「池田エライザ×橋本愛が語る“異様なひと夏“」映画『リライト』で体感する青春の原体験
執筆者: ライター/石野志帆
6月13日(金)から公開される映画『リライト』は、広島・尾道の美しい風景を舞台に、少女と未来から来た少年の異質なタイムリープ×青春ミステリ。“時間もの”で高い評価を得ている上田誠さんの脚本と、数々の青春映画で若い世代から圧倒的な支持を集める松居大悟監督がタッグを組み、これまで観たことがなかった一風変わった青春を描いている。smart Webでは、尾道で穏やかな高校生活を送る主人公・美雪を演じる池田エライザさんと、美雪の同級生で物語のキーパーソンとなる友恵を演じた橋本愛さんにインタビュー。初めての共演となるお二人に、役柄への想い、撮影の舞台裏、そして共演を通して感じたことなどを聞いた。
目次
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「ファンタジーを感じた撮影」ロケ地・尾道の不思議な力
——まず、お二人が演じられた役どころについて教えてください。池田さん演じる主人公の美雪はどのような女性ですか?
池田エライザ(以下、池田) 美雪は、観ているみなさんの視点を担当しているのかなと思っています。尾道という大自然に囲まれて、ほどよく友情を育み、本や活字を愛し、高校生活をそれなりにうまく過ごしている女の子なんです。そんな彼女が、(300年後の未来からやってきた)保彦という未知の存在に出会うことで、大人になったときにふと思い出すような“異様なひと夏”を経験していきます。
——橋本さん演じる友恵はいかがでしょうか?
橋本愛 (以下、橋本) 友恵はすごく閉鎖的で孤立しているキャラクターなんですが、唯一本の中の世界にだけ自分の居場所を持っているという子です。物語の中で保彦と出会うことが、彼女にとっての希望であると同時に、ものすごく大きな執念になっていく。そんな役どころかなと思います。
——映像化された作品をご覧になって、改めて感じたことはありますか?
池田 尾道という説得力のある場所で撮影したからなのか、なんだか自分の人生の事実として起きたことのような錯覚があって、なかなか“美雪視点”から抜け出せませんでした。「役が抜けない」ということではないんですが、私にとっても“異様なひと夏”の思い出だったというか。感情が追いつかないまま、ことが進んでいったみたいな感じがしています。
――“異様なひと夏”を感じられる作品ということでしょうか?
池田 今ちょうど(撮影から)2年近く経っているからこそ「あの夏は何だったんだろう」と、余計に感じる気がします。まだ客観的に作品を観られていないのですが、公開されてみなさんの感想を聞くまでは“自分事”のままなんだと思います。尾道パワーですかね。何かファンタジーが起きそうな、起きていてもおかしくはないような、そんな説得力がありました。
――橋本さんはいかがですか?
橋本 確かに尾道は実際に『時をかける少女』の撮影の舞台だったこともあって、その親和性を感じながら演じられるという体験を私もした気がします。自分がタイムリープしたような気にもなれたというか、パラレルワールドにいた感じですね。この作品自体も『時をかける少女』が少しオマージュされているんですけど、あの爽やかさからは一転、ちょっと毒気に満ちたようなアイロニーを含んだ作品になっていると思います。私はエライザちゃんみたいに、撮影期間中にずっと尾道にいたわけではなかったんですけど、その分どれだけの密度の高さで自分がパフォーマンスできるかに注力していました。それがちゃんと効果的だったらいいなというふうに過ごしていました。
——尾道でお気に入りになったものはありましたか?
池田 海鮮丼をよく食べましたね!朝から夜まで撮影していることが多かったので、頻繁に外食に行くことはなかったんですけど、それでも海鮮丼だけはすごくハマりました。隙あらばマネージャーさんを含めた女子3人で海鮮丼を食べに行っては、「うまうま~♡」と言っていました。やはり海沿いなだけあって新鮮なお魚を食べられたのが幸せでしたね。
橋本 私は海鮮丼は食べなかったんですが、お寿司を食べました!すっごく美味しかったです!
池田 あと、劇中にレモンがぎっしり入っているレモンサワーが出てきたんですが、あれは本当にあそこのお店のメニューなんですよね。尾道の駅にもかわいらしいレモンジャムとかがいっぱいあって、レモンも結構印象的でしたね。
この記事を書いた人
TV局ディレクターや心理カウンセラーを経て、心を動かす発見を伝えるライター。趣味はリアリティーショー鑑賞や食べ歩き。海外在住経験から、はじめて食べる異国料理を口にすることが喜び。ソロ活好きが高じて、居合わせた人たちの雑談から社会のトレンドをキャッチしている。
Website:https://smartmag.jp/
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