト:ジャンルにとらわれずいろいろな音楽をかけて、“人をハッピーにして共感性を生む”っていうのがテーマ。自分がかけた曲でフロアが盛り上がった瞬間、ウォーッ!!ってアガります。あのフロアと一体になるような感覚とライブ感がたまらなく楽しくて、ドンドンドンドンと追求していっちゃうってのもありますね。
――海外でプレイするのって難しいですか?
ヤマト:そうですね。人種も様々ですし、日本で盛り上がる曲が確実にハマるとかでもないですし。以前、仕事でブラジルを訪れた際に DJプレイする機会があって。でもフロアにアジア人は3人だけで、それ以外はみんなブラジル人。最初はナメられているような感じで、反応も芳(かんば)しくなかったんですが、南米の方たちの心をくすぐるようなノリの曲をかけた途端、一気にドカン!と盛り上がって「お前、最高だよ!」なんて声をかけられて、もうヒーロー気分。あれはすごく想い出に残っている体験でした。
――“音楽”はヤマトさんにとっての何ですか?
ヤマト:う〜ん……なんて言えたら格好いいですかね?(笑)。“全ての芸術は音楽に憧れる”なんて言葉もありますが、まさにそれなのかなって。音楽が流れると、みんな絶対に耳を傾けるじゃないですか。ファッションショーの音楽とかもそうだし。その場面、その人の感情に寄り添えるものでもあるし。
この記事を書いた人
メンズファッション誌やモノ系のWEBメディアを中心に、ファッション、モノ、アイドル、ホビーなどの記事を執筆するライター/編集者。プライベートでは漫画、アニメ、特撮、オカルト、ストリート&駄カルチャー全般を愛する。
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