「GDCの復活は、自分自身の総括」トップスタイリスト熊谷隆志が伝説のブランドを再始動させる理由
執筆者: smart編集部
代官山の店舗はオフラインならではの楽しみがあるショップに
――現在の熊谷さん自身のファッションの興味も反映されてますか?
熊谷:僕自身でいうと、興味とか好きなものは変わらないんだけど、サイズが変わっちゃって。身体が大きくなって、デニムとかかなりインチが上がっちゃってるから。そうすると着こなしもちょっと変わっちゃいますから。ビッグサイズもやろうかなとか。GDCの定番だったスタジャンとかもサイズ感は変わってくると思いますね。
――他ブランドとのコラボレーションアイテムも現時点ですでにたくさん決まっていらっしゃるそうですが。
熊谷:そうですね。僕が好きなブランドとか、本当に普段使いしているようなところとか、好きな人とか。あとはジョージコックス(George Cox)のラバーソールとかは久しぶりにいいんじゃないかなとか。
――熊谷さんが今、何に興味あるかって気になるファンの人も多いと思うので。そういう視点でもカタログ的に楽しめそうですね。先ほど店舗もスタートするとおっしゃってましたが。
熊谷:3月8日にオープンします。GDCはもともと代官山に店舗があったんですけど、また代官山に作りました。店舗は僕の好きなモントリオールのセレクトショップをイメージしていて、行く度にアイテムが入れ替わるみたいな、オフラインならではの楽しみがあるショップにしたいと思っています。
――今回のGDCと以前のコレクションはどう変化していくとお考えですか? 後のキャリアの中で、ものづくりへの考えやアプローチが変わった部分はありますか?
熊谷:前よりも、ものづくりを徹底してやっていくんじゃないですかね。一つ一つのアイテムが主役だと思っているくらい徹底して作ってますし。だから今、手がけているアイテムのすべての打ち合わせに参加しています。それが楽しいというか。
あとは、僕はGDC以外にVENTURAやNAISSANCEってブランドをやってきたんですけど、今回はそれも一緒にしようと思っていて。本当に自分自身の総括としてのGDCって思っているので。VENTURAやNAISSANCEのデザインが好きな人にも着てもらいたいって考えてますね。
――これまでの熊谷さんのキャリアが全部詰まっているんですね。
熊谷:そうですね。あとは経験を重ねた今だからこその引き出し方があるのかなと。自分の中にあるものは全部出し切った上で、引き出しの中から改めてチョイスして、もう1回出し方をアレンジするというか。そういう意味では、以前よりももっと視野が広くなりましたね。だから以前よりすごく考えているのかもしれないです、ものづくりに対して。そう思うと、当時よりは大人になったのかもしれないですね。
Profile/熊谷隆志(くまがい・たかし)
1994年スタイリストとして活動を開始。1998年フォトグラファーとしての活動もスタート。 広告・雑誌等で活動するかたわら、様々なファッションブランドのブランディングやショップ内装、植栽のディレクションなど、幅広い分野で活動。
Instagram@takashikumagai_official
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取材・文=諸橋久美子 [barbra]
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