THE RAMPAGE長谷川慎が私服でも超LOVEな“最旬テックウェア”
執筆者: smart編集部
「テクニカル」「テクノロジー」など、最新の技術を素材やディテールに落とし込み、近未来を連想するウェアとして、近年注目されているテックウェア。自身も虜(とりこ)になっているというTHE RAMPAGEのパフォーマー・長谷川慎が、最旬のテックウェアを身にまとって登場!
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ブランドのテーマは「次世代機能衣類」
MOUT RECON TAILOR
〔マウト リーコン テーラー〕
2017年に、デザイナーである藤原昌浩と柿迫恒儀によって設立されたブランド。ブランド名にもなっている、MOUT(市街地)での日常生活において、RECON(偵察部隊)のように情報を収集し、独自の解釈で戦略的に再構築をした、次世代機能衣類をテーマに掲げている。これまで衣類に使用されることのなかったハイスペック生地や、アメリカ軍で現行使用されているミルスペックを採用するなど、本格的な仕様でありながら、違和感なく街に溶け込む先進的なプロダクトが魅力。
F117ナイトホークからインスピレーションを受けたデザインを落とし込んだハードシェル。熱遮蔽機能をもつ「COLDBLACK®」や、世界最高の特許取得済コンポーネントシステム「COHAESIVE®」など、多機能な素材と革新的なパーツを採用している。
寒暖の差が激しい戦闘機や爆撃機のコックピット内で使用できるカフ型時計バンドを、アップルウォッチ用に作成。ダナーの象徴的存在であるDANNERLIGHTを、8インチの丈に伸ばし、タクティカル仕様にしたブーツも登場。
今回初のリリースとなる「TRANSFORM MESSENGER」は、その名の通り、容量に合わせ大容量のバックパックスタイルからメッセンジャースタイルにチェンジするという、画期的なトランスフォムフォーム構造を作り上げた。
オールブラックで統一された、COMBAT UNIFORMのパンツの中に潜む機能性やディテール。サイドのカーゴポケットを斜めに配し、ポケット内側にはマルチモジュラーを装備するなど、現代的なタクティカルパンツに仕上がっている。
ジャケット¥137,500、中に着たボアブルゾン¥60,500、パンツ¥44,000、ベルト¥17,600、ウォレットチェーン¥27,500、バンド(左手首)¥29,700、ブーツ¥74,800、バッグ¥74,800/すべてマウト リーコン テーラー(Grounded LTD.☎︎03-5354-6088)、その他/スタイリスト私物
韓国発のブランドは本国でも入手困難
POST ARCHIVE FACTION
〔ポスト アーカイブ ファクション〕
「過去・現在・未来の3つの異なる連続性」をテーマに掲げ、2018年に誕生した新進気鋭の韓国発ブランド。革新的でアート性の高いウェアは、世界的にも高い評価を受け、本国でも入手困難になるほどの人気ぶりだ。テックウェアには欠かせないバラクラバも、既存のデザインを解体し、スポーツウェアに用いられるメッシュ素材にファスナーを施すことで、進化したプロダクトして再構築。ファスナーの開閉によって生み出される独自のシルエットは、ポスト アーカイブ ファクションにしか表現できない、近未来的かつディストピア感が漂う。
バラクラバ¥36,520、ジャケット¥115,720/ともにポスト アーカイブ ファクション(ヌビアン 原宿☎︎03-6447-0207)、その他/スタイリスト私物
“服は衣装ではなく道具”がコンセプト
meanswhile
〔ミーンズワイル〕
デザイナーである藤崎尚大氏が提唱するのは「日常着である以上、服は衣装ではなく道具である」。ファッションの表面的で無稽(むけい)な部分にアウトドアの要素を取り入れ、道具としての機能を持たせた斬新なプロダクトで、これまでに数々のファッション賞を受賞してきた。今シーズンを象徴するアイテムのひとつであるインサレーションベストは、イギリス軍のタクティカルベストをデザインベースに、現代のファッション的解釈で表現。素材には、繊維の芯部分に特殊粒子を練り込むことで、吸収した太陽光を熱エネルギーに変換して熱を蓄えられる、ユニチカ・サーモトロンを使用している。
