BLドラマ主演で話題をさらったlol佐藤友祐が2冊目の写真集に宿した「この瞬間は今しかない」という思い
男女混成ダンス&ヴォーカルグループ・lol(エルオーエル)のメンバー、佐藤友祐(ゆうすけ)。アーティスト活動のみならず、ドラマ『不幸くんはキスするしかない!』など俳優としても活動の場を広げ、注目を集めている彼が、2冊目となる写真集を発売する。そこで、写真集に込めた思いから制作秘話、そのほか、近況報告まで。彼の“今”を詰め込んだインタビューをお送りします!
「すっぴん、水着…ありのままの白石聖」2nd写真集『unveil』撮影秘話を明かす
コロナ禍でふさぎがちな気持ちを
前向きにするような作品を
目指しました
――2冊目となる写真集『Moment』が発売になります。この写真集はいつ頃撮影されたんですか?
佐藤友祐(以下、佐藤)「今年の5月中旬から6月にかけて撮影しました。撮影場所は東京と沖縄だったんですが、東京での撮影は5月、沖縄での撮影は6月上旬でしたね」
――6月に撮影して8月末に発売となると、作業はかなり急ピッチだったんですね?
佐藤「ほんとですか? むしろ僕はもっと早く出したいと思っていました(笑)。ファンの方に2冊目の写真集を作ることを発表したのが早かったので、その興味が薄れないうちに皆さんにお届けしたいなと」
――とはいえ、編集作業など色々時間がかかりますから(笑)。今回は2冊目の写真集となります。
佐藤「そうですね、1冊目はlolのメンバー5人の個人の写真集とグループの写真集の6冊を同時に作って、それが2年前のこと。そろそろ自分でもまた写真集を作りたいなと思っていたときにお話をいただいたので、ありがたいタイミングだなと思っています」
――今回の写真集でこだわったことは?
佐藤「1冊目のときは、どんな写真だったらファンの方が喜んでくれるかな、ということを第一に考えて作っていったんです。例えば、犬と戯(たわむ)れている写真など、“ファンの方が見たい僕”がテーマでしたが、今回はそこまで作り込まず、今の等身大の自分がそのまま表現できたらいいな、と思っていました。本当に素のままを撮ってもらったというか、撮影自体もすごくラフな感じで進んでいった印象です。今回の写真集を出すのが、コロナ禍(か)でなかなかアクティブに外出したりとかができず、家に閉じこもってばかりで気分もふさぎがちになっている人が多いタイミングということもあったので。そんな方たちがこの写真集を見て『私もちょっと前向きに明るく弾(はじ)けてみようかな』と思えるような、みんなの気持ちがプラスになれるように後押しする存在になったらいいなっていうコンセプトもあったので、まずは撮影を自分が楽しんで、その気持ちをそのまま皆さんに届けられたらいいなと思っていました」
――制作はどのような流れで進んでいったのですか?
佐藤「今回は、写真集の中で自分がやりたいことを最初に伝えつつ、それ以外は、制作チームの方に身を委(ゆだ)ねた形で進めていきました。僕がオーダーしたのは、去年、免許を取ったので車の運転シーンを入れたいということと、金髪と黒髪の両方で撮影をしたいということ、あとは沖縄で撮影したいということなど。僕の希望を取り入れてもらいつつ、東京や沖縄の細かなロケ場所や衣装など細かい部分は制作チームにお任せしました。実は今回のカメラマンさんやスタイリストさんなどのスタッフさんも初めましての方で。前回の写真集のときは、普段からご一緒している気心(きごころ)の知れたスタッフさんだったので一緒に作り込んでいく感じでしたが、今回は初対面の方ばかりだったので、逆に撮影前にあまりイメージを絞り込まず、僕はもう身を預けるだけ、ぐらいの気持ちで撮影に挑みました(笑)。だからこそ、自分でも今まで知らなかった部分を引き出してもらえたかなと思ったので、とても新鮮だったし、新たな発見もたくさんありました。やはりカメラマンさんが違うと、写真って全く違う雰囲気に仕上がるんだなって改めて感じましたね」
