三吉彩花がナックルでとにかく殴りまくる！Amazonスタジオが贈る話題の日韓共同映画『ナックルガール』美しき“バトルヒロイン”がここに爆誕

――撮影期間中もトレーニングは継続していたんですか？

三吉　撮影中はとにかく怪我をしないように安全第一ですし、へとへとになるので、ずっとトレーニングを継続するのではなく、柔軟運動のストレッチを丁寧にやりつつ、撮影がお休みの日はトレーニングをするっていう感じでした。

――なるほど。劇中では、リングに上がっての試合シーンや、トレーニング時のシャドウボクシングシーンなど、本物の雰囲気が求められるシーンは多かったと思います。そういったリアリティを演出するために意識していたことはありますか？

三吉　本物のプロボクサーの方にトレーナーについていただき教えてもらっていたんですが、素人目にも分かるんですよね。「この人はあまりトレーニングをしてないな」「ちょっとフォームが違うんだよね、雰囲気だけだな」って。私自身、映画やドラマを観ていて、そういう部分を感じると一気に冷めちゃうタイプなので、よく分かるんです。なので、時間が許す限りトレーニングに励んで、蘭のボクサーとしての部分を体に馴染ませるように意識しました。

――トレーナーを務めた、日本ボクシング女子フェザー級1 位の藤原茜さんは、三吉さんのストイックな人柄と努力を評価しています。彼女も練習に付きっきりだったんですか？

三吉　茜ちゃんにはフォームのチェックをしてもらうのと、彼女自身も劇中でボクシングの対戦相手として出演しているので、アクションの立ち回りを一緒に練習したりしていました。

――そしてアクションシーンはチャン監督も絶賛！

三吉　いやいや〜、チャン監督はいつも褒めてくれる方なんです（笑）。

――そんな本作のアクションシーンの中には、思わず目を背けたくなるくらいにゴリゴリの肉弾戦もありました。

三吉　こういったアクションは初めてでしたね。ボクシングをするのか、喧嘩をするのか。そこって、意思が向かっていく方向が違うので。蘭の意思としては「妹を助けるためには相手を殺してでも倒してやる！」という気持ちなんですが、そこでボクサーとしての部分が顔を覗かせるので、ちょっと複雑な部分もあって。そうした心情をリアルかつ繊細に、でも大胆にいくっていうのが、現場で色々な方々に相談しながら、意見もいただいて作りあげていった部分でした。

――また武器がナックルっていうのが激アツで。

三吉　いやぁ〜難しかったですね、ナックルは。

――素人考えで、殴るという基本動作は一緒だからボクサーの役作りの延長線上にあって、やりやすかったのかなって。ガンアクションよりも難しかったですか？

三吉　全然違いますね。これまでナックルでのアクションを経験してこなかったのはもちろんですが、まだ銃や日本刀の方が、本物の重さや切れ味、発砲音や反動などを実際に経験したり映像で見たりを練習段階でしてきているので、イメージしやすい。その点、「本物のナックルで殴られた相手の皮膚がどうなるのか」っていうのがイメージしづらくって。自分自身に馴染ませるのにすごく時間がかかった部分でした。だって、拳で殴るなんて日常生活ではまず経験がないじゃないですか。ナックルってほぼ素手で殴るような感覚なので、その一歩目を踏み出すのが難しかったです。

私自身、あんな撮影は初めての経験。
本当にすごすぎて驚きました。

――そこの葛藤を越えた三吉さんのナックルアクションは必見！　また、本作では豪華共演陣も話題です。皆さんの印象についてもお聞かせください。まずは向こう見ずな蘭に協力する、元恋人の神谷瞬役を演じた前田公輝さんについて。

三吉　もともと友達だったので、「元恋人役で共演するっていうのがまず面白すぎるね」なんて話していたんですが、彼は数々のアクションを経験してきているので、すごく頼りになりました。キャスト合同でアクションのトレーニングをする際も、彼はメチャクチャ上手いんですよ。すごく熟（こな）れていて。なので色々と教えてもらったりしつつ。あと蘭はシリアスなシーンが多いので、そういった部分で私のメンタル面を支えてくれる存在でもありました。