【金髪ボウズの衝撃】“常に最強のダンスを見せる”SEPTENI RAPTURES・MiYUが語るエースの哲学ファッションは「自己表現」
執筆者: 音楽家・記者/小池直也
勝負でなく自由に表現したい
――では、MiYUさんのファッション事情についても聞かせてください。服を選ぶときに意識することは?
MiYU:自己表現です。気分やメンタルで服装は変わるし、性格も出るなって思います。背が小さくて、腕も足も短いのがコンプレックスなんですよ。おまけに顔も大きいし、実は自分の体のバランスが好きじゃないんですね。
だから厚底の靴を履いて身長をカバーしつつ、ズボンの裾は絶対に足首まで下ろす。あとは大ぶりなリングを付けたり、大きめピアスで小顔に見せたり、ファッションでよく見せられたらと思ってます。
――今日は私服ですか?
MiYU:はい。今日は黒なんですけど、普段から派手な色は着ません。グレーやネイビー、黒とかシンプルなのが基本的に好きですね。昔は雑誌『VOGUE JAPAN』をパパに買ってもらって、それを古着とかで真似したりしていました。最近はUSのファッションをPinterestなどで調べて参考にしつつ、自分の着たい服を着ています。よくチェックしているのはビリー・アイリッシュやヘイリー・ビーバー。
ついオフの日は服を爆買いしてしまうんです(笑)。時間があったら服屋さんに行く癖がありすぎて、散財してしまうので気を付けないと……。
――どういったお店で買い物をされるのでしょう。
MiYU:買うのは神宮前のPIN NAPやBOW CITY、KINJIなど古着が多いですね。やっぱ90年代のジャケット系は味が出てきてカッコいい。自分の好きなブランド「Double RL」の昔の型が出てきたりしたら、すごいテンションが上がってしまいます。
――古着と同様、ダンスも味が出てきたほうが好き?
MiYU:昔の映像や先輩の映像はめっちゃ調べますね。あとはOGからもらった映像とか、YouTubeでは貴重なダンス動画を見ると刺激になります。
今はダンス人口が増えたと言いつつも、流行っているものの多くはTikTokなどでバズる踊りや誰でも踊れるような振付け。その振りが踊りたくてダンスを習いに行く子も増えています。それが悪いとは思いませんが、スキルやテクニックだけが上がって、ダンスの本質の部分が見えづらい現状はあるのかもしれません。でも文化を理解したら、もっと楽しさが深まるんです。
――なるほど。
MiYU:先輩や先人に比べたら、まだまだ自分は甘ちゃん。勉強して、もっと文化をしっかり理解する必要があります。でも同時に自分が好きなものや、今どんなダンススタイルが流行っているのかにもアンテナを張って、バランスよく見ていたいです。
ルールのなかで踊って順位を決めるのも面白いですが、自分はどちらかと自由に自己表現をしたいタイプなんですよ。ただピースに、それぞれのダンスを見て、音楽を聴いて踊って楽しむ。それが自分にとってストリートダンスの醍醐味。
――では改めて「D.LEAGUE 24-25」への意気込みをお願いします。
MiYU:初戦は負けてしまいましたが、まだRAPTURESの本領発揮はまだまだこれから。残り13試合ありますし、ラウンドを通して成長していきながらもチャレンジングな作品で勝負していきます。楽しみにしていてください。
Profile/MiYU
繊細なSkill、独自のGrooveを武器とするFEMALE HIPHOP ダンサー。チーム・ソロ共に日本のダンスシーンで活躍し、海外でもさまざまなビックタイトルを持つ。D.LEAGUEに留まらず、世界のダンスシーンでも一際輝きを放つ。
Instagram:@miyu23_official
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撮影=西村満
インタビュー&文=小池直也
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この記事を書いた人
音楽家/記者。1987年生まれのゆとり第1世代、山梨出身。明治大学文学部卒で日本近代文学を専攻していた。自らもサックスプレイヤーであることから、音楽を中心としたカルチャー全般の取材に携わる。最も得意とするのはジャズやヒップホップ、R&Bなどのブラックミュージック。00年代のファッション雑誌を愛読していたこともあり、そこに掲載されうる内容の取材はほぼ対応可能です。
Website:https://smartmag.jp/
お問い合わせ:smartofficial@takarajimasha.co.jp
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