――初対面でもそこまでの信頼関係が築けたんですね。
佐藤「そうですね。今回のフォトグラファーの横山(マサト)さんは、ずっとハイテンションな方で、一人でボケまくっているめちゃくちゃ面白い人で(笑)。沖縄に着いた撮影初日の夜、ちょっとご飯に行こうってなったんですけど、面白すぎて次の日も撮影なのに、結構夜深くまで話が尽きなくて(笑)。写真集の撮影中だからって『減量中なんで』ってご飯の誘いを断るのは僕のスタイルではないので(笑)。そういう撮影以外の部分でもたくさんコミュニケーションを取れたことで、みんなでワンチームになって撮影できたかなと思います」
今しかないこの「一瞬」を
積み重ねて前へ進む原動力へ
――東京と沖縄で佐藤さんの雰囲気が全く違うのもこの作品の魅力です。
佐藤「東京編の中でも分かれていてソリッドな雰囲気で男っぽい『黒』パートとちょっと原宿系でフェミニンな『白』パートがあるので、その2面性を楽しんでもらえるように意識しました。『白』パートは、今までしたことのないスタイルだったけど、その世界観に入り込みやすい衣装だったので、違和感なく撮影できた気がします。自分でも新鮮だったし、今までの自分にはないイメージを皆さんに楽しんでもらえるんじゃないかと思います。僕としてはどちらかというと『黒』パートが気に入っています(笑)」
――対する沖縄編は気持ち良い海と空の下で開放感ある撮影になったと。
佐藤「それがですね、実は撮影が梅雨の時期だったので、天気があまり良くなかったんです(笑)。ただ、青空ではない曇り空での撮影も雰囲気がよくて、写真集の表紙も曇り空のカットを選んでいます。これが青空だったら、またニュアンスが変わっていたなって思うので、それが返っていい方向になった気がしています。晴れた日もあったので沖縄ならではの雰囲気と、そうではないモードな雰囲気のリゾート感の両方を楽しんでもらえると思います」
――撮影に入る前に体作りなど、ご自身で準備されたことはありますか?
佐藤「体は定期的に鍛(きた)えているので、写真集のためにということは特にはなかったです。撮影に入る直前までドラマ『不幸くんはキスするしかない!』の撮影があったので、特に準備もないまま、写真集の撮影へと移行した感じでしたね。ドラマの撮影が終わって放送がスタートした頃だったので、ホッとしてちょっと気が抜けたこともあって、そのままリラックスした気持ちで写真集の撮影に臨(のぞ)めたんじゃないかなと思います」
――写真集の中でも笑顔でビールを飲んでいたり(笑)。
佐藤「これは、普通に沖縄ロケの食事中に焼肉屋さんで撮影したので本当に素のまま。天気が良ければ外でバーベキューをしながら撮影しようと話していたんですが、雨が降ってしまったので、そのまま食事中に撮影したんです」
――撮影中のエピソードで印象に残っていることはありますか?
佐藤「辛(つら)かったのはやっぱり雨。思い通りにならないですからね。ただ、大事な場面ではしっかり晴れてくれたので、『ギリ、持ってるな』と思いながら撮影してました。あとは、撮影中、ずっと何かしら食べていた気がします。タコライスとか、沖縄料理はどれも美味しいんですよ。中でも一番美味しかったのが空港で食べた『ステーキハウス88』のステーキ。有名なお店らしいです」
――タイトル『Moment』に込めた思いはどんなものでしょう?
佐藤「僕は6月で26歳になったんですが、この瞬間は今しかないという意味があります。それと、世界中がコロナ禍という非常事態を過ごした中で、今を大切にしなくちゃいけないっていう気持ちが高まったと思うんです。行動を制限されて今までやりたいことができなかった分、これからは一瞬一瞬を大切にしたいという思いを込めています。この写真集を手に取っていただいた方にもその思いが伝わるといいなと思っています」
ドラマの影響でインスタグラムの
フォロワー数10万人も達成!
――6月の誕生日はどのように迎えましたか?
