【プリクラの進化30年史】デカ目や美白美肌、全身撮影で「盛れる」を実現した機種を網羅解説
執筆者: ライター/佐藤隼秀
インフルエンサーの登場でプリクラも細分化
2010年台に突入して以降は、インスタグラムやYouTubeなどのSNSが台頭し始め、それがプリ機のトレンドを大きく左右していく。テレビや雑誌だけでなく、次々にインフルエンサーが現れていく状況で、女の子の好みや憧れの対象も多様化が進み、プリ機の写り方やコンセプトも細分化されていくのだ。
その派生で、 2015年に登場したのが『KATY』だ。いわゆる「元祖韓国系」と言われる機種で、“ぷるん”とした肌の質感や、立体感のあるグラデーションリップ、ふっくらとした涙袋を搭載しているのが特徴的だ。これまで「デカ目」「ナチュラル」などトレンドの顔になれるようなプリ機一辺倒だったのが、『KATY』以降は「韓国」「ふんわり」など機種ごとにコンセプトを打ち出していくようになる。
さらに、2018年には透明シールで話題となった『SUU.』が、2019年には『#アオハル』といった人気機種もリリースされる。特に『#アオハル』は、自由自在にカメラを動かせ、ブースに20人以上入れる仕様が受けて、名前の通り友達と青春感を感じられる筐体となった。
ここ最近も多様化の傾向は進み、フリューは女の子のわがままな要望を日々叶えている。
フリュー広報部・疋田さん「2022年の『ハルイロセカイ』は、『誰が撮っても主役級に盛れる』というキャッチコピーで人気を博しました。これまでは何人かで撮った時に、人それぞれ目の形や顔の形を調整できなかったんです。すると友達とプリを撮影したときに、みんなで撮りたい機種が違うケースが多発するんですね。なので 輪郭や目などのパーツの特徴が異なる子同士で撮っても、みんながちょうど良く盛れるというポイントが好評でした」
そして2024年現在は、Y2Kブームを搭載した『piemo(ピエモ)』や『AI歴代バズプリ』など、レトロ文脈を加味したプリ機やサービスもリリースされている。
フリューがこれまでリリースした筐体は240以上にのぼる(2024年3月末時点)。今ではプリ機とアプリで二重加工するトレンドも見られたり、友達とプリを撮影した後も楽しみたい需要も大きい。時代やトレンドが変遷するなかでも、常に女の子のニーズをいち早く察知し応え続けたからこそ、いまでもプリントシールは若い女性に絶大な支持を受けているのだ。
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この記事を書いた人
1995年生まれ。大学卒業後、競馬関係の編集部に勤め、その後2021年頃から本格的にフリーライターに。Webメディアを中心に、マネー、芸能、ノンフィクションなどを執筆。趣味は飲み歩き、競馬、読書。好きなお酒はキンミヤのソーダ割り。
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