【女性用風俗】人気セラピストに聞く女性リピーターが殺到する理由。対話で見えた“高い人間力”とは?
執筆者: ライター・コラムニスト/ミクニシオリ
「本当の自分を発見されたい」女性客との需給の一致
Aさんは30代半ばを過ぎて、ずっと興味があった女性用風俗へのデビューを決意します。プライベートで女性関係が豊富だとは言っても、いざ仕事で女性と接するとなると、苦労もありそうです。お金で繋がる関係は、得てしてお金を渡す側が傲慢(ごうまん)になりがちなものですが……Aさんからは意外な回答が。
「女性の身体を描くようになってから、女性を“美しい”と感じるようになりました。それは、女風(女性用風俗)で仕事をする前も今も変わっていません。僕からすると、今まで関係を持った女性に対して、触らせていただいている感覚なんです。お客様であっても一緒です。女性という概念そのものを愛している、とでも言えばいいのでしょうか」
逆に、タイプの外見などはあまりないのだそう。芸術肌な回答ではありますが、すべての女性にリスペクトを感じられるという男性は、あまり多くはなさそうです。
「アートだけでなく音楽や文学など、あらゆる芸術が好きなのですが、どれも根本のテーマは人間そのものであることが多いと思っています。人間そのものの面白さに目を向けてみると、いろいろなことに気づけると思います。人付き合いしてみても、最初は本当のその人が見えないことが多いと思います。社交術やおべっかを使っていたり、気遣われていたり。でも僕はいつも、本当のその人がどんな人なのかに興味があるんです」
女性用風俗は、ただ性欲解消のためというよりも、精神的な動機を理由に利用する人が多い印象があります。何かを抱えている人の多くは、本当の自分の気持ちを誰かに打ち明けたいと考えているもの。
「変に、悩みを聞き出そうとしたりはしないですね。ただ、淡々とその人に向き合っていると、向こうから自己開示してくれることも多いです。そのくらい、本当は誰もが自分のことを知ってほしい、本当の自分を誰かに見つけられたいと思っているということなのだと思っています」
個々の女性に個別の興味を持たず、価値観の違う人間として接しているからなのか、Aさんの話しぶりには不思議と下心らしきものが感じられません。Aさんの強い人への興味関心は「本当の自分をさらけ出したい」という、女性用風俗を利用する女性客の潜在的な欲求を満たしているように感じます。
この記事を書いた人
ファッション誌や週刊誌、WEBメディアなどで幅広く活動。女性向けのインタビュー取材や、等身大なコラム執筆を積極的に行う。いくつになってもキュンとしたい、恋愛ドラマと恋バナ大好き人間。
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お問い合わせ:smartofficial@takarajimasha.co.jp
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