佐藤「いつも通り普通に(笑)。前日にスタッフさんと飲みに行ったんですが、深酒をして起きたら誕生日があと1時間で終わっちゃうみたいな状況で1日無駄にしたと思いました(笑)。そのあと、ファンの方からのSNSのリプライなんかを見て、次の日に誕生日系の仕事をいろいろしました。毎年、そんな感じで過ごしているんですけどね(笑)」
――歳を重ねることで気持ちの変化はありましたか?
佐藤「全然変わらないです。ただ、人間のピークって25歳って言われているじゃないですか。だから、気のせいかスタミナが減ってきた気がして『衰えってもう感じるの?』ってちょっと焦ったり(笑)。ただ、自分の運動量が減っているだけだと思うんですけどね(笑)」
――26歳で新たにした決意はありますか?
佐藤「今年はグループ活動だけでなく役者などいろんな挑戦をさせていただいているので、一つひとつの仕事に大切に取り組んで、また次の仕事につなげていきたいなと思っています」
――前回のインタビューでインスタグラムのフォロワー数10万人達成を目標に掲げていらっしゃいましたが、すでにそれも叶(かな)いましたね。
佐藤「はい。ドラマ『不幸くんはキスするしかない』に出演したことで、フォロワー数が増えました。3〜4話が放送された後ぐらいに一気に増えて1日で千人増えたこともありました。篠宮という役を通して僕に興味を持ってくれた方が多いと思うんですが、また違う作品を演じている姿をお見せすることで『役者・佐藤友祐』としてもっと好きになってもらえたらいいなと思っています」
――このドラマは今年の話題作の一つになりましたが、ご自身でも思い入れのある作品になりましたか?
佐藤「そうですね、話題になったのはもちろん、BL(ボーイズラブ)という世界も全く知らない中、こういった作品に携わったことで、BL作品が今、注目を集めているということも知ったし、自分自身の幅も広がったと思います。それに役者としても皆さんに知ってもらえるきっかけになったし、何よりも大変だったし(笑)。また、次の作品につなげていけたらいいなと思っています」
lolのニューアルバムリリースに
向けて現在、制作が進んでいます!
――lolとしては?
佐藤「この秋アルバムをリリースする予定で、今、作詞をしている最中なんですが、こちらも音楽の幅を広げていけたらいいなと思っています」
――作詞はどのように?
佐藤「だいたい曲が先にあることが多いんですが、まずは曲をめっちゃ聞き込みます。それで、曲から浮かんだイメージやキーワードを箇条書きにしていって、そのあとにAメロ、Bメロ、サビに言葉を分けていくんです。一度並べられたらそこから全体的な流れを見つつ、言葉数を合わせていくっていう感じですかね。曲から作るときはコードでメロディを作ってから鼻歌を歌いながら作っていって、そこからの作詞の作業は同じです」
――どういう場所で詞は書くんですか?
佐藤「主に移動中が多いですね。家でじっくりっていうのができないんです。家では完全オフモードで過ごしたいので。ギリギリになってしまったら家でやることになっちゃうんですけど、なるべく家以外の場所で終わらせたい。家でゴロゴロしているときって頭が回らないので自転車に乗っていたりとか歩いていたりするときのほうがパッと言葉が思い浮かぶんです。足を動かしているときって脳も活性化されるらしいんですよね」
――曲の雰囲気によっても変わりそうですね?
佐藤「そうですね。楽しげな曲だったら天気がいいときのほうが歌詞が浮かびやすいとか。僕が今作っている曲はハッピーな楽曲だったので、自転車で走りながら言葉探しをしていました。思い浮かぶたびに自転車を停めてスマホにメモしていました。最初に思い浮かんだときは『これだ!』って思うんですが、後から見返してみると、全然意味がわからなかったりってことも多々あるんですけどね(笑)」
――ニューアルバムに向けてメンバー同士の気持ちは一つになっていると感じていますか?
佐藤「なっていると思います。メンバーで熱く語るとかはないですけど、それぞれが担当している曲などもあって、それぞれの役割をみんながしっかり果たしているので、出来上がりが自分たちでも楽しみです」
プライベートでは車の運転も
もっと楽しんで上達したい!
――夏がそろそろ終わりを告げる時期ですが、この夏の思い出はありますか?
