ロンブー田村亮は年1回以上のクルマの乗り換えで、気持ちインテグラ!原動力は「出会えないことで後悔したくない」
車とファッションの似ているところ
亮 もちろんあるし、手放したら二度と手に入らない可能性も理解しています。でも、手放した後悔より出会えないことで後悔するほうが嫌だから。あと、俺には日産・ブルーバード(510型)がいるっていうのが気持ちのどこかにあるのかもしれない。
服部 ブルーバードはもう長いことレストア中なようで(笑)。
亮 そう(笑)。今は大阪にあって、ゆっくり直してまた乗りたいと思っています。
服部 あのオレンジのボディカラー、めっちゃ好きです。
亮 俺も気に入ってて。車って色もけっこう大事な要素だと思うんです。心に強く残るというかね。2012、3年くらいに出たトヨタ・クラウンのピンクがすごかったように、「この車種ならこの色」みたいな記憶ってある気がする。
服部 発売当時は微妙でも、何周かして「やっぱりいいじゃん」みたいなこともありますよね。自分の中ではそのへんの感覚ってファッションと似ているように感じていて。
亮 そうそう。“ダサかっこいい”とかってはじめはなかなか気づけなかったり。俺も車と服って通じている感覚があるな。車屋にも服屋にもなにかしら傾向や強みがあって、例えばこの古着屋ならバンドTシャツのいいやつが出てくる、とか。そういうところをチェックしながら、このタイミングを逃したら絶対に出会えないやろってやつを常に探しています。
服部 俺の場合は、それが少し度を超えてしまって短期間でこの台数に(笑)。趣味といえるものもなかったので、今は車とバイクに全振りです。
亮 一日に何回も車を乗り換えたり、ガレージをいくつも借りたりもしているわけでしょ?俺にその根性はないかな。
服部 亮さんは車以外の趣味が多彩ですよね。キャンプもやるんですっけ?
亮 トラウト狙いで山のほうへ行くときって深夜から動いたりするから、その延長で。釣りをするためのキャンプって感じ。
服部 ちなみに、峠を走ったりやドリフトとか、若い頃に亮さんが目にしたことへの興味は残っていますか?
亮 やりたいことはあるけど、世の中も自分も昔のままのモラル感ではないんでね。
服部 ガサ入れ(※)みたいなこともやりにくい時代だと(笑)。
※ガサ入れ…ロンドンブーツ1号2号初の冠TV番組『あなあきロンドンブーツ』(1996年)からはじまった企画で、継続番組にあたる『ぷらちなロンドンハーツ』(1997年〜2002年)で大人気コーナーに。
亮 ははっ(笑)。たしかに無茶苦茶なことをやってた。当時、海外のタレントさんと話す機会があって、「あのガサ入れってコーナー、ガチでやってるって聞いたけどそんなわけないよね?」と言われたこともあったり。海外と日本だと受け取り方もちょっと違うだろうけど、「ガチだよ」って言ったらその人は意味わからんって顔してたよ。
服部 今の便利な時代もいいけど、昔ならではのよさってあると思うんです。車なんて特にそう。
亮 うん。俺はスマートフォンにするのも周りと比べて遅かったほうだし、便利さにそれほどこだわりがないんだと思う。時代に逆行しているかもしれないけどそれでもいいかなって。
服部 やりたいことが明確で素敵だし、いろんなことを教えてもらえてすごく楽しかったです。今日はありがとうございました!
亮 いやいや、こちらこそありがとう!
Profile/田村亮
たむら・りょう●1972年生まれ。大阪府高槻市出身。1993年、田村淳とロンドンブーツ1号2号を結成。銀座7丁目劇場オーディションに合格し、舞台デビューを果たす。若手時代からブレイクし、テレビ番組を中心に活躍。現在はバラエティーをはじめ、趣味の釣りやアウトドア、ランニング、車にまつわる仕事でも活躍中。
田村亮公式HP
田村亮公式インスタグラム:@ryo_tamura7
田村亮YouTubeチャンネル
Profile/服部昌孝
はっとり・まさたか●1985年、静岡県浜松市生まれ。2012年に独立。人気アーティストや有名俳優のスタイリングをはじめ、エディトリアルディレクションやテレビCM、ミュージックビデオ制作など多岐に渡り活動を展開。2020年に制作プロダクション「株式会社服部プロ」を発足。2024年秋冬シーズンからモーターサイクルカルチャーを軸にしたブランド「SHIDEN(紫電)」のディレクターとして始動。
服部昌孝インスタグラム:@masataka_hattori
服部のマシン愛インスタグラム:@hattori__motor_machine
SHIDENインスタグラム:@shiden_beyond_the_speed
企画・インタビュアー=服部昌孝
写真=宇佐美直人
構成・文=本田圭佑
編集=熊谷洋平
この記事の画像一覧
この記事を書いた人
この記事をシェアする
この記事のタグ