「今すぐできる“薄毛”対策」AGAの真実と治療法を専門医が徹底解説!
執筆者: ライター・エディター/鈴木恵理子
「AGA」の原因は?
AGAの原因は、遺伝や生活習慣など、人によってさまざま。しかも、複数の要因が絡み合って発症することも多いです。
● 遺伝
AGAは、「5αリダクターゼ」という酵素が、男性ホルモンである「テストステロン」に作用し、脱毛の原因物質「ジヒドロテストステロン(DHT)」を生成することで発症します。このDHTが、毛根に存在する「アンドロゲンレセプター」と結びつくことで、髪を作り出す毛母細胞の働きを抑制し、髪の成長を妨げてしまう。そして、この5αリダクターゼの活性度やアンドロゲンレセプターの感受性の高さは、実は遺伝で引き継がれることがわかっています。つまり、遺伝的にAGAのリスクを持つかどうかは、遺伝子検査で事前に予測することができるということ。
● 生活習慣
生活習慣が直接的にAGAの発症原因になるというデータはありませんが、生活習慣の乱れが頭皮の血行に悪影響を与えることで、AGAの進行に影響を及ぼすことが考えられます。だからこそ、生活習慣の見直しは、AGAの予防や治療において重要。例えば、以下のような習慣は血行不良を引き起こし、AGAの進行に影響を与えることがあります。
その他だと……
・運動不足
・喫煙
・ストレス過多
・睡眠不足、質の低い睡眠
・過度の飲酒
・栄養バランスの偏った食事
いきなり全てを改善するのは難しいかもしれませんが、少しずつでもライフスタイルを整えることが大切。できることからコツコツ取り組んでいきましょう。
「AGA」発症のメカニズムとは?
髪の毛には、1本ずつ寿命があり、「成長期→退行期→休止期」というヘアサイクルを繰り返しています。通常、成長期は2〜6年続き、この間に髪は太く長く成長していきます。ですが、AGAを発症すると、この成長期が数カ月〜1年程度に短くなり、髪がしっかり育つ前に抜けてしまうんです。
原因は、男性ホルモン「テストステロン」が「5αリダクターゼ」という還元酵素によって、より強力なホルモン「ジヒドロテストステロン(DHT)」に変換されるから。このDHTがアンドロゲンレセプターと結合すると、髪の成長をストップさせる指令が毛乳頭や毛母細胞に送られ、髪の毛が抜けるようになります。
結果として、ヘアサイクルが乱れて、成長期が短縮。太く長い髪が育たず、柔らかくて短い毛ばかり増えてしまいます。髪の毛が細くなることで密度が低下し、最終的に薄毛が進行してしまいます。
この記事を書いた人
11年間の編集プロダクション勤務を経て、2011年よりフリーランスに。雑誌やムック、ウェブなどで、ヘアやビューティページを中心に活動中。暮らしに役立つ実用系やメンズのビューティ記事の経験も豊富。好物は古物や古道具。
Website:https://smartmag.jp/
お問い合わせ:smartofficial@takarajimasha.co.jp
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