「私服から私物まで…長谷川慎の“センス”がすべてわかる」待望のファッションスタイルブック『melt』に込めた想い
執筆者: エディター・ライター/齊藤美穂子
酔っ払って潰れる、情けない人…タイトル“メルトダウン(melt down)”の意味
——長谷川さんのファンはもちろん、長谷川さんが持つファッションの世界観や、その背景にあるカルチャーに共感したり、憧れる男性にも響く内容となっていると思います。
長谷川:ありがとうございます! ファッションに詳しい人はもちろん、オシャレは好きだけど詳しくはないって人でも楽しめるような本になってると思います。もちろん、ファッションスタイルブックとしての要素もあるけど、写真集の側面もあるし、もっと感覚的に楽しめるビジュアルブックとしても成立しているというか。誰か見てもかっこいいと思える一冊にしたかったんです。
——まさにアートブック的な。表紙にはどんな想いを込めましたか?
長谷川:表紙は、僕の中でずっとやりたかったことを詰め込んだものになっています。例えば、バッジを1カ所にガッと集めて付けるっていうのは、前からずっとやりたかったアイデアのひとつでした。僕は昔からバッジをコレクションするのが好きなんですけど、たまにちょっとつけてみるくらいのレベルで。ただ、1カ所に集めてつけて、何か形には残したいなとはずっと思っていたんです。今回こういう機会をもらったので、これだ!と思って実現しました。もっとカラフルなバッジもあったけど、あえて色を絞ったり、付ける配置にもこだわってバランスを計算して並べたり。やっぱり、ファッションスタイルブックだからこそ、ファッションに特化した表紙にしたかったんで、着ているスーツも私物なんです。着せられたものじゃなく、自分の私物を纏(まと)った表紙にすることにすごく意味があると思っています。
——タイトルを『melt』とした理由は?
長谷川:もともとは“メルトダウン(melt down)”っていう言葉からきてるんです。メルトダウンって“潰れる”とか“酔っ払って潰れる”みたいな意味があるんですけど、なぜその言葉が出てきたかというと、実は横浜での夜ロケはお酒を飲みながら撮影したんですよ(笑)。そのときにフォトグラファーの(猪立山)泰人くんが冗談で『最後は慎が酔っ払って潰れるシーンも撮りたいな』って言うから、『メルトダウンしちゃいますね〜』なんて返して。そこで“あ、メルトって言葉なんかいいな” って思ったのがきっかけでした。
——撮影の流れからタイトルが生まれたんですね。
長谷川:そうなんです。でもそこから“melt”の意味をいろいろ調べてみたら、“情けない人”っていうスラングもあることを知って。ちょっとネガティブに聞こえるかもしれないけど、僕はそれがすごく自分っぽいなって思ったんです。まだまだ成長途中だし、この先もずっと未完成なままだとは思うんですけど、情けない部分もさらけ出すってすごくいいなって。だから“melt” という言葉に込められた“まだまだ伸びしろがある”っていう意味を、すごく前向きに捉えています。後付けにはなっちゃうんですけど、調べていくうちにどんどん僕っぽい意味が出てきて、本当に出会うべくして出会った言葉だなって思っています。
PROFILE/長谷川慎(はせがわ・まこと)
1998年7月29日生まれ、神奈川県出身。クランプなどダイナミックなダンスパフォーマンスで魅せる、THE RAMPAGEのパフォーマー。グループ随一のファッション好きとして知られ、センスの高さから人気ブランドとのコラボレーションほか、THE RAMPAGEのアパレルブランド「*p(R)ojectR®(プロジェクトアール)」のディレクションにも携わる。俳優としても注目を集め、その高い評価から、ドラマ「恋をするなら二度目が上等」「離婚前夜」「レッドブルー」など、話題作への出演が続く。
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『melt』¥2,860/幻冬舎刊 ダンス&ボーカルグループ THE RAMPAGE のパフォーマーであり、映画やドラマ、舞台など役者としてのキャリアも高い評価を得ている長谷川慎さん。スケーターカルチャーに多大な影響を受けて育ち、さまざまな引き出しを持った長谷川慎のファッション観を、親交の深いクリエイターとのコラボレーション、圧倒的なファッションポートレート、私服スナップや私物ワードローブなどからひもとく。長谷川慎の“エッセンシャル”な一冊が、ここに完成!
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撮影=原 楓
スタイリング=平本ジョニー
ヘアメイク=十島なるみ
インタビュー&文=齊藤美穂子
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この記事を書いた人
出版社でファッション誌の編集を経て、フリーエディター兼ライターに。現在は雑誌や書籍、Webなどをメインに、幅広いジャンルで記事を制作。 趣味は陶芸と金継ぎ、料理、旅。2020年に移住し、湘南暮らしを満喫中。
Instagram:@hana0910
Website:https://smartmag.jp/
お問い合わせ:smartofficial@takarajimasha.co.jp
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