『あんぱん』ヒロインの同期役・鳴海唯が語る、“アンパンマンになりたい”と願った日
執筆者: ライター/石野志帆
朝ドラの舞台に再び。愛あるおせっかいが光る新キャラクター・琴子
――その後、今田美桜さん演じるヒロイン・のぶの同僚となる小田琴子役をオファーされたということですが、そのお話があったときはどんな気持ちでしたか?
鳴海 最終オーディションのときに「このご縁をどうしてもつなげたい!」と感じた思いが、こんなにも早くつながったということへの喜びが一番大きかったです。「絶対に一生懸命努めたい!」という意気込みもありましたし、「本当に朝ドラの舞台に戻って来られるんだ!」と思うと、嬉しかったですね。
――演じられた小田琴子という役柄について教えてください
鳴海 最初に制作統括の倉崎さん(チーフ・プロデューサー)にお話しいただいたのが、「のぶが大人になって最初の“同期”となる仲間なので、大切な役です」ということでした。史実にも実際にいらっしゃる方がモデルになっていて、琴子はのぶと共に戦後女性初の新聞記者として『高知新報』に同期入社する女性です。戦後を生き抜いた本当に力強い女性だと思うので、そこのリアリティーみたいなものを、しっかりと突き詰めて演じられたらいいなと思って臨みました。
――どんな魅力があるキャラクターだと思いましたか?
鳴海 すごく愛のあるおせっかいができる女性なんですが、二面性があるというのが一番の魅力だと思います。新聞社へは結婚相手を探しに入社しているので、働いているときはすごくおしとやかで波風立たせず品のある振る舞いをされている方なんです。でも、お酒が入るとまるで人が変わったかのようになるという、その二面性がすごく魅力的なキャラクターなのかなと思っています。『高知新報』のパートでは、(北村拓海さん演じる)嵩と(今田美桜さん演じる)のぶの関係性が大きく動くので、そこを愉しみにしていただけると嬉しいです。
――二面性のあるキャラクターを演じるのは面白かったですか?
鳴海 基本的に人にはいろんな顔があるものだと思いますが、脚本の中で「お酒が入ると変わるスイッチを持っている女性」とわかりやすくあったので、やはりそこのギャップがあればあるほど面白くなるんだろうなと思いましたし、そうしたキャラクターにやりがいも感じながら演じていましたね。
この記事を書いた人
TV局ディレクターや心理カウンセラーを経て、心を動かす発見を伝えるライター。趣味はリアリティーショー鑑賞や食べ歩き。海外在住経験から、はじめて食べる異国料理を口にすることが喜び。ソロ活好きが高じて、居合わせた人たちの雑談から社会のトレンドをキャッチしている。
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