「鳴海唯の“SNSには絶対載せない写真”とは?」ロングセラー写真集『Sugarless』に詰め込んだ“素”の魅力に迫る
執筆者: ライター/石野志帆
「動いていないとダメな人間です(笑)」SNSには絶対載せないような写真も
――写真家の川島小鳥さんは鳴海さんたっての希望だったそうですが、川島さんにどんな魅力を感じていますか?
鳴海 小鳥さんは“日常に隠れている面白おかしいこと”を見つけて切り取るのがすごく上手な方だという印象があって。ちょっとクスッと笑っちゃうような写真や、温かみのある面白い写真がすごく好きなんです。そんな小鳥さんに撮っていただけたら、面白い化学反応が起きるんじゃないかなと思ってお願いしました。
――実際に撮影をされていていかがでしたか?
鳴海 小鳥さんは基本的に自由に動かせてくださるんですが、たまに「ちょっとこれを持って、そこに立って」と言われると「あ、これ……、すっごく小鳥さんっぽい!」という瞬間があって感無量でした。ソフトクリームのオブジェの写真など、“物と一緒にちょこんといる”みたいな写真は特に小鳥さんらしくて好きなんです。こういうのは私からは出てこない発想なので、すごく面白いと思いましたし、楽しかったですね。
――結構ユニークなポージングがたくさんあって、親しみがわきました。
鳴海 私は挙動不審というわけではないんですが「動いていないとダメ!」みたいな人間で、なんか動いちゃうんですよね(笑)。変なポージングは確かにいっぱいあるといえばあります。
――ドラマなどの映像作品ではわからない、素の魅力が引き出されていますよね。
鳴海 ありがとうございます。選んだ写真も含めて、私の一存では決めないようにしました。自分だけで選んでしまうと、自分の好きな顔の角度や表情のものばかりになってしまいがちになると思ったんです。なので、いろんな方に選んでいただいたんですけど「え……、この写真載せるの、恥ずかしいかも!」と思ったものも結構入っています。
――たとえばどんな写真が「ちょっと恥ずかしい」と?
鳴海 ジャンプしている写真や「ガハハ!」と笑っているような写真は、自分では恥ずかしくてSNSには絶対載せないようなものなんです。でも地元の友達はみんな「もうこれ、素(そのもの)やん(笑)!」「全然仕事で見せる感じじゃないやん!」という感想を送ってくれて。結果的にこういう写真が多くの方に届いてるっていうことは、やっぱり私だけの視点じゃなく、いろんな方が「良い」って言ってくれるのを前向きに取り入れるのが良かったんだと思っています。
――コミカルさも垣間見えて素の姿に意外性を感じる人も少なくないかもしれませんが、ご自身の性格はどう分析されていますか?
鳴海 コミカルさと真面目さが共存している人間かもしれないですね。中学校の時に厳しいバレーボール部にいたので、根っこは体育会系のマインドで「ウスっ!」という感です。それが本質にありながら、基本的にはふざけた人間でもあるので、割と面白いことが好きで「人に笑ってもらいたい」という気持ちがずっとあります。そうしたおちゃらけた面が、この写真集では前面に出ているとは思いますね。
この記事を書いた人
TV局ディレクターや心理カウンセラーを経て、心を動かす発見を伝えるライター。趣味はリアリティーショー鑑賞や食べ歩き。海外在住経験から、はじめて食べる異国料理を口にすることが喜び。ソロ活好きが高じて、居合わせた人たちの雑談から社会のトレンドをキャッチしている。
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