村上隆がサンフランシスコで“壮大な”個展を開催中!コロナ禍や自我がテーマ
執筆者: smart編集部
現在、米サンフランシスコでは村上さんの個展が開催中!壮大なスケールで製作された作品群がずらりと展示されています。本個展に込められた想いとは?
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モンスターと自我に対峙していく
現代アートの未来
サンフランシスコのアジアンアートミュージアムで、同地域初となる村上隆の個展が開催中だ(2024年2月12日まで)。「Unfamiliar People – Swelling of Monsterized Human Ego」と名付けられたタイトルは、直訳すると「見知らぬ人々—モンスターとなった人間の自我の拡大」となる。
タイトルの由来となった「見知らぬ人々」は、コロナによるパンデミックの様相を描いた作品だ。コロナの影響で恐ろしいのは、患者を最悪の場合死に至らしめるウイルスによるダイレクトなボディダメージもさることながら、感染の恐怖による人間関係の破壊にもある。コロナ禍において、他人を“ウイルスをもたらすもの”という疑いの目で見ることになり、ソーシャルディスタンスとして、互いの距離感もすっかり変わってしまった。かつて善良だった人々がコロナを恐れるあまり、すっかりメタモルフォーゼして罹患者(りかんしゃ)やその家族を攻撃するというシーンは、村上のイマジネーションに大きな影響を与えたといえる。
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