連載へそまがりスニーカー愛好家・ITOのスニーカー探訪「逸足触発」
アメリカで業界シェア3位のスニーカーブランド「Oboz(オボズ)」にビビビッ!ファッション業界人もまだ気付いていない魅力に迫る
執筆者: ライター/TOMMY
ストリートを中心としたファッション業界で幅広い人脈を擁する「伊藤商店」のITOさん。“へそまがりスニーカー愛好家”を自認し、他の人とは違ったニッチな目線でスニーカーを楽しむ彼に、いま気になる新作モデルを紹介してもらう不定期連載【へそまがりスニーカー愛好家・ITOのスニーカー探訪「逸足触発」】。自由な視点で探す自分だけの逸足、そして見つけた瞬間に爆発する物欲。周りと被らず、かつ個性も発揮できちゃう。そんな一足を教えます!
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アメリカでは業界シェア3位。日本では一部のみの熱狂的支持なんてのも業界人好みのハイク系
TOMMY いやぁ〜。この連載も不定期とはいえ、かれこれ約9カ月ぶりかぁ。さて、主役のITOさんはどこかなぁ〜っと……。
ITO いや、マジ勘弁してくださいよ……。
TOMMY あっ、いた! お久しぶりの本編ということで舞台はまたも原宿。さっ、気合入れていきましょ☆
ITO そんなことより…… TOMMYくん、今年2月に取材した分っていつ UPされるんですか?(やや怒)
TOMMY すみません!(汗)。バタバタで UPできないまま初夏を迎えてしまったので、あちらはお蔵入りということで……今回は再撮&再取材にご協力お願いします!
ITO ……………(無言のプレッシャー)
TOMMY (さすがに無理かぁ……)
ITO いいスよ!(アッサリ)
TOMMY うわぁ、ありがとうございます! でも、それ OKポーズじゃないですよ?
ITO ラヴィットポーズです(ニッコリ)。僕、基本的に朝は『ラヴィット』派で、土曜日の早朝にやっている『夜明けのラヴィット』もチェックしているんスよね。朝からバラエティ番組を観ることで、心に余裕が生まれるというか。なので、ラヴィットポーズを取ることで、どうにか怒りを抑え込んでいます♪
TOMMY いや、態度には出さないけど腹ワタ煮えくり返ってるやつ!
TOMMY ……では、気を取り直して進めていきましょ。今回訪れるのは、本連載では2度目となる「キネティクス」です! 恒例の“店前でのひと絡み”も済んだので、早速お店に突撃! ガンガンチェックしていきましょう。
スニーカー界の“豚骨味噌チャーシューメン全部のせ”はフィラとのコラボ。縁起がいい3つの型押しレザーが幸運も運ぶ⁉
ITO これ、なんスかね?
TOMMY 早くも一足目を手に取りました! え〜、〈プーマ × パロモ スペイン〉の「ナイトフォックス ローファー」でございます。パロモ スペインとの初コラボコレクションから、1970 年代のサッカースターとその華やかなフィールド外での生活にインスピレーションを受け、その年代のファッションが持つ華美で贅沢な雰囲気とクチュールの要素を取り入れたロマンティックで性別にとらわれないデザインを掛け合わせているそうです!
ITO へぇ。最近流行りのローファータイプですが、テッキーなソールが特徴的で……なんていうかプーマ感ゼロ(笑)。でもそこが、へそまがりアンテナにビンビンきますね♪
TOMMY たしかにブランドのアイコンであるフォームストライプ(サイドのあのライン)もないですし、バックル部分とインソールにロゴマークが配されているだけなので、言われないとまったく気付かないかも。
ITO プーマは「スウェード」のような“らしさ満点”の定番モデルをリリースし続ける一方で、こういった“らしさゼロ”のシューズも出してくるのが面白いところ。個人的にはもっと「ディスクブレイズ」のバリエーションを展開して欲しいのですが、自分もディレクションするとしたら、やっぱりこういう感じかなとも思います。
TOMMY しっかりへそまがってますよ! お次は〈メレル〉の「ハイドロ ネクストジェン モック」ですか。相変わらず人気みたいですね。気になっちゃいました?
