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連載山谷花純の映画連載「ALL IS TRUE」

【生駒里奈×山谷花純 仲良し女優対談】“りーくん”は男前な女なんだぜってもっと世の中にアピールしたい!

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ここからは映画のお話を♡最近
観た作品は『ロスト・キング』

山谷 一応、この連載って、映画の連載ということになっているので、映画の話で共通の話題を(笑)。りーくんは、あまり映画を観るイメージはないんだけれど、最近『ロスト・キング』を観たって聞いたよ。

生駒 (少年社中の加藤)良子さんと舞台が一段落した頃に「会いたいです」ってお誘いしたら、映画を観ようとしてたって言われて、その作品が『ロスト・キング』だったの。リチャード三世の物語だから私も気になっていて、その前に舞台の『ロミオとジュリエット』も観たので、ちょっとシェイクスピアが好きになってきたのもあって。去年は『夏の夜の夢』の舞台もやったし、それで観たらとても面白かった。

山谷 『ロスト・キング』は何気ない日常を送っていた主婦があるきっかけでリチャード三世に興味を持ち、未だに見つかっていない遺骨を探し求めて見つけるまでの道のりを描いた物語。リチャード三世って歴史上の人物で、名前は誰もが知っているけど、どんな人かは誰も知らない。それを今の時代に実話を踏まえて1本の映画にするって、相当な気持ちがないと作れないことだよね。

生駒 なんでリチャード三世が見つかったかも不思議なめぐり合わせだよね。これは個人的な感想なんだけど、フィリッパ(主人公)には、リチャード三世が見えていたんじゃないかなって思うんだよね。

山谷 最終的に主人公の女性=リチャード三世に見えてくるような結末というか物語になっていたよね。ストーリーの中で主人公とリチャード三世がリンクしていく感じとかが絶妙で、カット割りなんかもよかった。

生駒 今後、お芝居で『リチャード三世』をやるってなったときのアプローチも変わるよね。

山谷 そうだよね。今までは最悪な王様の印象しかなかったから。

生駒 果たして本当に最悪の人だったのかってなると、シェイクスピアの脚色だったのかもしれないしって思うよね。シェイクスピアという1人の劇作家が、当時の流行に沿ってバズる脚色をしただけかもしれない。

【生駒里奈×山谷花純 仲良し女優対談】“りーくん”は男前な女なんだぜってもっと世の中にアピールしたい!

山谷 楽しんでもらうことを優先して悪役に仕立てられたのかもしれない。

生駒 いろんな作品に悪役はいるけど、リチャード三世のように悪役に仕立て上げられてしまった人もいるかもしれないよね。だから、演技をする側としては、悪役という外側だけでなくその人の本質を見て「この人は最初から悪人なのか?」って(観客の方々に)思ってほしいなっていう気持ちもある。自分自身も「そうじゃないのに(そう思われている)」って思った経験もあるし。主人公が頑張っているのに邪魔してくる人がいる展開も、日常で似たような経験があったからこそ、すごく共感しながら観てた。

山谷 りーくんはアニメや特撮みたいなフィクションが好きなイメージだったから、観てどんな解釈をしたのか聞くのがすごく楽しみだったの。前に一番好きな映画は『パイレーツ・オブ・カリビアン』って言っていたよね? 

生駒 うん。ファンタジー作品が大好き。でも『ロスト・キング』も実話が元ネタとはいえ、ちょっとファンタジーは入っているからね。私はこの作品を観たことで「まだ知らないことを知りたい」とか「もっと(芝居が)うまくなりたい」とか欲が出てきたから、すごくいいきっかけになった。作品との出会いで得るものってこういうことなんだなって。

山谷 りーくんが思うエンタメの魅力って何?

【生駒里奈×山谷花純 仲良し女優対談】“りーくん”は男前な女なんだぜってもっと世の中にアピールしたい!

生駒 私自身がお客さんに届けたいテーマでもあるんだけど「観ている瞬間は笑顔にすること」がエンターテイメントの魅力かなって。悲しい話であっても、作品を観ている間は日常を忘れられる時間にしてあげたい。後味の悪い物語でも、ストーリーに没頭して最終的には「面白かったな。明日も頑張ろう」って思わせたいし、思わせてくれるものであってほしい。

山谷 最近、配信なんかでも、ドキュメンタリーや実話系の作品が増えてきているじゃない? その中で、楽しい内容の作品のほうが受け入れられやすいけど、痛いほどの真実を届けることに対して役者は責任があるっていうのを最近感じるんだよね。歳を重ねていくと演じる役も重い役が増えてきて。自分の人生観にもすごく影響があって。

生駒 花純ちゃんは(役に)影響を受けやすいからね(笑)。

山谷 大丈夫、今は元気(笑)。でも、そういう責任があるからこそ、自分自身も知識を増やしていかないと、取り残されてしまうっていう気持ちがあるんだよね。

この記事を書いた人

佐藤玲美

佐藤玲美

東京在住のライター・エディター。『smart』『sweet』『steady.』『InRed』など、ウィメンズ、メンズを問わず様々なファッション誌やファッション関連のwebでライター&編集者として活動中。写真集やスタイルブック、料理本、恋愛心理、インテリア関連、メンタル&ヘルスケアなどの本の編集にも携わる。独身。ネコ好き。得意ジャンルはファッション、ビューティー、インテリア、サブカル、音楽、ペット、料理、お酒、カフェ、旅、暮らし、雑貨など。

Instagram:@remisatoh

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