インドでの苦闘、そしてNYへ…世界で愛される『PIZZA 4P’s』創業者が明かす「自分を生きる」勇気
執筆者: エディター・ライター/相馬香織

一筋縄ではいかないインドという地での新たな挑戦
――今ではさまざまなコンビニや日本食飲食店が進出してきて、ベトナムもとても便利になりました。以前『smart』で取材をさせていただいた際は、お二人がインド店を出店する前で、この後インドに移住する予定という頃でしたが、インドでの出店や生活はいかがですか?
益子:インドの方というのは「何事も交渉したほうがいい」「遠慮はしない」など、日本人と対極の性格のように感じています。そのため、日本人がインドでビジネスをするのはとても難しく、戸惑ったり適応能力を求められたりするので、正直ベトナムで起業したときよりも苦労をしています(笑)。ベトナムをはじめ、東南アジアで展開したときは、見た目や考え方が近いところもあって、すぐに仲間のようになれましたが、インドの方とは一筋縄ではいきません。
ただ、裸のぶつかり合いのように、彼らに本気で向き合っていると、結局は同じ人間なのですごく仲良くなれるものなのです。インドでお店を出したことで、さらに世界が広がった気がしました。
また、インドにはカースト制度などの文化があるためか、レストランにおいてはベトナム以上にお客さまの立場が強く、ピザやパスタなどもサーブされるのが当たり前。ピザも1枚1枚サーブされるのが当たり前なので、お店では基本的にお客さまのお皿が空いたらスタッフが毎回サーブするようにしていますが、そうしたところもこれまで出店した他の国とは異なる部分ですね。
高杉:インドでは日本の食材がなかなか手に入らず、手に入ったとしても高価だったり、いつでもどこでもちょっとしたものが手に入るコンビニ文化に慣れてしまっているので不便さを感じることもあります。その一方、オンラインのモバイル決済が進んでいるので、日用品を注文するとすぐに配達してくれたりと便利なところもあるので、一長一短という感じです。
益子が先ほど、東南アジアは似ていると話しましたが、似ているところもありつつ、やはり文化が異なるため、ベトナムでは泣いて笑って、ときには怒りながら、10年かけて自分のホームを作り上げていきました。インドでも同じような苦しみを味わっていますが、それでも仲間たちとさまざまな経験を共にすることで、一つのチームになっていくのがとても幸せです。世界中に家族のような、信頼できる仲間たちが増えていくのは、事業を展開するうえでとても嬉しい部分でもあります。
――2026年6月にはニューヨークに店舗をオープンさせる予定とのことですが、これまでの経験が生きているところ、また先進国であるがゆえに感じる難しさはありますか?
益子:これまでベトナム以外の国で出店する際にも、メニューやサービス、コンセプトやその伝え方などは、過去の経験を生かしながら、しかしこれまでのものをなぞるのではなく、少しずつブラッシュアップして展開してきたので、それらは生きてくると思います。その一方、ニューヨークはこれまで出店してきた国とは経済規模が比較にならないほど大きい場所なので、お給料や価格などの面で大変そうだなと感じています。
これまでは、ベトナムのベテランスタッフを現地に派遣していたのですが、昨今のアメリカはビザの取得も容易ではない状況のため、人材という面でも苦労をしそうだなと…。そのため、創業メンバーでピザ職人の吉川、アメリカ人の社員とでしばらくニューヨークに滞在する予定です。まさに一から再スタートをするような気持ちでいます。
この記事を書いた人
映画配給会社を経て、出版社で企画立ち上げ、海外取材などを数々こなし編集長に就任。現在はベトナム・ハノイを拠点に、日本、韓国を飛び回りフリーランスの編集者として活動中。趣味はアクセサリー製作。インスタではベトナム情報をメインに発信中。
Instagram:@_kaori.soma
Website:https://smartmag.jp/
お問い合わせ:smartofficial@takarajimasha.co.jp
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