古川琴音が「本当の意味でゾッとした」ホラー映画『みなに幸あれ』。演技で体感した絶望と狂気 、そして切り開いた新境地
執筆者: ライター/石野志帆
1月19日(金)から全国で順次公開が始まったホラー映画『みなに幸あれ』。「第1回日本ホラー映画大賞」(主催:KADOKAWA)大賞受賞作を長編映画化した本作は、「誰かの不幸の上に、誰かの幸せは成り立っている」という人類の根源的なテーマを扱った“社会派ホラー”だ。smart Webでは、主人公の「孫」を演じた今注目の俳優、古川琴音さんにインタビュー。初のホラー映画出演にあたっての思い、社会派ホラーの面白さ、撮影秘話を聞いた。
目次
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古川琴音が初のホラー映画出演にあたって抱いた思い
「現実に続くような物語だからこそ怖い」
“社会派ホラー”の面白さ
――台本を読んで、この作品のどんな点が面白いと思いましたか?
古川琴音(以下、古川) 完全にフィクションなんですけれど、フィクションと言って切り離すことができずに“現実に続くような物語”に見えたんです。そこが「面白い!」と思いました。
――“社会派ホラー”だからこその怖さがあると?
古川 あります。物語自体はフィクションであっても、そこに含まれるメッセージとしては社会に通じることがたくさん入っていると思うんです。そこに気づいたときに二重の怖さがあるというか。単なる映像的な怖さだけじゃなくて「本当の意味でゾッとする作品」になっているんじゃないかと思いました。
――演じられたのが役名のない“孫”という人物でした。
古川 それはやはり“匿名性”ということだと思うので、誰か個人の話というよりは、みんなに通じる話だと解釈して演じました。
――“孫”の役柄としての印象はどんなものでしたか?
古川 作品の中でお客さんが共感できる唯一の役だと思うんです。私が普通であればあるほど、家族たちは異様に見えてくるだろうと思ったので、本当に“ごく普通の感覚を持っている人”というのを意識しました。
この記事を書いた人
TV局ディレクターや心理カウンセラーを経て、心を動かす発見を伝えるライター。趣味はリアリティーショー鑑賞や食べ歩き。海外在住経験から、はじめて食べる異国料理を口にすることが喜び。ソロ活好きが高じて、居合わせた人たちの雑談から社会のトレンドをキャッチしている。
Website:https://smartmag.jp/
お問い合わせ:smartofficial@takarajimasha.co.jp
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