佐藤「夏前はフェスが楽しみって言ってたんですが、結局全然行けませんでした。ただ、都内でですけど1回だけバーベキューができたのが楽しかったです」
――車の運転は?
佐藤「全然できていないので、運転したいです。免許を取ってから地元の札幌で両親を乗せて運転をしたきりで。運転は楽しかったですが、駐車がやっぱり難しい。沖縄ロケの最中に、借りた車で駐車の練習をさせてもらったんですが、停めたかった場所とはぜんぜん違う場所に駐車してしまって(笑)。慣れが大切なので、車に触る機会を増やしていきたいなと思っています」
――今後、車を購入する予定は?
佐藤「普段生活する上では、レンタカーやシェアカーでいいと思っているんですが、このあと運転する機会を増やして車の世界にどっぷりハマったら、2シータータイプの車に乗りたいなと思っていて。中でもいいなと思っているのがTOYOTAのスープラ。国産車がいいんです。僕の持っている免許がAT限定なので、いずれはマニュアルも運転できるようになりたい。バイクもそうなんですがハマると結構突き詰めるタイプなので、いつかはマニュアルも乗りこなせるようになりたい。そしたら日産GT-Rなんかも乗ってみたいです」
音楽活動も役者としても
一歩ずつ着実に成長したい
――ジャンルレスに幅広い仕事に携わっている佐藤さんですが、その中でも写真集制作は楽しかったですか?
佐藤「もちろん! 音楽活動や俳優業など色んな仕事がある中で、自分のやりたいことができるっていうのが写真集の魅力だと思います。あと、今の自分を記録できるっていうのもいいですよね」
――今回、2冊目を作るにあたって1冊目の写真集を見返したりとかはしましたか?
佐藤「なかったですね。写真集に限らず、自分の作品はあまり見ないんです。改めて見ると恥ずかしくなっちゃう(笑)。なので、実はこの写真集も完成してからまだ1回しかちゃんと見てなくて(笑)」
――30歳まであと、4年。それまでにしておきたいことは?
佐藤「なんですかね。本当に今までやりたかった役者の仕事など、いろいろ自分の目標が叶いはじめた時期でもあるので、ここからさらに一つずつ大切に進めていけたらと思っています。あとは、やはり自分の根底にあるアーティストとしての活動を充実させたいです。コロナの影響でグループの活動がゼロ地点まで戻ってしまったという感覚があるので、今後の活動でそれを取り返しつつ、さらに飛躍させていけたらいいなと思います。わかりやすい目標でいうと武道館ライブをできたらいいなと思っています。
――2冊目を発表したばかりですが、3冊目ももう視野に入っていたり?
佐藤「今回、2年越しで写真集を出せたので、3冊目、4冊目もコンスタントに2年おきに出していけたらいいですね。その計算だと4冊目で30歳の節目に写真集が出せるのでタイミング的にもいいなと思っていて。そうはいいつつ、まず今は、2冊目の写真集『Moment』で伝えたかった思いを早く皆さんにお届けしたい気持ちでいっぱいです」
Profile/佐藤友祐
さとう・ゆうすけ●1996年6月11日(26歳)。北海道出身、東京在住。O型、身長171cm。2015年8月に男女混合5人組ダンス&ヴォーカルグループlol-エルオーエル-でデビュー。デビュー作「fire!」で日本レコード大賞新人賞を受賞。2020年6月には1st写真集『gift』発売。2019年より本格的に俳優業に挑戦。つかこうへい『熱海殺人事件』(演出:岡本俊一)で犯人役に起用されるなど舞台にも初挑戦。TBSドラマ『Liar〜すれ違う恋〜』では、主人公・佐藤大樹さんの同僚・国見役で出演。2022年4月にはMBSドラマ『不幸くんはキスするしかない』に出演。曽田陵介さん(福原幸多役)と佐藤友祐さん(篠宮直哉役)とでダブル主演で話題を集めた。
Information
『佐藤友祐写真集(Moment)』
¥3,630/株式会社KADOKAWA、撮影=横山マサト
Amazonほかネット書店限定特典付き写真集も販売中!
写真=高橋 葉
スタイリング=石橋修一
インタビュー&文=佐藤玲美
編集=熊谷洋平
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