【高橋文哉インタビュー】23歳の今だからわかる“仕事”と”自分”のバランス感
執筆者: smart編集部
映画にドラマ、バラエティ、ラジオと大活躍の俳優・高橋文哉。デビュー以降、着実に積み重ねてきた経験から、今感じている仕事観とは?ここ数年での変化や、プライベートの息抜き方法まで等身大の言葉で語ってくれました。
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知らないこと、新しいことに怖がらずに飛び込んでいく。
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――高橋文哉さんが主演を務める映画『あの人が消えた』は、数々の伏線がちりばめられた、先読み不可能なミステリー。
高橋文哉(以下、高橋) 伏線にもいろいろ種類がある中で、この作品の伏線は後々になって“気づく”タイプのもので、登場人物自身でさえも『あ、あのときってそうだったんだ』と観客と同じタイミングや視点で気づかされるような仕組みになっているので、目の前のシーンがこの先の伏線になっているから計算して芝居をするというわけではなく、その場で生まれた感情でお芝居をすることを心がけていました。
とはいえ、目だけ、表情だけの芝居や、回想を交えるシーンでは、伝えなければいけないことが大きいからこそきちんとやらなければと気が引き締まる思いもありました。この作品の魅力としては、約1時間半の間に何度も予想を裏切られて、何度も大きな出来事が起きては驚いての繰り返し。こうなるのではないかな?という想定がすべて無駄だと思うほど騙され続けるので、騙されるのを楽しんでいただけたらいいなと思っているんです。
どんなに推測してもたどり着けないですよとお伝えしたいですね。変に考えすぎず、素直に翻弄されるほうが、次々とトリックが出てくるので没入できるはず。つい推測してしまいますが、そのスタンスだと帰り道に疲れてぐったりしてしまう気がします。観てくれた方には、楽しかったー!と帰ってもらいたいので(笑)。
――となると、脚本自体もかなり難解だったのでは?
高橋 文字で読んでいるときは難解でしたね。映像で観ても難解なのですが、あの映像が文字の状態だと、本当にこれはどう演じればいいんだろうか?どう撮影していくんだろう?と模索するばかり。読み終わっても、また戻ったりを繰り返して、普段よりも3倍くらい時間をかけて読み解いていき、現場に入ってから、監督やプロデューサーの方々と擦(す)り合わせをしていくことで役柄を作り上げていきました。
――丸子という役については?
高橋 コロナ禍で職を失ったことをきっかけに、配達員として働くようになるのですが、この状況だからこそ求められる仕事として配達員を選んだことが彼の人間性の表れでもあるなと思いましたし、何かできることがないかともがく心情はすごく理解できました。
ただ、人生に疲弊しているのも事実で、仕事中にその気だるさをにじませることはないけれど、休憩時間中は味わうことなく食事をして、ただ生きるために食べているテンションや、無意識だけどだるそうな歩き方など細部で彼を表現できたらと思って演じていました。
――丸子にとって、唯一の息抜きであり、楽しみとなる時間が、WEB小説を読むことでしたが、高橋さん自身は?
高橋 僕、今はダーツです。『ゴチ(※『ぐるぐるナインティナイン』の企画)』内で負けてからずっと練習しています。負けて悔しいという感情が初めてで、いつかリベンジの機会が来たら絶対に負けたくないです。
練習を続けていると、勝ち負けよりもシンプルに面白くなってきて、今では一人でダーツをしに行くこともあり、ひたすら腕を磨くためだけにダーツに集中しています。仕事が終わったら早く帰ってダーツがしたい! 完全なる趣味です。
この記事を書いた人
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