ベスト¥49,500、カーディガン¥33,000、シャツ¥35,200、パンツ¥19,800、キャップ¥15,400、マフラー¥18,700/以上すべてミーンズワイル(info@meanswhile.net)
テックウェアのパイオニアであり最高峰
ACRONYM〔アクロニウム〕
特集の締めくくりにこそふさわしい、テックウェアの先駆け的存在であり、最高峰ブランドと名高きアクロニウム。かつてナイキのACGやストーンアイランドのシャドープロジェクトを手がけたこともある、デザイナーのエロルソン・ヒューがベルリンに拠点を置くブランドだ。革新的な素材と技術を取り入れながらも、時代の一歩先を行くストリートとモードを融合したデザインが人気の理由のひとつ。ブランド初期から展開している伝説的ジャケット“J1A”をベースに生み出されたジャケットは、素材、ディテールにおいてあらゆる進化遂げて、もはや洋服のスペックを超えた仕上がりだ。
ジャケット¥308,000、パンツ¥154,000/ともにアクロニウム(ヌビアン 原宿☎03-6447-0207)、その他/スタイリスト私物
長谷川慎 ×スタイリスト 吉田ケイスケ
TECH WEAR TALK!
今回モデルとして登場してくれた長谷川さんと、企画のスタイリングを担当してくれた吉田さんに、自身が所有するコレクションとともに、テックウェアの魅力を存分に語っていただいた。
PROFILE/長谷川慎(はせがわ・まこと)
THE RAMPAGEのパフォーマー。小学生の頃からストリートブランドを着こなし、ファッション番組『GEEK BOX』(LDH制作)を配信するほどファッション愛が強い。
PROFILE/吉田ケイスケ(よしだ・けいすけ)
男らしくもキャッチーなスタイリングで、俳優やアーティストから厚い信頼を得ている敏腕スタイリスト。テックウェアの知識は業界屈指。現在アシスタント募集中。
ハイスペックなウンチクが満載すぎる
「男の好き!」が詰まった
テックウェアがアツイ!
長谷川 今回吉田さんがスタイリングしてくださった衣装はどれもドンピシャでした!着るたびにアガりました。テックウェアを着るようになったのは、ここ2〜3年なんですが、“やっぱりかっけーな!”って再認識しました。
吉田 僕はもともとナイロンものが好きなこともあったんだけど、20年くらい前にセレクトショップで〈アクロニウム〉を見たときに、“なんだこれは⁉︎” ってなって。ポケットとかディテールとかがかっこよすぎて衝撃を受けたんだよね。それで即買おうとしたら、金額を見てびっくりしちゃって(笑)
長谷川 〈アクロニウム〉は、他誌の佐野玲於くんの連載に僕がゲストで出たときに、吉田さんが衣装として持ってきてくれましたよね。それがめちゃくちゃかっこよくて、〈アクロニウム〉に対する憧れがハンパないです。
吉田 2014年頃に、〈ナイキ〉の〈ACG〉が今までのイメージを都市型のテックデザインに一新したときのビジュアルが本当にかっこよくて。公開されたときはファッション界全体に衝撃を与えたと思う。まさに近未来のテックウェアという感じで、調べたら〈アクロニウム〉のデザイナー、エロルソン・ヒューが手がけていたことがわかったの。そのときのウェアがこれ(01)。
〔01_NIKE ACG〕2014年に発売され、話題をかっさらった伝説のジャケット。このジャケットをまとった、近未来を感じさせるビジュアルが、多くの男性の心を鷲掴みにした。
長谷川 うわっ、これエグくないですか! ? 背中のリフレクターとか、コードを出せるギミックとか。8年以上前のものなのに、むしろ新しく感じます。
