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若いうちから始めるべき「妊娠前の健康管理=プレコンセプションケア」とは⁉ 今、世界的にもブームになってます

執筆者: ライター・エディター/鈴木恵理子

科学が証明している、やってはいけないNG習慣とは?

普段何気なく行っている生活習慣が、男性の精子力、勃起力、性欲に多大な影響を与えることが知られています。不妊の原因となるような習慣には注意しましょう。

サウナに入りすぎ
サウナは高温状態の部屋で汗を流し、水風呂で体を冷ます「温冷交代浴」。この気持ちよさを「整う」と表現し、血流がよくなり、リラックスでき、疲労回復や快眠も期待できます。しかし、子どもを望む男性には悪影響があり、精子数が減ることが医学的に証明されています。週に2回、1回15分のサウナに入ることを3カ月続けると、精液の状態が悪くなるというデータがあります。サウナ通いをやめてからも3カ月では元に戻らず、正常になるには半年かかります。妊活中の男性は、サウナ通いは控えることをおすすめします。

下着はブリーフ派
ハーバード公衆衛生大学院の研究チームが、フィットする下着を着用する人と、ゆるい下着を着用する人の精液を検査したところ、ゆるい下着を着用していた人の精液濃度が25%も高いことが分かりました。精液の状態をよくするには、トランクスなどのゆるい下着を着用するのが良いでしょう。理由は、ブリーフやビキニ、ボクサーパンツなどのぴったりとした下着だと精巣の温度を上げたり、血流を圧迫するからです。

長時間自転車に乗る
運動は健康に大事ですが、自転車に長時間乗るサイクリストは注意が必要。自転車に乗ると精巣が圧迫され、血流が悪くなり勃起力が低下することがあります。週に3時間以上サイクリングを行う人はEDになりやすいというデータも。妊活中の方は、精巣に影響しないスポーツを選び、自転車は軽いサイクリング程度にとどめることが良いでしょう。

激しい運動・トレーニングをしがち
ウォーキングや軽いジョギングで運動するのはいいことですが、マラソンやトライアスロンなど激しい運動をしている人は、精液に悪影響を及ぼしている可能性があり。激しすぎる運動は精液の酸化ストレスを上げ、精子の質を悪化させます。また、激しい運動によりテストステロン値が下がり、筋肉増強剤に含まれるテストステロンを補給すると、精巣がテストステロンをつくらなくなり、精子をつくらなくなってしまいます。不妊予防には、ほどほどの運動を行うことがベター。

ひざの上でパソコンを使う
ノートパソコンをひざの上にのせて作業すると、精巣付近が温められ、精巣機能が低下することが分かっています。1時間使うだけで精巣の温度が2.5度上昇し、精子の生産が阻害される可能性があります。パソコンを使う場合は、デスクの上に置くようにしましょう!

飲み薬タイプの育毛剤を飲んでいる
育毛剤には、男性ホルモンは抑えないものの、ごく一部の人には生殖機能が低下するケースがあります。男性型脱毛症(AGA)の治療薬のフィナステリド、デュタステリドという薬です。フィナステリドの説明には、性欲減退が1.1%、EDが0.7%起こると記載されています。

喫煙者である
タバコに含まれるニコチンは、血液を収縮させ、EDの原因になることがあります。1日11~20本は非喫煙者のEDリスクの約1.5倍、21本以上は約1.65倍というデータがあります。また、タバコは精液の精子濃度や運動率を低下させ、精子の奇形率を非喫煙者と比べて13%上昇させることが報告されています。さらに、タバコを吸うことで精子のDNAが損傷を受け、妊娠した際に流産や死産、低出生体重児、先天性異常などのリスクにもつながります。

禁欲期間が長い
「禁欲期間を長くすれば、精子がたまって、子どもをつくりやすくなる?」と思う人もいますが、禁欲期間が長すぎると、精子の数は増えても、精子の運動率が下がり、DNA断片化率が高くなる傾向があることが分かっています。精子はおよそ3日間生存すると考えられているため、禁欲期間は1~2日程度がベストで、それ以上だと死滅精子が増えてしまいます。

妊活に向けた先回り! 今日から取り入れるべきケアとは?

男性不妊の原因をつくらないためには、食生活や運動といった基本的なことから改善していく必要があります。また、生殖機能を高めてくれる栄養素を含むサプリメントも有効です。

《食事と栄養素》
体をつくる基本は食事から摂る栄養素で、活発な精子をつくるためにも栄養素をバランスよく摂取する必要があります。生殖機能の衰えを防ぐためには、必要な栄養素とそれが含まれる食材を知っておき、摂取することが大切です。

  • 亜鉛……亜鉛不足は精液量や精子濃度、運動率の低下を招くので、積極的に摂る必要があります。
  • 葉酸……精子DNAの損傷を防ぎ、精子数を増やすのに役立ちます。
  • 抗酸化ビタミン……精子の酸化を防ぐために、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンEといった抗酸化ビタミンが有効。
  • タンパク質……筋肉や皮膚、毛髪などをつくるのはもちろん、精子をつくるのにも必要。疲労回復にも役立つので、健康な体づくりには欠かせない。プロテインで摂ってもいい。
  • アスタキサンチン……ビタミンEの500~1000倍という強力な抗酸化作用があり、精子を酸化ストレスから守ってくれる。精液所見を改善させることができる栄養素。

《抗酸化作用のあるサプリメントを摂る》
精液の正常な維持に必要な栄養素を紹介しましたが、これらを毎日の食事からまんべんなく摂るのは難しいのが現状です。そこで、必要な栄養素を含むサプリメントの活用がおすすめ。副作用が少なく、継続しやすいため、精液所見の改善に役立つ場合があります。男性不妊を予防、改善するサプリメントには、抗酸化作用のある成分が含まれるものがおすすめです。前述した、亜鉛、抗酸化ビタミン、アスタキサンチンのほか、L-カルニチン、コエンザイムQ10も抗酸化作用が知られています。

この記事を書いた人

11年間の編集プロダクション勤務を経て、2011年よりフリーランスに。雑誌やムック、ウェブなどで、ヘアやビューティページを中心に活動中。暮らしに役立つ実用系やメンズのビューティ記事の経験も豊富。好物は古物や古道具。

Website:https://smartmag.jp/

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