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「カオスなカルチャーが現代の日本っぽさ」NAGAN SERVERが大切にする、過去と未来へのリスペクト自主企画vol2も11月開催

執筆者: 音楽家・記者/小池直也

UKジャズシーンとの連携

NAGAN SERVERインタビュー

――またダンスプロリーグ「D.LEAGUE」に参加するチーム・DYM MESSENGERSにテーマソング「THE MESSAGE」、ラウンド4で使われた「Trial and error」を提供されていました。BLUE NOTE PLACEの公演でもフィーチャーされていましたが、彼らとの関係は?

NAGAN SERVER:ヒップホップにダンスは欠かせない要素。自分もラップを始める前に踊っていたこともあり、昔からダンサーと交流が多いんです。そんな音楽活動の中で出会ったDYMのメンバーがFOOLHANA。両者から「バンドで表現したい」と依頼をもらって、NAGAN SERVER and DANCEMBLEとして制作しました。

特に「Trial and error」を使ったショウケース「BOP」は斬新な振り付けで圧巻の内容でした。DYM MESSENGERSはストリートの流れを自然にD.LEAGUEで表現して、かつメンバーそれぞれにスタイルがあるのがカッコいい。

 

――そしてブログでは「来年にかけてリリースラッシュになる」と宣言されていました。今後については?

NAGAN SERVER:バンドとソロ、どんぐりず & Shōtaro Aoyamaとやっているプロジェクトもリリースに向けて準備を進めています。自分の次作以降は海外ツアーをしたいんですよ。特にヨーロッパツアー。ロンドンではしたいなと思っていて、現実的にできる場所を探っている感じ。

――ジャズといえばアメリカが本場ですが、イギリスなのですね。

NAGAN SERVER:もともとアメリカのヒップホップを聴いて育っていますが、ダンスミュージックにも興味を持ち始めてからは、マッシヴ・アタックマッド・プロフェッサーフォー・テットブライアン・イーノなど挙げると限りないほどにUKミュージシャンの影響を受けてきました。イギリスから得たインスピレーションは大きいです。それに今はUKのジャズが本当に熱くて

昨年、ロンドンの教会を貸し切って開催されているライブ企画「Church of Sound」の日本版「Temple Expansions」が築地本願寺で開催されて、日本のアーティスト3組中の1組として抜てきしてもらい出演しました。

そこでもいいライブができて、共演したロンドンのアーティストと仲良くなって交流が始まったんです。2022年はエマ・ジーン・サックレイのバックバンドのセント・ジョンソン23年にはGhost In The TapesThe Comet Is Comingのメンバーなどとジャムしたり、何かとUKの人とは波長が合うんですよ

この記事を書いた人

音楽家/記者。1987年生まれのゆとり第1世代、山梨出身。明治大学文学部卒で日本近代文学を専攻していた。自らもサックスプレイヤーであることから、音楽を中心としたカルチャー全般の取材に携わる。最も得意とするのはジャズやヒップホップ、R&Bなどのブラックミュージック。00年代のファッション雑誌を愛読していたこともあり、そこに掲載されうる内容の取材はほぼ対応可能です。

X:@naoyakoike

Website:https://smartmag.jp/

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