ITO いや、特にこれといった感想はないっス(苦笑)。通常の「ハイドロモック」はカカトの靴擦れがスゴイと聞いていたけれど、改善されたんスかね?
TOMMY そういう意味でもぜひ試していただきたいところ。あとは〈コンバース スケートボーディング〉の新作もオススメみたいですね。
ITO え〜と、モデル名は「ロードクラシック SK OX」っスか。はいはい、今年はマジで赤がクルっぽいので注目かも。
TOMMY ランニングシューズの「ロードマシーン」をスケート仕様にアップデートしたモデルで、トゥとカカトにスウェード素材を採用することで耐久性を向上。オリジナルのイメージを残しつつ、バルカナイズド製法でアレンジしています。ちなみに3色展開。
ITO 僕ら世代の間では、赤いシューズ=オシャレというセオリーがあったじゃないスか? 今なら〈ディッキーズ〉のワークパンツや黒いスラックスに挿し色で合わせるとオシャレっスよね。パリのファッションウィークでも、“オシャレしないのがオシャレ”みたいな流れがあるし、アメカジっぽいノリも人気なので、これはそういったスタイルにもハマりそう。
TOMMY なるほど。スタンダードなローテクという流れで、〈アディダス〉のテラス系モデルはどうですか?
ITO 嫌いじゃないっスけど、自分ではあまり履かないかなぁ。このピンク×水色のようにいわゆる“美色”と呼ばれるカラーリングがチョイチョイありますが、僕はシューレースをユルユルにしたダル履きで足元にボリュームを持ってきたいので、ちょっと合わなそう。だったらコッチのほうが……。
TOMMY おっ、〈オークリー〉ですね。え〜と、「エッジ フレックス」というゴルフシューズらしいですよ、ソレ。
ITO へぇ〜、デザインは悪くないけれど、オークリーのシューズは履き心地が気になるところで。
TOMMY こちらはスパイク不使用でもしっかりグリップし、なおかつ足がムレずドライで心地良い状態に保つ撥水性の素材など、テクニカルなディテールが採用されているのが特長だそう。他モデルの評判を調べると、履き心地よりもデザイン性を称賛する傾向が強く、それが答えかもしれません……知らんけど。
ITO 〈ブレインデッド〉チームがディレクションするということで 一時は話題になりましたが、僕の周りではもう落ち着いちゃいましたね。正直、Y2Kノリのテック系はおなかいっぱい説まであるというか。……っと、コレ良さげじゃないスか?
TOMMY これはお初のブランドですね! え〜と。キネティクスの森さんに聞いたところ、2007年夏、フットウェア業界のベテランであるジョン・コネリーによって立ち上げられた〈オボズ〉というブランドだそうです。本拠地はアメリカ・モンタナ州ボーズマンということで、雄大な自然にインスパイアされながら、ハイパフォーマンスな製品を作り続けていると。
ITO 僕は全然知らなかったんですけど、本国では有名なんスかね?
TOMMY これまた森さん曰く、業界シェア3位! 日本でも以前展開されていましたが、一旦日本での販売を中止していて、つい最近再上陸したばかりだとか。原宿のファッション系セレクトショップでは、キネティクスのみの取り扱いかも。とのこと。
ITO 90年代にちょっとマニアックなインポートセレクトショップで買い付けていたようなノリですね。となると、確実に他と被らないヤツかぁ〜イイっスね! これが「ソートゥース エックス ロー B-DRY」ってトレックやハイク用のモデル。う〜ん、かなりフレッシュかも。
TOMMY では、今回はこちらで決まりですかね。
ITO いや、待ってください! こっちのほうが色も好みだし……今回の逸足はコレでいきましょう!
この記事を書いた人
メンズファッション誌やモノ系のWEBメディアを中心に、ファッション、モノ、アイドル、ホビーなどの記事を執筆するライター/編集者。プライベートでは漫画、アニメ、特撮、オカルト、ストリート&駄カルチャー全般を愛する。
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