「AIがマレーシア旅行でのピンチを救ってくれた」AIと歩くクアラルンプール街歩き【後編】
執筆者: モバイル・ITライター /石井 徹
前回、私はクアラルンプールでの突然の半日フリータイムを有効活用するため、Googleの生成AIツールGemini Advancedを使って観光プランを立ててみました。数十ページのWebサイトをAIが回遊して計画したプラン。バトゥ洞窟とプトラジャヤモスクを巡る欲張りなプラン。鉄道とGrabを駆使して効率よく移動する、理想的な旅程……。今回は実践編です。
目次
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### 理想の計画は現実になるのか?
事前の計画はGeminiに立ててもらいましたが、実際の街歩きのお供にはChatGPTを選びました。無料プランでも使えてそこそこ賢いGPT-4oの実力を試しつつ、より肝心なところでは非常に賢いOpenAI o1モデルを使いたかったからです。
まずは出発前に、OpenAI o1モデルで現地の会話集も作ってもらいました。英語が通じる国とはいえ、少しでも現地の言葉が使えたら……という欲張りな考えからです。
返ってきたのは、基本の挨拶から、レストランでの注文、買い物、交通機関の利用まで、場面別にきれいに整理された表形式の会話集。「こんにちは(Selamat pagi)」「ありがとう(Terima kasih)」といった基本フレーズの他、「メニューをください(Boleh saya dapat menu?)」など、実践的なフレーズまで網羅されていました。
結果的に実際に使ったのは「ありがとう(トゥリマカシ)」だけでしたが、これが意外と活躍します。飛行機の機長がアナウンスでよく使っているフレーズだったり、お店の人に言うと高確率で「サマサマ~(どういたしまして)」と反応が返ってきたり。たった一つの単語でも、現地の人との距離がぐっと縮まる感じがしました。
ChatGPT o1モデルに「旅行会話集を作って」というだけで、基本的な挨拶からレストランや買い物で使える簡単な会話集を作ってくれました
さて、実際の観光はどうなったのか。まずは空港到着後の第一関門、通信環境の確保からです。
この記事を書いた人
最新ガジェットの動向を追い求めるモバイル・ITライター。携帯電話専門媒体の記者を経てフリーランスに転身し、スマートフォン、AI、自動運転などの最前線を取材。趣味はマンホール巡りとカワウソ観察。
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