吉田 当時もスニーカーのために店に並ぶ人たちはいたけれど、ウェアを買うために行列ができたの初めてだったんじゃないかな。ウェアがとにかくかっこよかったので、翌年発売された〈ナイキ〉とのスニーカー(02)も買いました。今までのデザイナーは、歴史や既存のものからインスパイアを受けてデザインすることが多かったと思うんだけど、〈アクロニウム〉のデザイナーは、先の未来をデザインできる数少ないデザイナーだと思ってて。そのプロダクトを僕らがみると、めちゃくちゃ面白いと感じるんだと思う。
〔02_NIKE × ACRONYM〕2015年に3色展開で発売され、話題を呼んだ〈NIKE× ACRONYM〉のスニーカー。大胆に配置されたファスナーは、デザイン面のかっこよさだけでなく、素早く着脱できるという利便性も。「足がでかいので、当時店頭にサイズが残ってて、普通に買えました!」
長谷川 そうですね、テックウェアに出会ってから洋服の常識を覆されました。ぱっと見ただの黒い服に見えても、素材を切り替えたり、男心をくすぐるウンチク系のディテールがめっちゃ詰め込まれたりしていて、“ここにジップあるんだ、このジップどういうこと⁉︎”って常に驚きの連続。これ(03)とかまさにそんな感じです。
〔03_POST ARCHIVE FACTION〕フードのシルエットをファスナーで変えることができ、「フードかぶったときの見え方がやばい!」と黄色と黒の色違いで購入。他にもファスナーの閉め方で、ボディのシルエットも変えることができる。
吉田 生活する上での便利機能をいっぱい詰め込んでたりね。〈マウトリーコンテーラー〉のコート(04)なんか、一枚で旅行できちゃうくらいのスペックだよ。生活に必要最低限のものが全部入れられちゃうくらい(笑)。まこっちゃんの〈ナイキ〉と〈アンダーカバー〉のコート(05)も、これ一枚着ていけばバッグを持って出かけなくていいもんね。
〔04_MOUT RECON TAILOR〕両胸部分にあるファスナーを開くと無数のポケットがあるジャケットは、ファスナーを閉めた状態だといたってシンプルなデザイン。真逆の二面性もテックウェアならでは。
〔05_NIKE × UNDERCOVER〕付属のベストを上からレイヤードして着ることもできるコート。バッグいらずの立体的なポケットや、左袖の透明のウィンドウからは時計を濡らさずに視認できるギミックも。
長谷川 ご飯に行くときとかに調子いいです(笑)。
吉田 テックウェアは素材にもこだわってるから、すごく軽くて暖かったりするよね。僕が持ってきた服の素材は、実は軍が使っている最先端のものだったりして。デザイナーがオタクすぎてこだわりがハンパない(笑)。日々悩みながら追求して作られているから、すごく信用できるプロダクトだよね。流行り廃(すた)りというよりは、何年着ていても機能的にすごく便利だから手放せない。
長谷川 なんか吉田さんといろいろ話していたら、昔発売されたものも欲しくなってきました。フリマアプリで散財しないように気をつけます!
〔BLK White Mountaineering〕「ここもポッケだし、ここもポッケだし、ここも、ここも……」とどんどん出てくる、こだわりのディテール。多彩なカッティングとパネルで形成したパターンワークは、BLK White Mountaineeringならではのシルエットを構築。
〔ACRONYM〕長谷川さんが履いている靴にも使われているパーツが落とし込まれたバッグ。パーツを引っ張るとすぐに開き、閉めるときはロックがかかる仕組み。「めずらしいものなので、この対談のために借りてきました」
MODEL_MAKOTO HASEGAWA
PHOTOGRAPHY_AKIRA SHIMAZU[W]
STYLING_KEISUKE YOSHIDA
HAIR & MAKE-UP_AK[I KIND]
EDIT & TEXT_MIHOKO SAITO
この記事を書いた人
ファッション、カルチャー、ライフスタイルなど、今旬なモノ、コトを厳選してピックアップ。モノ・コトに加えて、“時代の顔”ともいうべき人物をファッションモデルに起用するのはもちろん、インタビューでその人となりに迫るなど、smartを読めば“今”がわかります!
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